14.定刻
部長をはじめ、職場のみんなにエールを送られ定時退社した。
正直、昨日までより仕事やりにくかったんだけど。
妹が面倒見てくれてるし。
明日からやりにくいな。早く出社するしかないか・・・
家に帰ると、今日も玄関ダッシュからのダイブを披露してくれたニート君。
安定のニート君。
疲れが吹き飛ぶぜ。
妹は部屋でテレビ見てた。
「ぅおぉーーーぃ。おつかれ〜。」
安定のクズっぷりだ。
ニート君を抱きかかえながらの着替えにも慣れてきた。
「今日さー、お母さんきたよ。」
「は?」
「あたし帰らないじゃん?お母さん心配するじゃん?ニート君の話したじゃん?で、来た。」
「家から?」
「あたりまえやん、アホか。」
「関西人以外の関西弁はほんまむかつくな。」
「お前もや」
「で、母ちゃんなんて?」
「・・・ふつう?っつーか、帰すの大変だったんだけど!」
謎ギレ。
「あ、後で電話するって」
「おう」
とりあえず、今日のニート君の報告会が先か。
今日のニート君は、朝ごはんに目玉焼きとパンを食べた後、風呂場で小一時間遊ぶ。
その後スーパーへ行ったところパートのおばちゃんに大人気となる。
試食品を一通りもらい、レジのところに置いてあったわらび餅をニート君がよだれを垂らして見ていたところ、おばちゃんのサービスでもらってきたらしい。
帰宅後にわらび餅を食べていたところ母親が来て、ニート君をねこかわいがりしたあげく涙のお別れ。
昨日約束をしたので公園に行ってみたが、時間が遅く園児たちはいなかった。
ちなみに昼食は、テンションアゲアゲの母が注文した出前寿司だったそうだ。
「すばらしく充実しているな」
「だよね」
申し分なさすぎる、充実っぷりだ。
心配していたが、妹に来てもらってよかった。俺は間違えてなかった。
ニート君の為とはいえ、あのクソニートが料理もするようになったしな。
妹の作った夕食、イカの丸焼きはニート君、大喜びだった。
「でさ、俺ちょっとニート君つれて走ってきたいんだけど。」
「は?」
最近、日課だった夜のランニングが最近出来ていない。
「お母さんから電話来るっていったじゃん、明日にしなよ。」
「いや、なら今電話するわ。」
ちょっと伸びてしまったので分けます。




