今日は一段と
「美葉、気をつけていってくるのよ」
「う、うん。……お姉ちゃんもね」
私はお姉ちゃんにそう返しつつ、いつものところで別れて、学校に向かった。
……朝ごはんの時に、お姉ちゃんに言われたことが気になって、ちょっとぎこちなくなっちゃったけど、あんなの、嘘に決まってるし、大丈夫。……いくら眠くても、そんなことしないはず。
「おはよう」
そう考えつつも、学校に着いて、教室に入った私はそう言って、自分の席向かった。
「夏希もおはよう」
「……ん、おはよ」
夏希に挨拶をすると、返してくれたんだけど、すぐにうつ伏せになっていった。
……いつも眠そうだけど、なんか、今日は一段と眠そうだなぁ。
「昨日、寝るの遅かったの?」
他人事のようにそう考えた私は、そう聞いた。
「……んー、ちょっと?」
すると、夏希は少しだけ顔を上げてからそう言って、すぐにまたうつ伏せになっていった。
「夏希、起きて」
そして、チャイムが鳴ったんだけど、夏希が起きなかったから、私は夏希の体を揺らしながらそう言った。
今日は起こしてって言われてなかったけど、ほっとく訳にもいかないし。
「……ん……起きてる」
「……起きてはなかったでしょ」
「……ん。ありがと」
夏希にお礼を言われた。……何気に、起こしてお礼を言われるのって、初めてかもしれない。
そんなことを考えながら、私は夏希が教科書を取り出そうとしているのを見てから、私もノートを取り出した。まだ、出してなかったから。
「終わった……眠い……」
そして、授業の終わりを告げるチャイムがなったところで、夏希がそう言って、またうつ伏せになった。
「あ、そうだ。これ、あげる」
と思ったら、突然そう言って、私に小さなチョコを渡してきた。
「え、うん。ありがと。……なんで?」
「……昨日、誕生日だったでしょ」
……まぁ、嬉しい、かな。……何も貰えないよりは、いい、よね。
「美葉も、私の誕生日は、そんなのでいいよ」
「え、うん。……まぁ、何かはあげるよ」
そんな他愛もない話をしていると、チャイムがなった。
私は貰ったチョコを後で食べようと思って、ポケットに入れた。




