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海底遺跡を目指して海の中を探検します

拝啓 お父さん、お母さん。

優月です。終焉(ラスト・)種子(シード)を討伐し、サージェント家に帰ってきました。

アシェルお兄さんとレーヴィお兄さんはカイトパパに報告しに行きました。私は自室に居ます


「あ〜、疲れた」


『本当に疲れているのか?主よ』


「疲れてるに決まってるじゃん!未知数の魔物を相手したんだよ?疲れない方がおかしいから」


『あんなに容易く倒していたではないか』


「それは気のせい」


『気のせいではないな。姫君は余裕を持っていた。違うか?』


「………それは」


レヴィたちと話してると、ペアリングからジークベルト様の声が聞こえてくる


『フローラ、今大丈夫か?』


「大丈夫です」


『今、サコヴィナ王国に向かってるんだがラゼボ王国との国境で待ち合わせしないか?』


「待ち合わせ……」


『俺がフローラに会いたいんだ』


「!!」


『…駄目か?』


「今すぐ行きます!行くから待ってて!!」


『あぁ、待ってる』


通信が切れると、私はすぐさま椅子から立ち上がる


「レヴィ、アストラル、ヴァイス、イグ!行くよ!!」


『勝手に出て行って大丈夫なのですか、お嬢』


「大丈夫だって!何も言われないって」


『どこからそんな自信が出てくるんだ、主君は』


「とにかく早く、私の体にくっついて!」


従魔たちがくっつくのを確認し魔法を発動させる。無属性魔法発動、空間(ディス)歪曲(プレイス)


一瞬で国境付近に着く


「ジークベルト様はまだ来てないや」


待つこと3分。ジークベルト様が馬ではなく、走ってきた


「フローラ、もう来ていたんだな。待たせてすまない」


「いや、待ってないよ。今来たところだから」


「そう、か…」


『若造、照れておるな』


『姫君には相変わらず、惚れ込んでいるようだな』


『公爵はお嬢には弱いですよね』


「ジーク様、待ち合わせしてどこに行くの?」


「フローラが行きたがってた海底遺跡に行こうと思って。行きたいだろ?」


「行きたい!ジーク様、時間作ってきてくれたの?!」


「可愛いフローラの為だ。いくらでも時間を作ってみせるさ」


「ジーク様…!」


私は嬉しさのあまりジークベルト様に抱きつく


「………っ(フローラが可愛すぎる)」


『若造、今度は顔が赤く染まったな』


『主君もスキンシップが増えているじゃないか。これが両想いというやつか…』


「ねえ、レヴィ。海底遺跡のある海までの場所分からないの?」


「……分からんことはないが、さすがのお主でも無理であろう?」


「フローラ、その事なんだが実はラゼボ王国の海から行けることが分かったんだ」


「えっ?」


「海底遺跡の中まで行っては無いんだが…それらしき物を魔法で探していたら、見つけたからフローラに知らせようと思って」


「……ジーク様、手繋いで?レヴィたちはまた私の体から離れないようにして」


『『御意』』


本日二度目の!無属性魔法発動、空間(ディス)歪曲(プレイス)


私たちは一瞬でラゼボ王国の砂浜に着いた


さて、ここからが問題です。

海の中にある海底遺跡までどうやって行けばいいか分かりません


「主の無属性魔法で何とかならんのか。お主がなんとかせんと、我の背中に乗っても溺れるぞ」


と言われてもね〜なんか、ヒントとかあれば思い付くんだけど…


「…ドーム型を作ることができればこの人数でもレヴィ殿の背中に乗って行けるんじゃないか?」


「それだ!」


ドーム型、ドーム型…

無属性魔法発動!無属性(ノーブランド・)拒絶(リジェクト):水圏(アクアスフィア)


この魔法は自分の周りから水を完全に追い出して、地上と同じ空気の空間(ドーム)を作る。

メリットとしては 息ができるだけでなく、ドレスも髪も全く濡れない便利な魔法である。


「これならば行けるな。主よ、我の真の姿を解放してくれ」


「了解。世界の(ことわり)を刻む者よ。我が魔力の導きに従い、仮初めの姿を脱ぎ捨てよ。──真の姿となれ、解放(リリース)!」


そう唱えるとレヴィはシャドウ・リヴァイアサンの姿となり、その背中に私たちは乗った


レヴィが海の中に潜っても、溺れることはなく、快適だった。


「さすがフローラだな、こんなにも海の中で息しやすくするなんてフローラしか出来ないな。しかも会話も地上と同じように出来る」


「姫君にしか成せない技よ」


「海の中を、見られるなんて…お嬢の従魔で良かった…!」


そんなに喜ぶ?


