好き、なんかじゃ……
「ごちそうさま」
ケーキも食べ終わって、お腹がいっぱいになった私は、手を合わながらそう言った。
「ご馳走様」
すると、続けるように、お姉ちゃんも手を合わせながらそう言っていた。
それを聴きながら、私は食器をキッチンに持って行ってから、ソファに横になった。
いつもは食べてすぐ横になったりしないんだけど、今日はほんとにお腹がいっぱいで、苦しかったから。
「美葉、大丈夫?」
「……うん。大丈夫だけど、眠い」
お姉ちゃんが心配そうにそう聞いてくるから、私はそう言った。
「ふふっ、食べてすぐ寝たら、太るわよ?」
すると、そんなことを言って、私のことを怖がらせてきた。
「わ、分かってるけど、一日くらいなら、大丈夫、だよ」
……なんの根拠もないけど、たった一日だけなんだから、大丈夫なはず。
そう思って、私はそう言った。
「そうね。美葉が太っちゃったとしても、私がちゃんと貰うから、大丈夫ね」
「そ、それ何も大丈夫じゃないし!」
大丈夫でもないし、そもそも、私はお姉ちゃんに貰われないから。
そう思いながら、お姉ちゃんに、そう言った。
「確かに、美葉が私を貰うものね」
「も、貰うわけないでしょ」
「だめよ。ちゃんと、責任、とってもらうんだから」
すると、お姉ちゃんはそう言ってきた。
……確かに、昔、悪いことをしちゃったとは、今でも思ってるけど、責任は、とれないよ。
だって、女の子同士で、姉妹、なんだから。……そもそもの話、私は別に、お姉ちゃんのことをそういう意味で好きなんかじゃ……好き、なんかじゃ……
「美葉」
「へっ、あ、な、なに?」
私が色々と考えてる時に、お姉ちゃんに呼ばれたから、びっくりして、返事をする時変な声が出ちゃった。
「ふふっ、何考えてたの?」
私が自然になるように、赤く染った耳を、髪の毛をいじるふりをして隠していると、お姉ちゃんが微笑みながら、そう聞いてきた。
「べ、別に、何も考えてないよ」
そう言って、私はソファの背もたれの方に、寝返りを打った。
そのままだったら、私の赤く染った顔を見られると思ったから。
すると、後ろから、お姉ちゃんが頭をゆっくり撫でてくれた。
眠かったし、別に抵抗する理由もなかったから、私はそのまま、お姉ちゃんに撫でられるのを受け入れて、目を閉じた。
眠るつもりはないけど、瞼が疲れたから。




