みわかずさんリクエストの、大地の小林先生SS書きましたー!
みわかずさんがSSを希望してくれました!
内容は、『大地の小林先生がお祭りでなんでサンバになったのか(笑)をぜひ!』って事だったので、そこら辺りのSSでーす!
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『女達の陰謀』
「さーて、今年はどうしようかねぇ」
同期のよしちゃんこと、徳澤芳佳ちゃんが声を上げた。
「園田は、なんか良いアイデアない?」
そう聞かれて、私はうーんと顎に人差し指を当てる。
「去年と同じで良い気がするけどなぁ。去年から入院してる子、いないわけだし」
私、園田美樹が働いている形岡県立医科大学附属病院の小児病棟では、毎年秋になると祭りが行われる。
それに出す屋台や、イベントを考えるのも私達看護師の仕事のひとつなんだ。
「去年は、看護師長がロボットに扮して風船を配ったんだよね」
よしちゃんに言われて思い出す。正直、あれはあんまり子供達のウケが良くなかった。
看護師長は真面目なので一生懸命やってくれていたけど、どうにも乗り切れてなかったように思う。
あれを今年もやる……となると、看護師長は嫌がりそうだし、他の人がロボットに扮してそっちの方がウケちゃったりしたら、看護師長を落ち込ませちゃいそう。
「なになに、もしかして秋祭りの話?」
そう言いながら、この病棟の専属保育士である志保美先生と沙知先生がナースステーションに入って来た。
「そうなんですよ、今年はどうしようかなって」
「準備しなきゃね。歌や踊りの得意な人でもいれば盛り上がるんだけどね〜」
「志保美先生、アナ雪のコスプレでもして、ピアノ弾いたらどうです?」
「無理無理、私ピアノ苦手だから!」
志保美先生も沙知先生も、そんなにピアノは得意じゃないみたい。
皆んなで集まってああでもない、こうでもない……と話し合っていると、少しずつアイデアが纏まって来た。
「子どもに輪投げをしてもらって、点数つけるっていうの、去年もあったよね」
「去年は点数をつけるだけで終わったから、得点分を何かしようか」
「得点を秒数に変えて、その時間分だけ誰かが踊るっていうのは?」
「いいね! どうせ踊るなら派手に踊ってもらおうよ! 私達、サンバの衣装なら用意出来ると思う!」
保育士の先生達が、ノリノリで衣装作りを請け負ってくれる。
サンバ姿で踊ったら、きっと子ども達は笑ってくれるに違いないよね!
でも、問題は……
「誰に、踊ってもらう……?」
お互いが目を合わせた瞬間、全員が目を逸らしちゃった。
サンバの衣装を着て、ノリノリで踊りまくる……私には、無理!!
もちろん、やると決まったら全力で踊るよ、子ども達に喜んで欲しいもん。
けど、できるならやりたくない!!
「こ、こういう役は、男の人の方が良いよね?」
「そ、そうよね、男の人の方がきっと子ども達も喜ぶよね?」
まったく根拠の無い理由をこじつけて、私達女は男の人にその役目を押し付ける事にした。
「誰が良いかなぁ……大谷先生?」
「うーん、大谷先生、結構お年を召してるからなぁ……全力で踊り切ってくれるかなぁ?」
「じゃあ、仲本くん? 確か、なんかのダンスやってるって言ってたし」
「イケメンがカッコよく踊っても、笑えなくない?」
「そうそう、こういうのは踊りそうに無い人が、必死に踊るから面白いんだよねぇ」
そう言って、女性陣の向いた視線の先には……
「小林先生、しかいないよね?」
クスクスと、女達の悪魔のような笑みが漏れる。
みんな、ワルだなぁ。私もだけど。
「ん? 呼びましたか?」
何も知らない小林先生がこっちにやって来た。
「小林先生、子ども達を喜ばせたいですよね?」
有無を言わさない、よしちゃんの笑顔。さすが。
「それはもちろんですよ」
「じゃ、サンバ踊ってもらっても良いですよね?!」
よしちゃん、強引!!
「ああ、秋祭りの? サンバですか。良いですよ」
え、良いの?! 小林先生、躊躇なし!! すごい!!
渋られると思っていたから、私たちの方が驚いちゃった。
「え、良いんですか?」
「子ども達が笑顔になれるんでしょう? それくらい、いくらでも踊りますよ」
わーーっと、皆んなで拍手喝采!
ほとんど押しつけみたいな感じだったけど、本当に嫌じゃ無いのかな?
その疑問は、当日に解消された。
小林先生は、志保美先生と沙知先生の作った衣装をウキウキと受け取り、踊りを披露してくれたのだった。
ダンスなんかやった事ないっていうのが丸わかりのコミカルダンスは子ども達にウケるウケる!
子ども達もだけど、誰より小林先生が一番良い笑顔だったよ。
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こんな感じでした( *´艸`)
あんまり小林先生出せなかった、ごめんよう(ノД`)
真面目っぽく見えるけど、こういうノリはとても良い小林先生でした♪




