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あな嫁~あなたの目の前に野生のお嫁さん候補(お嬢様)が現れた!!入力コマンドは!?……だがしかし、コントローラーにシカトされてしまったようだ。~  作者: 立花ユウキ/scarlet
第4章本編『そして旅支度の果てに……』

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第76話 主人公の命の価値は?

 前回までのあらすじ!!

 アリッサまで加わり、変態のレッテルまで張り今度はサーベルでオレの頭と首を二分割すると言い出した。おいおいマジかよ……。そんなことはお構いなしに、道具屋の娘『ジャスミン』も参戦! しかも店内には何故かギロチンが置かれていたのだった……

挿絵(By みてみん)


「おいおいおいおい!? マジかよオマエら!! 馬鹿じゃねぇの!!」


 オレは逃げようと抵抗をみせるが、背中に静音さんが乗っているせいか、まったく動けなくなっていた。


「(どんだけ重いだよ、このクソメイドっ!?)」

「サーベルもいいが、ギロチンってのもなかなか見れるもんじゃないさね。ならギロチンにするかい?」

「使うのはいいけど、お金はちゃんともらうからねアリッサ!!」


 アリッサは「しっかりしてるね、この娘は……」』っとやや呆れていたが、それよりもっと呆れたいのはオレの方だった。


挿絵(By みてみん)

「もきゅっ!」

「も、もきゅ子!? オマエオレのこと助けてくれんのか!?」


 ようやくオレにも味方が現われた!! そう思ったのだが、


「もきゅ~(なでなで)」

「…………」


 もきゅ子は別れを惜しむように「サヨナラ~」と鳴きながら、ただただオレの頭をなでなでするだけだった。


「もきゅ子……オマエもなのかぁ~」


 期待させておいて落とされる。……正直、これが一番辛いことなのかもしれない。


「だ、誰か助けてくれよ!! 天音!? 葵ちゃん!? 選択肢さんでも誰でもいいからさ!!」

「し~ん」


 だが悲しいことに、誰一人としてオレのことを助けてくれようとはしなかった。


「マジかよ……」


 オレは自分の人望のなさを痛感した。いや、もうすぐ文字通り首ちょんぱされて『痛感する』ことになるのだが。

 頼みの綱の選択肢も表示されず、もはや一刻の猶予もないこの状況!!オレは死ぬまいと打開策を考えることにした。


「さてと、アナタ様ギロチンの準備もできたようですし、ちょっくらあの首かけ台まで歩いてくれませんかね?」

「アンタ、マジで馬鹿じゃねぇのかよ!? 何で殺されるって解かってるのに四つんばいで、しかもメイドを背中に乗せて自ら死刑台に行かにゃならんのだ! まさに『冥土の土産』ってか!!」

「「お~、パチパチパチ」」

「…………」


 何か知らないが……超ウケていた。


「ジャスミン。何でこのギロチン血で汚れてんのさ? 使ったのかい?」

「んーっ? わかんない」

「わかんないってアンタ。アンタの店にあるもんだろうが!」

「ううん。元々はボクのじゃないよ。何か広場に落ちてた(・・・・)から拾ってきただけよ。でへへ~っ」


 ジャスミン娘が「ボクって偉いでしょ♪」っとリサイクル観念を自慢気にしていた。


「それは落ちてたんじゃなくて、設置してあっただけじゃねぇのか? 公共物勝手に持ってくんじゃねぇよ!!」

「「???」」


 オレのツッコミも虚しく、今度は誰にも拾われなかった。だから毎度毎度オレへの扱い酷すぎだからな! ギロチン使うにしてもせめて血ぐらい綺麗にして欲しいぞ!!


「(……うん? ()??? ……待てよ)」


 オレの中で急速にピースが()まっていった。……ついでにいつの間にか、オレの首もギロチン台に嵌まろうとしていた。

『一緒だね♪』


「(一緒だね♪ じゃねーよクソナレーション野郎がっ!! 邪魔すんな! せっかく考えてたのを忘れちまうだろうがっ!!)」


 オレは邪魔をされ忘れぬうちに、ジャスミン娘にこう叫んだ。


「じ、ジャスミン! ちょ、ちょっと待ってくれっ!! オマエの店でサーベルやらギロチンでオレなんかの首を飛ばしたら、この床に敷き詰められたもっふもふのカーペットだか毛皮が血で汚れちまうだろ? あと色んな所に飛び散るだろうし……だからこんなことはやめようぜ! オレなんかの首飛ばしても0シルバーの意味もねぇってばよ! 利に聡いオマエなら、オレが言ってるこの利益と不利益の意味が理解できるだろ!?」


 オレは出来うる限りの知識を総動員して、ジャスミンを説得した。


「…………それもそうかもね♪」


 どうやらオレの説得によってジャスミンは、オレの頭と首を二分割しても不利益しか生まないと気づいたらしい。……すっげぇ遅かったけどな。まぁいいさ。命が助かれば安いもんよ。


「ニッ♪」

「っ!?」


 いや、気づいていながら楽しんでやがったのか!? このジャスミンって娘……侮ったらマジで危険すぎるぞ!?


「…………ちっ」

「(そして相も変わらず静音さん、オレに対してだけは厳しいっすね。もう始まってから何度目の舌打ちか分からないくらいだわ。それにしてもよぉ~、オレの命の価値はカーペットだか毛皮の汚れにすら負けるのかぁ~。それもどうなんだ? しかも最近特にオレへと扱いが前にも増して酷すぎるしな!)」



 常に主人公の待遇に配慮しつつ、お話は第77話へとつづく。

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