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お隣に越してきた人は超大物

今日は朝からお隣で物音がする。


お隣は空き家だからおそらく誰かが引っ越してきたんだろう。


そう思った僕達はお隣の引っ越しを手伝うことにした。


これからご近所さんになるからね。友好を深めておきたいんだ。


そして朝ご飯を食べた僕達は早速お隣へと向かった。


ピンポーン


『はーい。どちら様ですか?』


「あ、僕達この家の隣に住んでる者なんですが、引っ越しを手伝おうと思いまして………」


『そうなんですか!?嬉しいです!荷物がたくさんあったので私とおじいちゃんだけじゃ大変だったんですよ!玄関が開いてるのでそこから入ってきてくださいね!』


僕達がお隣の家に入ると中にはおじいさんと杏奈ちゃんぐらいの大きさの女の子がいた。


「あ、あなたはあの時の………」


すると女の子が俺の顔を見るなり、顔を赤らめながらそんなことを言ってきた。

僕、この子と会った覚えないんだけど………。


すると杏奈ちゃん、咲希ちゃん、真理ねえさんが死んだような目で僕を睨んできた。


「ねえ翔吾にぃ………どういうこと?」


「私達の見てないところでまた女をひっかけてきたんですか?」


「翔吾………あの子に何したの?なんかあの子、メスの顔をしてるんだけど………。」


「な、何をしたって………。僕、あの子と会った覚えないんだけど………。」


すると女の子が泣きそうな顔をしてきた。


「お、覚えてないんですか………?」


や、やめて!そんな顔しないで!なんか僕が悪いことしたみたいだから!


するとおじいさんが話しかけてきた。このおじいさん結構強面だな……。


「本当にワシらのことを覚えておらんのか?ナカジマリゾートのアウトレットモールで会ったじゃないか。」


ナカジマリゾートのアウトレットモール………ああっ!あの時、迷子になってた子とそのおじいさんだ!


「あの時のおじいさんでしたか!」


「翔吾。もしかしてあの時話してた迷子になっていた子とそのおじいさん?」


「そうだよ!いやーまさかお隣になるなんて………こんな偶然ってあるんですね!」


「ああ別に偶然じゃないぞ。ワシらはわざと君の家の隣に越してきたんだからな。」


「わ、わざと?それってどういうことですか?」


「ん?学園長の話を聞いてなかったのか?ワシ、君の学園の理事長になったんじゃよ。終業式のとき、挨拶したじゃろ?」


終業式………ヤバイ、学園長の話が長過ぎて終業式が終わるまでずーっと聞き流してた………。


「ごめんなさい。学園長の話が長過ぎて聞き流してました………。」


「そ、そうなのか。まあ仕方ないか。確かにあの学園長の話は長かったな。ワシも自分の出番来るまで居眠りしておったし。」


寝てたんですか………。


すると咲希ちゃんがおじいさんに質問した。


「貴方は何者ですか?最光学園の理事長になるなんてただ者ではないですよね?」


「ああ、そういえばまだ自己紹介してなかったな。ワシは不動グループの会長 不動重蔵(ふどうじゅうぞう)、こっちは孫娘の不動茜(ふどうあかね)じゃ。」


「ええっ!?不動グループの!?」


真理ねえさんがすごく驚いていた。そういう僕も非常に驚いていた。


不動グループといえば日本一の大企業で日本の政治や経済にものすごい影響力を与えるほどだってこの前真理ねえさんが言ってた。因みにナカジマリゾートも前に不動グループが買収したってニュースでやってた。


「不動グループの会長がなんで最光学園の理事長になったんですか?」


「ああ、それは翔吾くん。君に会うためじゃよ。」


「!?僕の名前なんで知ってるんですか?」


「理事長になったときに生徒の名簿から君の名前を調べたんじゃ。君、学年トップだったんじゃな。すごいぞ。」


「あ、ありがとうこざいます。」


そうだったのか。


「でもなんで僕に会いに来たんですか?」


「ああ、それはな茜が………。」


「わーわーわーわーわーわーわー!!!」


「ちょ、いきなりでかい声出してどうしたんじゃ茜。」


「絶対黙っててよ!もし言ったらおばあちゃんにこの前おじいちゃんがおばあちゃんがとっておいた大好物のいちご大福を勝手に食べたことバラすからね!」


「げっ!茜、それだけは勘弁してくれ!後生じゃ!頼む!」


「それじゃあ勝手に言うのだけは絶対やめてね!わかった!?」


「わ、わかった!」


不動グループの会長も孫娘にはかなわないんだなあ。

作者は女心をあまり理解してないので変なところがあったらいつでも指摘してください。


こっちの新作もよろしくお願いします。


https://book1.adouzi.eu.org/n9793hu/

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