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ここは日出ずる国  作者: 銀河乞食分隊
南海鳴動
16/60

仏印戦線 海南島航空撃滅戦

地味な撃滅戦かな。


字数が少ないので申し訳ない。

 開戦後、英仏と日本はベトナムと海南島間の航空戦に明け暮れていた。それ以外には潜水艦が少数活動しているだけであった。

 英仏の水上戦力が消耗してしまったからだ。


 英仏は、ハノイ周辺とフエ・ダナンからの航空攻撃と、日本船籍船に対する攻撃を宣言。

 海南島からは、ハノイ周辺とフエ・ダナンの飛行場への攻撃と、英仏両国と植民地海岸線から百海里を日本政府が戦争海域と宣言しての通商破壊戦を。

 世界中で日本船籍船に対する攻撃は痛かったが、非武装民間船と言う事で逃げることも出来ず最寄りの中立国港湾に逃げ込むか、海岸に座礁する覚悟で中立国領海ギリギリを日本へと向かっている。

 英仏は日本に直接攻撃出来る戦力は無かった。日本も同様で有る。

 どちらにも決め手が欠け、千日手とまでは行かないが血を流す日々が続いていた。





「ヘイ、シン。また増えたのか。四機目か」


「そう言うミッキーはエースじゃ無いか」


 独立飛行八十八戦隊は搭乗員や整備士に三十人ほどの外国人傭兵を含む特異な部隊だった。もう少し居たので有るが開戦前に英仏出身者には離隊して貰った。

 残ったのはドイツ、アメリカ、ロシアの三ヶ国出身者がほとんどで、珍しいところではイタリア、トルコ、オーストリアなどがいた。


「P-39のモーターカノンは推力中心線に有るからよく当たる。威力も凄い。いい所に四発くらい当たれば、ブレニムやウェリントンも落ちる」


「ほんとだな。まさかこんな機体だとは思わなかった」


「そう言えば、アメリカではどういう評価だったんだ?」


「ボロクソ。中低空での性能ではP-40に負ける新型戦闘機。かといって高空性能はP-40と変わらない。結果、誰も乗りたがらない」


「じゃあ何でミッキーは、P-39と一緒に日本に来たんだ」


「まだ言ってなかったか。実戦がしたかったんだ」


「導入時点では戦争になるとは誰も思っていなかったはずだが」


「そこはカンよ」


「お前もカンか」


「キッペン隊長はドイツで下手打ったそうだ」


「何やったんだろうな」


「さあな。でもHe112と一緒に来たからもう長いぞ」


「最初がHe112なのか?」


「そうだ。He112でBf109、そんでおまけのMC202だ」


「マッキはおまけか」


「DBだったから入れてみたみたいだ。仮称飛燕との比較用だな」


「どうだったんだ」


「飛燕の開発が続いていると言うことは、悪くなかったんだろ」


「まあ、俺たちはP-39しかないからな。これで頑張るしか無い」


「そんなミッキーに朗報だ」


「なんだ?」


「フエ強襲」


「遠くないか」


「海軍さんは普通の距離だとよ」


「飛ぶのは海上だよな」


「当たり前だな」


「俺、航法に自信が無いから、当日腹痛な」


「へー、そういう事を言うのか」


「「え?」」


 二人のそばには八十八戦隊飛行隊長熊田少佐が立っていた。

 二人は慌てて敬礼をする。


「休め」


「「は」」


「ミッキー上飛曹、当日は健康なのだろうな」


「勿論であります」


「大変よろしい。当日、新聞記者が来るのでな。全員出撃出来そうで良かった」


「新聞記者でありますか」


「タイムスとか言うのが来るそうだ。異国で活躍するアメリカ人という特集を組むそうだぞ。これでも腹痛か?」


「当日の体調を最高に持って行きます」


「では頼むぞ」


 そう言って熊田少佐は去って行った。



 フエ強襲の当日。

 三亜飛行場から海南空の零戦と一式陸攻。陸軍飛行六十四戦隊の一式戦。独立飛行八十八戦隊のP-39。新たに配属になった海軍百三十七空の一式陸攻。

 合計百六十機余りの大編隊がフエ飛行場を目指した。









ヨーロッパ戦線じゃないので展開出来る戦力は限られています。


次回 七月三日くらい。05:00予定

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