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戦後世界 日本の軍備と外交

1980年くらいです。


6/26 改行がズレていましたので、一部単語や文を修正


7/07 大和に関する記述を訂正

 日本

 陸軍

 歩兵師団   20個 完全自動車化 各種装甲車含む

 砲兵師団    6個 要塞砲以外は自走砲化 地対空ミサイル2個

 戦車師団    2個 あくまでも国産にこだわる 輸出はパッとしない

 工兵師団    2個 災害救助はお手の物

 補給師団    2個 レーションの味にこだわる

            工兵隊と共同で風呂屋を開設することが多い 

 航空師団    2個 対地攻撃機とヘリコプターで7割を占める 

 空挺連隊    2個 狂ってる団である 

            空軍の基地で演習を行っては虐めている


 ヨーロッパではヨーロッパ同盟が結成されたので、日本軍の駐留は終わった。ただ、インドから東とアフリカに戦力の4分の一が派遣されている。アフリカは遠くて行きたくないのだが、国際的な立場から仕方なく派遣している。


 空軍

 飛行師団    6個 戦闘機4個 爆撃/偵察1個 輸送1個


 陸軍航空隊と海軍航空隊が合体。ただし、空母艦載機と水上機という特異な機種に関しては海軍の管轄。ヘリコプターは空軍が運用する機体は少数で、陸軍8割、海軍1割5分、空軍5分である。

 制空戦闘と長距離爆撃/偵察が主任務。基地防衛用に自前の歩兵部隊と対空火力を有する。基地防衛は陸軍部隊との共同演習で負け続ける。たまには勝たせろや。

 戦闘機は自力開発するものの、やはりアメリカ製には劣ることが多い。制式化したジェット戦闘機4機種中3機種がアメリカ製で有る。

 長距離爆撃/偵察はロシア開発のTu-98を採用。

 電子戦能力は自前である。アメリカやヨーロッパに負けないとの自負はある。しかし、各国とも膨大な開発費に耐えかね共同開発が増えつつある。

 

 海軍

 維持費だけ見れば人員数の多い陸軍よりも多い。でかい船があるのでやむを得ない。国民からの理解も概ね得られている。

 空母機動部隊 2個 経費節減のため1個は警戒レベルが上がらない限り

           予備艦状態なので緊急事態には間に合わないと

           思われる

          

 水雷戦隊   3個 ただし、空母機動部隊と同じく1個は予備艦状態

           魚雷は対潜用短魚雷しか積んでいないが

           魚雷を搭載する限り水雷戦隊だと言い張る。

           世界屈指の対潜能力を誇る。

 戦艦戦隊   1隻 大和 地味に稼働を維持するのがつらくなりつつ

           あるが新造予算は多分下りない

 潜水艦   24隻 技術力の維持のために年1隻のペースで作り続ける

           世界最高レベルの通常潜水艦 

 守備隊    6個 大湊、横須賀、呉、佐世保、舞鶴、三亜(海南島) 

           横須賀・呉・佐世保・舞鶴は鎮守府隊から

           大湊・三亜(海南島)は根拠地隊からの名称変更


 水雷戦隊は、いずれもヘリコプター搭載の1万5千トンから4千トンの巡洋艦と駆逐艦で構成される。構成は戦前と変わらず、旗艦巡洋艦と16隻の駆逐艦。但し集中運用はしていない。

 守備隊は、旗艦として8千トン級巡洋艦が当てられヘリコプター搭載の3千トン前後の駆逐艦と駆潜艇などの小艦艇で編成される。


 海軍は原子力推進艦は所有していない。あまりにも高価なので通常推進艦多数で行くことにした。

 空母は6万トン。宗方機関の採用で燃費の良いディーゼルでも十分な高速性能があるのでコンバインド推進のような面倒な仕掛けは採用していない。艦名は蒼龍と雲龍。

 大和は大和である。基準排水量で5万トンを越える戦艦は大和だけだった。改造に次ぐ改造で基準排水量5万5千トンが6万トンを超えた。老朽化が目立つが新造の予定も退役の予定も無い。いつまで使うのか?


