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海外では

後1話で終了です。

 イギリス

 クレムリン攻略はロ日連合軍に先んじられてしまったが、辛うじて間に合った。戦争では主力であり、日本に判定負けした仏印戦の憂さを晴らす。

 戦後はヨーロッパ各国と共に治安維持が忙しい。ロシアにこれ以上オミットしていいものかどうか迷っている。地下資源が豊富なのはわかっている。だが自国が影響をかける事ができる植民地・元植民地も地下資源は多い。どちらの開発が得なのか迷いは深い。

 アメリカ相手に発行した戦時国債の償還が重い。

 軍は軍縮に及んだ。

 今まで手厚く配慮されていた海軍にも軍縮の手は及ぶ。KGⅤ世級の運用実績があれだったので新型にしたいが、建造したばかりなので改修して長期運用を図る事となった。大和に対抗するためにライオン級を拡大する。代わりにKGⅤ世級以前の旧式戦艦は全て廃艦。

 空母はイラストリアス以前の空母は廃艦。イラストリアス級も開発中のジェット機を運用するには艦型過小と言う見積もりが出ており、必要以上の改修はしない見通し。5万トン級大型空母を開発するようだ。

 巡洋艦は日本やアメリカの巡洋艦に対抗可能な艦を少数建造する。やはり旧式艦は廃艦。一部は旧植民地に警備用として譲渡。

 駆逐艦も同様。旧式艦は廃艦となる。装備の近代化と共に大型化が予想されており、2500トンから3000トンの新型船体を開発する。

 潜水艦はほぼ用がなくなったので、隻数はかなり減る。大型高性能艦を少数運用と言う形に変わっていく。

 艦上機はようやくスパイトフルという超高性能機が配備されたが、お値段も高価格だった。シーフューリーの開発に成功してスパイトフルは全て空軍に移管される。相変わらず攻撃機には明確な指針がないので斜めの機体が現れる。日本とアメリカが羨ましい。*流星とAD-1の事だと思われる。

 地中海へのプレゼンテーションは全部同盟国領域になったので多少は遠慮を見せ、最大でも重巡配備となった。艦数も大幅に削減する。


 陸軍

 治安維持に最低数だけ残し動員を解除。総数も以前に戻す。

 小銃はM1ガーランドが羨ましいが意地でも開発をする。

 戦車は全て流行遅れになっており、開発中のセンチュリオンに期待している。幸いできが良かったのでロシアのЯ53が登場しても慌てる事無く改良する事で対応できた。結構大きい改良であったが。


 空軍

 爆撃機は少数を残して廃棄。ランカスターの後継機は開発したばかりだが既に生産は絞っている。戦闘機も大幅に機数を減らす。スピットファイヤはスパイトフルへの機種転換が進むが高価なので機数は少ない。空軍もシーフューリーと思ったがスーパーマリン社が泣きついてきたので思いとどまった。


 社会は自国に戦火が及ばなかったことから落ち着いている。日本のように消費物資の統制はやっていない。一部の品が対象になっただけだ。ただ戦死傷者が社会問題になっている。大国のプライドを守れた事で辛うじて落ち着いているという所か。

 ユダヤ問題が無くエルサレム周辺の海岸に人工国家を作る事も無かったので中東との関係は酷く悪化しているわけでは無い。

 植民地や保護国について思考を切り替えつつあるようだ。



 フランス

 ご多分に漏れず軍縮である。国内は安定している。イギリス同様戦火が届かないので落ち着きがある。イギリス同様、アメリカ相手に発行した戦時国債の償還が重い。

 海軍

 軍縮だが、減らすほどの数が無い。旧式艦を廃艦にしたくらいだ。空母が欲しいがノウハウが無い。アメリカからヨークタウン級を買おうかと思っている。打診したところ、ワスプなら良いと返事があり迷っている。

 陸軍

 ソビエト周辺の治安維持要員の他は動員解除。戦車はあまりに各国との開きが大きく、M4戦車とM26戦車を研究する事から始めた。結局第1世代は間に合わず第2世代でようやくそれらしきものができた。第1世代はアメリカからM48を輸入している。

 歩兵銃はイギリス同様意地でも自主開発にこだわった。

 空軍

 戦車同様型遅れになってしまった機体が多い。細かく見ると開発力が無いわけではない。戦車同様予算のケチりすぎが原因と思われた。現状はアメリカから買ったF4Uが高性能であり、超える機体を開発するのは無理と見られる。ジェットで巻き返しを狙っている。


 社会はイギリス同様だ。ただイギリスと違うのは産業界だった。あまりの非効率と旧態依然の体制では近代戦は戦えないとわかった。産業界全般の近代化が急務である。

 植民地(海外県とう言う名だが)の扱いに困り始める。ベトナムが独立したのを知った地域で独立運動が激しくなっている。



 トルコ

 思えば一番上手く立ち回った国ではないだろうか。戦時国債も発行したが大きい金額では無い。イタリアがウロウロしていたので引っ張り込んだ。そのためスターリングラードまで行ったが負担は単独で行くよりも少ない。おまけにバクー油田の権利も手に入れている。

