意味は分からないけど
体が温まったから、ソファで少しボケーと過ごしていると、玄関の扉が開いて、お姉ちゃんが帰ってきた。
「ただいま、美葉」
「……うん。おかえり、お姉ちゃん」
そう言いながら、お姉ちゃんは荷物を部屋に置いて、制服から着替えてくると、私の隣に座ってきた。
「……美葉、お風呂、入った?」
「え、う、うん」
すると、突然そう聞いてきたから、私は素直に頷いておいた。
どうせ嘘をついてもバレるし、雨で濡れちゃってたんだから、今日は仕方ないと思うし。
「あ、雨で濡れちゃったから、だよ?」
ちゃんとそこを言っておかないと、勘違いされると思って、私は慌ててそう言った。
「……そう。それなら、仕方ないわね。美葉が風邪でも引いたら、大変だからね」
そう言って、お姉ちゃんは私のことを抱きしめてきた。
「……暑いよ、お姉ちゃん」
「ふふっ、私はさっき帰ってきたばかりだから、寒いわよ?」
お風呂に入ったばかりだから、汗とか、かきたくないんだけど……あ、でも、ほんとにお姉ちゃんの体がちょっとひんやりしてて、気持ちいいかも。最初はなんとなく暑いって言ったけど、全然そんな事なかったし、このままでも、いいや。
「……そういえば、お姉ちゃんは雨、大丈夫だったの?」
そう思って、私はそう聞いた。
……私、自分だけお風呂に入って満足してたけど、お姉ちゃんもびしょ濡れで帰ってくる可能性だってあったもんね。……だから、傘とか、持って行ってあげても、良かったのに。……もし、お姉ちゃんが私より早く帰ってきてたら、絶対、持ってきてくれたと思うし……
「私はいつも折り畳み傘を持ち歩いてるから、大丈夫だったのよ」
「そう、なんだ」
「ふふっ、私は帰った時に美葉が居てくれるだけで嬉しいわよ」
私が勝手に落ち込んでると、お姉ちゃんはそう言ってきた。
……意味は分からないけど、多分、私を元気づけようとしてくれてることは伝わった。
「……ありがと、お姉ちゃん」
だから、私はお姉ちゃんに頭を撫でられながら、そう言った。




