(仮)魔物大典
ネタバレを含みます。
内容その他、変更することもあります。
魔物:100年前に現れた謎の生物。人類の10分の1を残して食い尽くし前時代を滅ぼした。その外殻の強度は通常兵器では殺すことが敵わず、魔法での攻撃を主戦力とし、魔物の侵攻を水際で食い止めるに至る。
生態は不明である。命の源とも呼べる”魔核”を持つ。
死ぬと短時間で身体が崩壊。魔物の血や魔力残滓は他の魔物を引き寄せる作用を持つ。
魔物の脅威度は8種類のレートに分かれている。
SS→S→A→B→C→D→E→F
変異レート:魔物の強さはレート相当だが、取り込んだ魔力によって特異な進化をする。通常種より姿形を変え、強さを得た魔物の総称。
変異レートは共食い、捕食した人間の魔力情報による化学反応によって生まれるとされている。
悪食:魔物は一度魔力を取り込むと暫く捕食行為に移らない。自らの糧として得た魔力を置換するためである。だが例外として消化能力が早く脅威的な速さで魔力を取り込む魔物の総称を【悪食】と呼ぶ。
現在発見されている【悪食】はどれもSSレート級である。
※レート別討伐隊編成については過去のマニュアルに基づくものである。
【SSレート】:1体現れただけで人類絶滅の危機。出現が確認された場合、7カ国の全シングル魔法師を招集、人類の総力を持って雌雄を決することになる。50年前に現れた「クロノス」と討伐された「背反の忌み子/デミ・アズール」の2体を確認。
クロノス:50年前に現れた歴史上で最初に確認されたSSレート。竜型の魔物であり当時のシングル魔法師が1名を残し全滅させられ、人類に甚大な被害を齎した。記録では過去類を見ない被害を出しており、撃退に成功した後、天へ逃げたとされる。これが一般的な共通認識である。
その際片腕を切り落とされたとされる事実を知る者は僅かしかいない。
背反の忌み子/デミ・アズール:50年ぶりに確認されたSSレート。バルメス国の7割相当にあたる魔法師大隊を全滅させた。同類である魔物に寄生し喰らい、孤独になる様からアルスに名付けられた。対峙したアルスに討伐される。
世界蛇/ヨルムンガンド:体内魔力を狂わす怪雨を一帯に降らせる巨大な大蛇。端まで見通せず、その長さは山を塒状に多い隠せる程。マーキングによる印を標的に刻む。
【Sレート】:1体現れただけで国家存亡の危機。対抗するにはシングル魔法師を投入前提とした編成、一国の主戦力相当。なお、単体での出現は想定されておらず、高ランク魔法師による大規模な討伐部隊を展開するのが基本。
名もなき無存在/ノーフェイス(変動型の魔物):藁人形のような、蔓で編まれた細身の体躯。顔には洞のような穴が空いている。存在を空間に固定するため視認することが重要であり、二人以上で視認することが必須となる。算定レートは単独時Sレート、複数戦ではAレートになる。
【Aレート】:地域規模で損害を齎しかねない高位レートの魔物。単体ならともかく複数同時に現れれば相対的な脅威度を上げる場合もある。通常は二桁を中心に討伐部隊を作るのが基本。
ロゾカルグ:体長3mの猿人型の魔物。基本高位ランクは群れないとされる中で例外的に群れを作るとされる。人型に近い形態をオーガ種と呼ばれている。
アラクネ:体長10m、上半身は人間の女性、下半身は蜘蛛という半人半蟲の魔物。粘着性が高く鋼の如き強度を持つ糸を生成。
サルケロイト(変異体):大型の猿人。短く太い下半身とは対照的に筋肉質な上半身を持つ。魔力を散らす作用を持つことから【魔法殺し】と呼ばれる。一部の素材を加工することで魔力制御の訓練にも利用可能。
サイレン:木の革をローブのように纏った魔物。真の脅威はサイレンが放つ特殊な音波が他の魔物に作用する点にあり、大侵攻を招くことがある。発見時には最優先討伐対象とされる。
サンドリオ・デスワーム:蛇のような鱗と螺旋状の口を持つ蟲型の魔物。尾の部分が特殊な構造になっており、疑似餌として独特な音と魔力を散布し、地面に隠れ獲物が来るのを待つ。
ロヴレス:針金のような鋭い体毛を持つ大狼。尾の先端には剣山のような体毛が密集している。
【Bレート】:中位レートに位置する魔物。生存境内の侵攻を許した場合、都市部半壊規模の脅威。二桁、三桁魔法師で対処を前提とする。単体または通常種の魔物であれば三桁魔法師を隊長とし、下位による編成も通常行われる。
闇夜の徘徊者/ナイト・ウォーカー:体調3mほどで老木のような木の身体。その手には枝で組み合わせた鳥籠に似たランタンを持っている。その生態は不明であり、夜になるとどこからともなく出現する。一度見つかると延々と追ってくるため、魔法師の間では特に遭遇を運の尽きと表現することもある。レートの算定は単体に対するものである。
多足鬼:人の上半身に獣のような四足を持つ半人半獣の魔物。
ハンプティー:風船のような球体型の魔物。アルファでは確認報告のない魔物。体内魔力の増幅、そうした身体の構造故に球体状となっている。
森海魚/レド・フィッシュ:黒い鱗に覆われた地上の魚。鱗の隙間から放出する魔力によって推進力を得ている。
【Cレート】:中位~低位レートに属する魔物。区域壊滅レベルの脅威。このレートの魔物を倒せるか否かが魔法師としてのある一定の目安となる。三桁魔法師を組み込んだ部隊での討伐が基本。
アラニア:人ほどの大きさを持つ蜘蛛。
不完全な獣/ヨーフ:《混合種》上半身は怪鳥、下半身は馬といったキメラ。
死体被り/グーパー:ジェル状の本体を覆うため、死体の生皮を被る魔物。杭のように鋭い足が三本あり、地面を突き刺しながら歩行する。腐敗臭を漂わせている。
【Dレート】:低位レートの魔物。基本的には四桁以下の担当となる。単独での討伐が魔法師としての最低ライン。学院生でも討伐が可能なレベル。
轍の蛇/クチナワ:クチナワに接触することで鱗の跡を付けられる。その跡が轍に似ていることから名前を付けられた。マーキングに類する特性である。
【Eレート】:低位レートの魔物。これら単体に標的を絞った任務は基本的にはなく、周辺調査や、定期哨戒時に討伐される。学院生ならば比較的討伐し易い魔物。
デア・ウルフ:刃のような歯が特徴の狼型の魔物。首が異様に太く、そのため重心が前に傾いている。
レッジモンキー:岩の如く硬い皮膚を持つ長腕の猿型の魔物。長い尾を鞭の如く使い攻撃する。
【Fレート】:低位レートの魔物。Eレートと同様。ただし個体数は一番多く、その矮小さ故か同種で群れる場合もある。または高位レートの縄張りに属することが多い。
ベラム:老婆のような顔をした手長短足の小柄な猿型の魔物。全身が黒く眼だけ赤い。




