第18話 [不良に絡まれて……]
今、慶一はエドワンに貰ったレヴィンチ全体が分かる地図を頼りに王宮を目指している。
しかし、方向音痴な慶一にはサッパリと意味がわからなかった。
「う〜ん、この地図だとコッチが近道かなぁ?」
そう言って、レヴィンチではかなり有名な不良の溜まり場である裏道に入ってしまった。
しかし、そこが不良の溜まり場だと知らない慶一はどんどんと奥へと進む。
その時だった。
『ドン!』
ものすごい厳つい身体をした不良が慶一にわざっとぶつかって来た。
それに続いて周辺の不良も慶一に寄って来た。
慶一は一生懸命「ごめんなさい! ごめんなさい!」と謝るが許してくれない。
慶一が謝る中、厳つい不良は何か言ってきた。
「服脱げ」
慶一はなぜそのようなことを言われたのかわからずその場でフリーズしてしまった。
それに呆れた不良は「じゃあ金目の物だけ置いていけ」と言葉を変えた。
しかし、今の慶一が持っている金目のものといえば、飲み物一つ買えるか、買えないかというぐらいのたった少しのお金だけである。
慶一は不良たちに「すみません、これっぽっちしかありません」と謝り全財産を渡した。
やっと解放されるかと思ったが、逆に「ふざけるな!!」などとキレられた。
そして不良たちは慶一の服を無理矢理でも脱がそうとしてきた。
それに対抗する慶一だったが、不良たちはゾンビのようにうじゃうじゃと湧いてくる。
その光景を見た慶一は、「あまり使いたくなかったけど……」と言うとこう叫んだ。
「ラムズ!!!」
あたり全体の不良たちにが次々と感電し、口から泡を吹いて気絶していく。
慶一は「やり過ぎた……」と言いながら不良たちの生死を指で突いて確認した。
「ふう、死んでないようだ」と額の汗を右手で拭うと、地面に落ちているさっき渡した全財産を拾って、王宮をまた目指し始めた。
まだ裏道なのだが、さっき慶一が魔法を使って不良たちを気絶させるのを見て恐がっているのか、ここ周辺の不良たちはもう誰も近付いて来なくなった。
しかし、その裏道を抜け、表通りに出て、さっきとは違う裏道に入ると、まだ慶一のことを知らない不良たちが絡んできた。
慶一はまた「ラムズ!」と言い雷魔法を使った。
不良たちは気絶した……。
その後も同じようなことが何度も続いた。
しかし、不良に絡まれるほど慶一は喜んでいた。
理由は“影が濃くなった”からだ!
今まで影が薄く誰にも気付いてもらえなかった慶一にこれほど嬉しいことは無い。
だが、シスのことを思い出しすぐに王宮に向かい出そうとしたその時だった。
「そこの者、止まれ!!!!!」
不良とは違う誰かの声が聞こえた。
そして、声のした方を振り向いた…。
その先には、少しツリ目気味で、綺麗な水色の髪を肩まで伸ばし、高身長モデル体型の女性が居た。
慶一はその姿に鼻の下を伸ばしていると、女性に剣の先を向けられこう言われた。
「お前が、不良たちの親玉だな!」




