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何度倒してもタイムリープして強くなって舞い戻ってくる勇者怖い  作者: 崖淵
第4部 第22周回

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第48話 勇者の指揮と経験値と

第22周回 4月下旬 帝国北東部戦場 勇者


敵ながら見事な戦士であったリザードマンとの一騎打ち後、包囲されつつある魔王軍を攻撃すべく勇者は軍を進めた。先のリザードマンとの戦いで多少時間を取られてしまったが、結局のところ大勢に影響はなかったようだ。

前方の魔王軍の様子だが、後方側面から襲撃してくる伏兵部隊から逃げようと前に走る兵となんとか後方に――魔王国方面に脱出しようと伏兵部隊集団がいる方角を突破しようとする兵がごったがえして大混乱となっていた。そんな中でも帝国軍本体がその戦場に到着する頃には、ちょうど遠くで左軍と右軍が敵中を突破し魔王軍の前後を完全に分断したのが見えた。お膳立ては揃った。あとは殲滅するだけだ。


「見ろ!魔王軍の背後はわが軍の別動隊によって断たれたぞ。わが軍の大勝利間違いなしだ。全軍突撃だ。帝国に攻めて来た事を後悔させてやれ!魔王軍の兵士を一兵たりとも逃すな!」


―――オオーッ!


帝国兵達は勇者の掛け声に同意すると自らを鼓舞するように、そして相手を威嚇するかのように雄叫びをあげた。その雄叫びが戦場全体に響き渡る。帝国軍の士気は最高潮に達し、魔王軍の士気は地に墜ちた。ここに大勢は決した。


嗾けるような勇者の言葉にも意味が含まれていた。

ゴブリンどもを逃がせば、魔王国に帰ろうとしないゴブリンも多数出るはずでそれは近くの山や森に潜み、帝国民の生活を脅かすだろう。だから一兵たりとも逃がすわけにはいかないのだ。

そしてそれは帝国兵にもわかっていたので、一兵たりとも逃さないという強烈な意思が帝国軍全体に共有され、その士気は否応にも高まった。


見たところ魔王軍は大混乱で魔王軍の指揮官が死んだのか逃げたのかわからないが、兵を指揮する者もロクにいないようだ。

その戦いに関しては後は特筆するべき点もなく、ただ数が多かったので時間こそかかったものの、半日程の戦闘を経て包囲したゴブリン兵を根絶やしにした。


魔王軍の殲滅が完了する頃には、陽は既に傾き始めていた。もう数刻したら日が暮れそうなので、勇者は戦場の跡片付け及び野営の指示を下した。


ここから逃げた魔王軍の追撃をしてもよいのだが、魔王軍の後ろ半分は恐らく結構な距離を既に逃げただろう。相手は既に気力もないと思われるので仕掛けてもよいのだが、こちらもそれまでの戦いで消耗している。

この後に帝国内の反乱鎮圧の続きをする必要がある。しかもここからは強大な反乱軍が多い。それに向けてあまり疲労を溜めてしまうとそちらに支障が出てしまう。

ここらで満足しておくべきだろう。それで勇者は麾下の帝国軍に追撃は無用との指示を出した。


その指示が出されるより前に、むしろ殲滅戦の最中から既に追撃に出てしまった部隊がいくつかあったとの報告が勇者の元にもたらされた。わざわざ追撃を指示する気にはなれなかったが、元気があって自主的に追撃したのならまぁ別にいいかという気持ちがあった。後日に響くのも嫌だったので、追撃は程々で戻るようにとその部隊に対して伝令を出しておくのも忘れなかったが。


するとここで合戦が終わったということなのだろうか、特筆すべきことが起きた。

帝国内の人族相手の反乱鎮圧でレベルが上がることは今まで全く無かったのに対して、魔王軍であろう敵部隊と合戦後にレベルが一つ上がる事は今までも確かにあった。

しかし今回の魔王軍との戦いでは、数万の魔王軍を全滅させたからなのか、勇者一行はこれまでに経験した事の無い程の急激なレベルアップを果たしたのだった。

ここまでが帝国兵と物資の確保のために仕方ないとはいえかなりの寄り道だったので、今回は時間的に厳しくなると思っていたのだがこれは嬉しい誤算で、こういうルートもあるのかと勇者は思った。

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