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 歩兵銃  

 結局、三八式歩兵銃と後継の九九式歩兵銃というボルトアクション小銃を70年代まで使う。

 1962年に六二式自動小銃が配備されるまでボルトアクションというのは、アメリカとドイツ以外では普通の状態だった。多くの国が戦火が迫るほどの緊張状態では無かったので、開発は緩やかだった。ソビエト共和国でAK-55と言う世界最初の近代的自動小銃が開発されたが、輸出が厳しく制限されていたので驚きを持って迎えられ各国の自動小銃開発に拍車をかけた程度である。

 六二式自動小銃は当初計画では6.5ミリという中途半端な口径だった。これは九九式の7.7ミリではフルオート時の反動が強くどこに弾が飛ぶのかわからない試作銃の結果から6.5ミリなら反動も少ないとして試験的に三八式実包を使う試作銃が造られた。結局これでも反動は大きく、また三八式実包の大きさから新時代にはふさわしくないとされ、新たに6ミリ小銃弾が開発された。六十式実包として採用される。弾頭重量は三十八式実包に劣るが初速を850メートル/秒以上とすることで威力の低下を抑えた。それでも六二式にマズルブレーキが装備されたこともあり、反動は三八式実包よりも少ない。

 後に5.56ミリがアメリカから各国に採用が広がるのだが、この時期にはアメリカでも開発初期で新型火器の開発をしている程度の情報しか入ってこなかった。知っていれば5.56で共用すれば良かったと言う声も多い。

 六二式小銃は性能的に遠距離射撃戦はボルトアクション小銃に大きく劣るものの、実際問題として交戦距離は400メートル以内がほとんどという事も有り、威力十分であると採用された。銃剣は相変わらず日本人の小ささを補うために列国の銃剣よりも長い。装弾数は二十発入りマガジンと三十発入りマガジンが提供される。

 可も無く不可も無い無難な小銃であったが、軍の蛮用に耐えるだけの耐久性はロシア経由で手に入れたAK-55の遊びを大きく取り多少のゴミでも動作すると言う発想から生まれた、AK程では無いが隙間の多い構造はアフリカの砂漠・荒野、東南アジアの湿度でも十分な実用性をもたらした。決して高性能では無いが実用性は十分だった。長距離狙撃には従来の三八式か九九式が使われた。選択は狙撃手の任意である。

 2000年に制式化された後継のゼロ式小銃が年間調達数が多くないこともあり、2020年でも3割程度の部隊で装備されている。ちなみに六二式の整備性はあまりよろしくない。戦場では部品ブロックごと交換で交換された故障ブロックは整備部隊が修理を行うが、日常では完全分解を部隊で行う。兵隊さんを悩ませるのであった。


 戦車

 ロシアのЯ53が第1世代の頂点となり各国とも次は我が戦車がと意欲を燃やす。日本も…。100ミリから120ミリ程度の主砲が採用され、日本も…。しかし、六三式として採用された新型は五二式の強化版で成功作とは言えなかった。日本戦車が世界に独自性を持って迎えられるのは七四式からだった。

 一部でその全車輪油気圧サスペンションがもたらす隠蔽性能が必要なのかと言う議論が出る。

 必要なのだ。

 この頃になると火砲やらの開発には莫大な金額が掛かることから、無理に自主開発で国産化しようとする国は減っている。日本もご多分に漏れずロイヤル・オードナンスL7を採用した。特徴としては、アメリカがM60A1に採用した赤外線投光器を採用していることか。現在後継の九十式が開発中。


 戦艦

 大和である。もっとも細部はかなり手が入っている。高角砲は撤去され、高角砲跡にはオートメラーラ76ミリ単装速射砲が片舷3基装備された。20ミリCIWSは片舷6基であり、2基は前方も射角に入っている。2基は後方も射角に入っている。VLSを飛行機格納庫を一部潰して装備してみようという案と前部兵員室を潰して装備しようという案には被弾時に拙いことになりそうだという事でVLSは無い。またVLSも装甲を持たせようとすればその重さで利点の一つである即応性が阻害されてしまう。重量バランスも悪くなるのでなどなどの理由を付けて付けさせない。ミサイルは弾火薬であり艦内に収容するなら「主砲弾火薬庫と同等の防御力を」と言うのは説得力があった。

 各種ミサイルは結局ランチャーで装備されている。ランチャーなら魚雷発射管と同じ扱いで良いとの水雷科の言である。ちなみに対艦ミサイルは水雷科に属する。対空ミサイルは砲術科だった。いつ統合されるのだろう。