「俺もだ。海の中を息づきしなくても見られるとは思わなかった」


深く潜っていくと、光が届かなくなっていった


やっぱり深海は暗いよね…照らせないかな


『さすがのお主でも無理だろう』


無属性魔法発動! 無属性(ノーブランド・)深海(アビス・)視域(ビジョン)


真っ暗な深い海の中でも、昼間のように明るく見えるようになった。


『お主の魔法は何でもありなのか?!……こんなに明るいと魔物が引き寄せられるぞ』


ばっちこい!だよ!


光に引き寄せられた魔物を倒しつつ、海底遺跡へと向かった


──海底遺跡:入口──


「ここ?」


『あぁ。だがこれ以上は我の体だと進めんぞ』


ちっちっちっ!舐めてもらったら困るね!

無属性魔法発動!無属性(ノーブランド・)重力(グラビティ・)調整(アダプト)


説明しよう!この魔法は水の浮力を無視して、海底の地面を地上と同じように歩けるようにする便利な魔法だ!


つまり泳ぐ必要がなく、お散歩感覚で遺跡まで行ける。


「「………」」


あらら。みんな唖然としちゃった


「主には驚かされてばかりよ。退屈せんわ」


「それって褒めてる?」


「当たり前だ」


「とりあえず!海底遺跡の中に入ろ!」


レヴィはピクシードラゴンの姿へと戻り、海底遺跡の中に入った


「広い!天井が高い!魔法がなくても息が出来る!!」


私は初めての海底遺跡にテンションが上がりはしゃぐ。


「また主のてんしょんが上がっておるわ…」


「今に始まった事じゃないじゃないですか。お嬢は好奇心旺盛で私たちの契約者です。諦めましょう」


「アストラル、ここには古の番人の気配は感じない?」


「………いや、少し感じるな。おそらくこの気配はリトスだ。我よりも一つ格上であり古の番人の中で二番目に強い水の精霊よ」


「どこら辺にいるとか分かる?」


「…最下層だな」


「この海底遺跡は何下層まであるの?」


「………ざっと50だな」


「攻略しがいがあるじゃないの!アストラル、一気に駆け抜けよ!私の魔法とアストラルの脚力があればすぐに着くって!」


「姫君の頼みなら仕方ないな。……一気に駆け抜けようではないか」


大きくなったアストラルの背中に私とジークベルト様が乗る。イグとレヴィはアストラルの速さについていけるらしい。ヴァイスは私の首に巻きついてる


「いざ()かん!古の番人、水の精霊リトスの元へ!」


アストラルたちは走り出し、一気に10下層まで駆け下りた


「姫君、パンドラボックスだ。どうする?」


「もちろん倒すに決まってるでしょ!この雷鳴剣で!皆はここで待ってて。一瞬で片をつけるから」


そう言って私はアストラルから降り、片手剣を構えパンドラボックスに向けて走り出した


「主、気をつけろよ!」


「大丈夫だって!パンドラボックス、その命を頂戴する!!」


次回!古の番人、水の精霊リトスとの戦いに新たな技で従魔にする…?!お楽しみに!


うぉー!パンドラボックス狩るぞぉ!


『意気込んでおるな、主よ』


そりゃレアドロップのためだね!目指せ、レアドロップ!!


『やはりそうなのか…』


呆れないでよ、レヴィ


『お主はそういう思考よな…』


何が言いたいの?


『主くらいだ。ドロップ目当てで挑むのは』


誰だってドロップ目当てで倒すでしょうが!!

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