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問題児達の稀少魔術《プレミアム・レア》  作者: いけがみいるか
二章 エレメンタル・トレジャーウォーズ
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二章 キャラ紹介 《ハーピィ》

《ハーピィ》


カイン=スプリング


属性:風

アーク:天津風(十字槍)

序列:一位

好きなもの:緑茶


 四属性クラスの中で唯一平民出身で序列一位にまでなった天才肌の持ち主。しかしそのことを一切鼻にかけない穏やかな性格をしており、クラスの女子ほぼ全員から好意を寄せられている。そして仲間のためなら誰であろうと一切容赦しない冷徹な面も併せ持つ。



ソーマ=シュヴァインフルト


属性:風

アーク:マンティス(大鎌)

序列:二位

好きなもの:昼寝


 上級貴族で《契約者コントラクター》の家系の長男として生を受けたが、自堕落な性格が災いし、後継ぎ候補から外されてミスリル魔法学院に来た。しかし、それは双子の妹のための演技でもあった。実力は折り紙付きなのだが、滅多に本気を出さない。怠け癖があるのは事実。ややシスコン気味。



シャルル=オリンピア


属性:風

アーク:烈風扇(扇)

序列:三位

好きなもの:マフラー。暖かいところ。


 山の奥にひっそりと暮らす一族の産まれで、身体能力がずば抜けている。それに加えて敵の気配を誰よりも鋭く察知することが出来る。少し寒がりな所があり、口まで覆い隠すほどの長いマフラーを常に巻いている。あの変な口調はコノハに忍者みたい、と言われたから。



コノハ=フォーリッジ


属性:風・木

アーク:クローバー(弓)

序列:四位

好きなもの:ガーデニング


 下級貴族出身で臆病な性格をしている。風の派生型、木属性を持つ特殊な生徒として入学式の日からずっとクラス内で色々と注目を浴びているが、本人はそれが恥ずかしく、木属性の魔法をあまり使いたがらない。シャルルとはミスリル魔法学院で知り合い、今では親友となった。若干オタク。



ホーク=スフィンクス


属性:風

アーク:ゼフィード(大型ブーメラン)