 ランチャーの配置を巡っては大砲派とミサイル派で対立があった。大砲派が勝って今の砲配置になった。よってランチャーの数は少なくミサイルも少ない。いざという時のために個人携行対空ミサイルが艦内に隠してある。大砲派が勝った理由は、大和や空母が単艦行動を取ることは無く、ミサイルは専用設計されている護衛艦に任せてしまえと言う理由だった。

 艦底爆発魚雷の脅威に対抗しようと、艦底部や非装甲部の装甲を強化した。結果5千トン近く重くなってしまった。

 おそらく最後の大改装である、1975年の大改装で機関を新品に。ディーゼル推進となるが、宗方機関により軸出力で四軸合計三十三万馬力を達成。速力は三十八ノットという高速艦になった。


 戦闘機

 艦上機はアメリカとの共同開発である。さすがのアメリカも特殊用途なので単独開発は重いようだ。イギリスはVTOLを独自開発している。フランスもイギリスの機体を採用している。艦上機はアメリカ・日本・イギリス・フランスしか空母を持っていないので4ヶ国しか使わない。市場規模は陸上機に比べると小さく、陸上機の改造では性能が低下してしまう。4ヶ国共同開発の機体は結構多い。

 空軍機は国産にこだわるが、日本はジェットエンジンの開発で遅れを取り、エンジン性能が欧米に比べると一段落ちる。だから機体は設計できても装備するエンジンが欧米製だった。何が何でも国産ジェットエンジンでと言う声は大きく鋭意開発中である。


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 日本を取り巻く状況は、はっきり言って良くない。隣が拙いのだった。ロシアは良いが半島と中華地域が問題だった。我こそはという勢力が出ては消え出ては消えを繰り返す完全な内戦地帯になってしまった。中華民国は見る影も無く、台湾に逃げてそこは俺の物だと喚くだけだった。

 日本は半島や大陸からの脱出者を捕まえて強制送還するのに労力を使っている。早く止めて欲しい。

 元はと言えばアメリカによる過度の干渉が引き起こしたものだった。だから止めろと言ったのに。

 介入しようとしても、その広さと人口の多さ。さらには複雑な勢力図と現地独特の思考が邪魔をする。ヨーロッパ連合に続いて結成された国際連合でもお手上げだった。各国ともアメリカのように泥沼に嵌まる気は無い。

 アメリカも1978年、ようやく手を引けた。これにより貯め込んだ資産をかなり減らしたようである。それでも世界一の金持ちであるのは変わらない。


 1980年現在、世界で大規模な戦争や国同士の長期にわたる小競り合いは無い。中華と半島は内戦である。国際社会は結果を見守るだけである。


 国際連合

 ヨーロッパ連合結成後のヨーロッパがかろうじて安定していることを見て取った各国が、世界規模で出来ないかという流れから結成された。

 主任幹事国は、イギリス・フランス・日本・ロシア・アメリカ・トルコの6ヶ国である。イタリヤとドイツが我もと言ったが、先の戦争の主役5ヶ国と世界最大の大国アメリカの6ヶ国となった。

 イタリヤ・ドイツ・ブラジルが幹事国補助の立場で中心にいる。

 主に国際関係の調停や、途上国問題(教育・衛生・経済・人権)を中心に活動することが定義されている。

 中華地域や半島から我こそ代表と乗り込んでくるが、代表権などどの国も認めておらず無視されるばかりかテロリスト扱いである。

 中華民国は参加しているが、その態度と実際の国力では叶えられないことばかり要求するので駄々っ子と見なされ相手にされない。

 

 日本は世界の中でも重要な立場になっており、アフリカや東アジアへ介入する。中華地域や半島には何があっても手を出す気は無い。手を出せば泥沼しか無い。大国アメリカ出さえも手を引いたのだ。

 先頃、先進国首脳会議で月に有人ロケットを送ることが決定された。日本も重要な事業と位置づけ参加している。


 願わくば、戦争や災害がありませんように。


 誰かが、七夕の短冊に書いた。月ロケットで月に持ち込む物のリストに入る。


冷戦が発生していないので、技術開発ペースは遅いです。1980年にようやく有人月ロケットの開発が始まるくらいです。


これで完結です。

ここまでありがとうございました。


次回作は、連載中でほったらかしの奴もありますが行っちゃいます。

空想SFの予定。でも神風級?駆逐艦からです。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 原潜でなくとも宗像機関で効率的な運用出来るのかな。 最強AIPやないか。
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