 海軍

 軍縮するほどの立派な海軍は無い。旧式艦ばかりである。日本からちょっと古い艦を格安で譲渡され艦艇の更新中た。

 陸軍

 やはり治安維持要員を残して動員解除。各種兵器の自社開発力に乏しく購入品がほとんどなので、次の候補を漁っている。

 空軍

 そもそも海軍と同じである。日本がこちらに持ってきた機体を置いていってくれた。


 バクーからのパイプラインを曳く事を考えている。わざわざタンカーで運ぶよりも効率は良いだろう。実績のあるイギリスに任せようと思っている。

 地域大国であり、バルカン半島と中東ににらみを効かせる事ができる唯一の国でも有る。英仏とも結構仲良くやれたと思うので、できるだけ敵対は避けつつも独自の道を探っている。


 

 イタリヤ

 ソ連がポーランドに侵攻しても旗色を明確にできなかった国。しなかったのでは無く国内政治の混乱でできなかった。混乱を収束させた頃には仲間に入りにくい状態だったが、仲間になりたくてウロウロしていた。そこをトルコに拾われ空軍と陸軍を派遣した。トルコに上手い事使われたが、参戦して活躍したという名聞は残った。

 海軍は軍縮と言っても旧式艦を廃棄しただけ。なにしろフランよりも規模が小さい。

 陸軍

 動員解除をした。治安維持要員は言うと、派遣した地域はトルコが請け負うので必要が無かった。

 小銃はいい加減カルカノ小銃とさよならしようと思っている。

 戦車?知らない。

 空軍

 軍縮するほどの規模は無い。旧式機を廃棄した程度。機体設計は優秀なのでエンジンさえなんとかなれば純国産でいけそうだ。FIATが頑張れるか?なぁ~



 ポーランド始めドイツなどの多国籍混成軍参加国

 ソビエトの脅威は去った。ドイツも大丈夫じゃ無いかな。BFJR連合との戦争遂行力の差がはっきりとわかったはずだ。これで吹っ掛けていったらバカだろう。ヒムラーはナチス党ごと政権の維持に窮している。長くないとの噂だ。

 ポーランドは荒らされた国内の復興に海外資本の取り入れと国内制度の刷新で対応しようとしている。

 他の中小国も同じだ。

 上手くいけば良いが。


 ドイツ

 一応活躍した。軍備をこれ以上増やすとBFJR連合がうるさいかも知れない。現状より少し減らして様子見だ。

 戦車は水準を超える事ができた。Ⅵ号のおかげです。

 航空機は一朝には進歩できない。Bf109の設計が迎撃には向くが他の用途にはまるでダメな事がわかった。終わり頃出てきたFw190に多用途性を期待している。

 爆撃機は相変わらず許されない。

 機関銃や機関短銃は良い物ができた。航空機用に新機軸の機関砲を開発中なので軍事業界をあっと言わせる事ができるかも知れない。

 海軍は問題外であり、今後も同じだろう。




 アメリカ

 最後まで参戦の機会を伺っただけだった。義勇兵と外人部隊はそれなりに活躍したが国内世論が盛り上がらなかった。

 各国の戦時国債を一手に引き受けるだけの蓄積があり、世界一金持ちになっている。

 軍は一応拡大したが拡大以前よりも大きい程度まで縮小される。世界を刺激しないためだ。

 海軍

 ワシントン級とノースカロナイナ級6隻を建造した。旧式戦艦と合わせるとあまりに多すぎて警戒されてしまう。英仏日よりチクチク言われたので軍縮条約とか言い出す前に自主的に旧式戦艦全てを廃艦とした。ニュージャージー級とモンタナ級はよさげな雰囲気なので4隻建造する。大和を見て改設計に入っている。

 巡洋艦は新造のペースを下げ、旧式艦代替程度にした。

 駆逐艦も同じだ。ただ実戦に出ていないので無理な航海はしていない。そのうちトップヘビーで痛い目に遭う。

 潜水艦も同じ。こちらは世界最高レベルのバランスの良さが光る。

 陸軍

 予備役を少し招集したが解除している。

 M4戦車がT34/76に良いようにやられて焦っている。M26は成功した。反省から生まれたのが第1世代M48だ。ロシアのЯ53が登場してやられ役になる危険が有ったのでM60の開発を進める。

 歩兵装備は金持ちだけ有り、全軍にM1ガーランドが行き渡ったのが1947年。他の国はボルトアクションのままだ。機関短銃も豊富に用意されている。

 陸軍航空隊

 高性能な機体が多い。最低機数保障法は議会ですったもんだの末葬り去られた。陸軍戦闘機は数の上ではP-40が主力で代替のP-51の装備が始まっている。P-51は通常のアリソンエンジンで航空性能に乏しいが高空はP-38が受け持つので良いらしい。

 意外に高性能になったP-39に驚いているがそれで終わりだった。ベル社はP-39を通算1500機生産。ほとんどが日本陸軍向けだった。

 B-17とB24が生産されているがどこで使うのだという議論が多い。少数で終わりそうだ。

 海軍機は、F4Uが高性能でも艦上機には向かないので少数機が配備されているだけだ。改良されれば母艦に載るかも知れない。艦上戦闘機はF4FのあとF6Fである。速度に不満があり、F8Fが試作されている。

 攻撃機はAD-1が採用され最高水準の機体とされている。日本の流星と似たような機体だが搭載量は圧倒している。


 アメリカ社会の問題は、戦争がもう少し長引くと見た経営者が多く、政府の警告を無視して生産設備を増強し続けた。そのため完全な供給過剰になっている。いつ破綻するか怖いのが現状だ。






最終話は今日07:00時予定。

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