二つ名:《戦嵐テンペスト

好きなもの:魔法二輪


 ミスリル魔法学院の《ハーピィ》クラスの代表講師。長髪。かなり厳しい性格をしているが、根は優しく生徒想い。休日は魔法二輪を乗り回すのが趣味。



~~~


おまけ『《ハーピィ》のとある日常』



「カイン君。これ、昨日作ってみたんだけど、食べてみて?」

「あっ、ずるい! それよりこっちのクッキー食べてみてよ。絶対美味しいから」

「ありがとう二人とも。どっちも美味しそうだね。両方ともありがたくいただくよ」


 ここは《ハーピィ》の教室。今は昼休み。カインは購買で買ってあったパンを食べようとしていた所、クラスの女子からお菓子のおすそわけを爽やかスマイルでいただいていた。


「はっ。カイン様は今日もおモテになりますなぁ」

「で、ござるな」


 そんなカインを、少し離れた所から見ているのはソーマとシャルルだ。


 カインは学年で唯一、家が平民魔術師でありながら序列一位になった天才だ。

 だが、それだとプライドの高い貴族達からは嫌われそうなものなのだが、彼の持ち前の人当たりのよさから、そのようなことは少なく、それどころか女子からは絶大な人気があった。

 まあ、そのことによって男子からは若干の反感を買っているが、心底から嫌っているものは恐らくいないだろう。


 そして、ソーマもカインを嫌ってはいないが、妬ましいとは思っていた。


「ソーマ殿はモテたいのでござるか?」

「ぶっ!? んな、んなこと言ってねえだろ!」

「おや? どもったでござるな」

「……気のせいだ」


 ソーマはそっぽ向きながら適当に返事する。事実、ソーマはモテたいと思ったことは、五、六回くらいしかない。


 しかし自分のぐうたらな性格もあり、わざわざ彼女を作るのもめんどくさい、とも思っている。


 だが、モテ経験のないソーマからすれば、カインは別世界の人間のように見えていて、本人は絶対に否定するだろうが、憧れのようなものを抱いていたのであった。


「しかしソーマ殿。モテるためにはまずそのボッサボサの髪をどうにかしないといけないと思うでござるよ」

「モテてぇって言ってないだろがっ! やめろよ、そっち方面に話を持っていくの!」

「どうしたのシャルちゃん。何のお話し?」


 ソーマがやや赤くなりながら全力否定している所に、コノハがやってきた。コノハは少し臆病なところがあるが、最近は皆と打ち解けてきたようで、特にシャルルとは仲が良い。


「うむ。ソーマ殿モテモテ作戦の会議中でござる」

「よぉしシャルル。決闘だな、おれと決闘しようってんだな。受けて立つぞこらっ!」

「そんなの駄目だよソーマ君。危ないよ。モテたいだなんて」

「そっちかよっ!!?」


 てっきり決闘が危ないのかと言われたと思ったのに、まさかの一撃だった。


「知ってる? ソーマ君。モテたいって連呼する人は、あくまで脇役にしかなれないんだよ。危ないよ」

「……何の話だよ?」

「まんが、の話でござる。適当に流せばいいでござるよ」

「ちょっ、シャルちゃんっ!?」


 そもそもこんな話になったのお前の責任じゃね? と思ったソーマだったが、適当に流すことには賛成した。


「どうしたんだい、三人で。僕も混ぜてよ」

「カ、カインくんっ!?」


 するとそこにモテキング、カインが現れ、コノハは一瞬で真っ赤になった。

 そんなコノハの反応にはもう慣れたのか、シャルルは気にも止めずにカインの質問に答えた。


「ソーマ殿のモテモ──ごもがっ!?」

「ん?」


 ソーマはギリギリの所でシャルルのマフラーを引っ張ってすごい形相で耳打ちする。


「てめえ、あいつにだけは言うなよ? ていうか、そもそも嘘を言いふらすなよ!」

「嘘ではない。ソーマ殿の顔には確かに「あぁ~、女にモテてぇ」と書いてあったでござる」

「書いてねえよ! 例え書いてあったとしてもお前の手だけは借りねえよ!! てか、おれの声真似上手すぎだろ! マジで焦ったわ!」

「忍者でござるからな」

「忍者有能だなっ! もしかしたらいつかは手ぇ借りるかもな! でも今はいらねえっ!」


 シャルルの意外な特技に驚きながらも何とかシャルルに釘を刺すソーマ。だが。


「ソ、ソーマ君がどうやったらモテるかの作戦会議中、なんだって……」

「へえ。ソーマ。お前……」

「ぐわああああっ!!? 何故喋ったコノハぁぁぁぁああああっ!!」


 伏兵は隣にもう一人いた。


「そうか。確かにソーマも年頃だもんな。そういうことを考えたりするよな」

「何だその上から目線! 超うぜえ!!」


 カインはうんうんと頷く。実際にモテる人間から同感されると腹立たしく感じる。


「そうだな、取り合えず…………転生するか?」

「現世に望みはねえってか!? 最低だなっ!」


 カインは笑って冗談だと言うが、やはりムカつくことに変わりなかった。


「あとその乱れた服装と髪と顔をどうにかするでござる」

「最後のは何だっ!? お前ら結構キッツいこと言ってんぞ!?」

「いじられキャラは、うん。主人公の特性でもあるけど、脇役の特性でもあるからソーマ君がどっちなのか判断がつかないよ。ごめんね」

「ん? 何で謝られた? よくわからんが大きなお世話だと言っておこう」


 その後も会議という名のソーマいじりは続いたが、結局は「無理かな」で終了した。


~~~


「ん? 誰だお前は……。はっ? ソーマか? どうしたお前、その格好」

「どうしたと言われましても……」


 次の日。ソーマは朝早く校舎に訪れ廊下でホークとすれ違った際、何故か呼び止められた。


「髪はぺたんこ、服装もきっちりしているし、別人かと思ったぞ」

「いえ……。ちょっと思うところがありまして……」


 ソーマはどこか遠くを見ながら小さく呟く。何があったのか激しく興味をそそられたが、生徒のプライバシーに踏み込むのはやめておこうとホークは一言「相談したいことがあればいつでも来い」とだけ言った。


 ソーマは内心で「余計なお世話だっ!」と返した。


 ソーマはいつもギリギリで教室に来るのだが、本日のみ一番早かった。そしてクラスメイトはそのことに驚く、ことはなく、むしろそのソーマの格好に驚き、そして爆笑され、次の日からまた元の格好に戻ったのだが、それはまた別のお話。

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