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ヴァイスが語る邪神の真実。ラスボスは誰が倒すのですか?

こんばんは!皆さま、いつもありがとうございます!ダンジョンの最下層でのヘイズ戦、いかがでしたでしょうか?

疾風神速(しっぷうじんそく)』と『雷鳴軟骨の剣』で、見事に変遷の番人ヘイズを従魔にしたフローラ。

新しい従魔、ヴァイスを迎え入れたフローラパーティですが、早速物語は核心へと進みます。

ヴァイスの口から語られるのは、『世界(せかい)遡行(そこう)の邪神アルマ・リヴァー』の存在。そして、神々すら討伐できなかった邪神を倒せるのは、フローラ(優月)しかいないという、壮大な使命!

そして、この緊迫した状況をぶち壊すように、優月ちゃんに届いたのは第一王子からの緊急のお茶会のお誘い。

邪神の真実を知った直後、優月が向かうお茶会で、今度こそ我慢の限界が爆発します!

フローラ(優月)とジークベルト様のロマンスの進展にもご注目ください!

拝啓 お父さん、お母さん。

新しく仲間に入ったヘイズことヴァイスから話したいことがあるみたいです。すごく気になる!


「お嬢、この世界のことはどのくらいご存知なのですか?」


「アストラルから、神々がこの世界を創造して1万年前に起きた大崩壊(カタストロフィ)で古の番人が造られたっていうのは聞いたよ」


「…神々が邪神と戦ったのは?」


「それも聞いてる。でも邪神の名前はまだ知らない」


「では、私からは邪神について話しましょう。大崩壊(カタストロフィ)以前の時代はリトスが知っています。彼がお嬢の従魔になった時に聞くことになるでしょう。…従魔に出来るか分かりませんが」


「なんで分からないの?精霊だから?」


「それもありますが、アストラルよりも強いのです。お嬢がどのようにアストラルと戦ったのは知りませんが、リトスとの戦いは手も足も出ないと思います」


「………」


私はアストラルに目線を向けると、アストラルは頷いた。


「…ヴァイス、邪神の話の前にアストラルと戦った時の話をしてもいい?」


「えぇ、どうぞ」


「エレメンタル・コアを倒した衝撃で古の番人であるアストラルが目覚めたんだけど、まずはジーク様とレヴィの二人で立ち向かったのね」


「……(頷くヴァイス)」


「二人は惜しくもアストラルの根に捕まって石化が始まったの。標的を私に変えたアストラルをまず眠らせようとして眠り攻撃をして」


「お嬢、待ってください。眠り攻撃?どうやってですか?」


「え?無属性魔法だけど」


「………」


あら。ヴァイスが固まっちゃった


「ヴァイス、姫君の能力はちーと級だ。慣れていくしかあるまい」


「え?、いや…え?」


ヴァイス、今度は壊れちゃったよ


「だからあの時、急に眠ってしまったのか…。フローラの無属性魔法は色々と用途があるんだな」


「用途があるというか、その場の思い付きに近いような…」


「主よ、それはどういう意味だ?お主は魔法を発動する時は思い付きだというのか?」


「うん。こんな魔法使いたいとか頭に思い浮かべると自然と魔法名が閃く感じかな」


「「…………」」


「なんでみんなして黙るの?」


「皆、主がこちらの味方で良かったと思っただけだ」


「どういう意味?」


「あまり深く考えるな。お主を敵に回したくない、ただそれだけのことよ」


「ふーん?あ、それでアストラルとの戦いの話の続きなんだけどね、眠らせてから魔法を打ったよね」


「……威力の高い魔法ばかりで、我の魔法無効化など意味を成さなかった。姫君の魔力∞は恐ろしい力だ」


「…お嬢の能力は、アストラルの魔法無効化を凌ぐ強さなのですね…その話を聞いた上で、邪神の話をしましょう」


「邪神って今はどうなってるの?封印されてるとか?」


「そうですね。お嬢の言葉通り、邪神の今は封印されています。神々は邪神を完全に倒せないと判断し、地上より遥か遠く空の彼方へと邪神を封印したのです」


「封印したならなんで、古の番人であるアストラルたちが目覚めたの?エレメンタル・コアは目覚めの鍵に過ぎないんでしょ?」


「……封印から1万年という長い年月が経っている今、邪神の封印は解けようとしているのです。邪神がこの世界に放たれてしまえば、大崩壊(カタストロフィ)の二の舞でしょう。神々が居ないとなると、絶望的です」


「…その神々は?まだ眠ってるの?」


「……こればかりは私は知らないのです。時の番人であるクロノスなら分かるかもしれませんが…」


「そっか…。とりあえずヴァイスが知ってるのは邪神の名前だよね?」


「えぇ。邪神の名前はアルマ・リヴァー。別名、世界遡行の邪神。全てを過去に戻そうとする神です」


いかにもラスボスっぽい名前だ!!


「そっか、邪神も腐っても神だもんね。世界遡行ってどういうこと?」


「アルマ・リヴァーはこの世界の歴史を、過去の彼が支配しようとしていた時代に巻き戻そうお画策しているのです。つまり、この現代に再び大崩壊(カタストロフィ)を起こそうと企んでいます」


「あらぁ…」


「お主の感想はそれだけか?てんしょんは高くならんのか」


「え?テンションは上がってるよ?でも属性が分からないとね…」


「属性なら我が知っている」


「え?!レヴィが?!」


「我は大崩壊(カタストロフィ)の時代よりも後の時代に生まれたが、邪神の存在は知っている。なぜなら、邪神が我ら魔物を創ったのだからな」


「そうなの?…ってことは邪神が生まれる前の世界には魔物は存在しなかったってこと?」


「おそらく、な」


「このことはリトスが知っているでしょう。私やアストラルは分かりません」


「そうなのね。…レヴィ、邪神の属性を教えて」


「うむ。邪神の属性は根源の混沌、特定の属性を持たん。全ての属性の根源であり、世界の魔力の流れ…マナそのものを歪ませる力を持つ」


「………じゃ、邪神っぽい…!」


「神々ですら倒せなかったのに、誰が邪神を倒せると言うのですか…」


ジークベルト様が呟く


「「お嬢/姫君/主しかいない」」


と私の従魔が断言した

ヤバい、期待されている…てか私が倒す流れになるんかい!…何となく察してましたけども


「姫君はこのまま、残り三体の古の番人を従魔にしてもらう。そうすれば邪神討伐の道が拓かれるだろう」


「アストラル…」


「……フローラ、邪神を倒せるのか?」


「んー…倒せなくはないかな。ジーク様も居るし」


「……俺では役不足じゃないのか」


「役不足じゃないよ。……私はジーク様が側にいてくれるから安心して戦えるの。ジーク様がいるから強くなれる」


そう言って私はジークベルト様を抱き締める


「フローラ…ありがとう」


ジークベルト様は抱き締め返してくれる


『主よ、そろそろ若造に好きだと伝えんか。ここまで来てまだ言わんつもりか?』


なんか今言うタイミングじゃない


『若造の心を鷲掴みにしておいて、罪な主よな…』


なにそれ…


『姫君は奥手なのだな』


奥手じゃないと思うけど…


『お嬢…』


ちょっとヴァイス、引かないで?!


念話をしていると通信魔道具が鳴る


「お父様?」


『フローラ、直ぐに戻ってきなさい。第一王子からお茶会に呼ばれた。至急来るようにと』


「え…」


『それと、ジークベルト殿はアルフォンスから至急に自宅に来いとのことだ。分かったね?』


「分かりました」


そう伝えると通信が切れる。

何だろう…何か嫌な予感がする


「父上から呼び出しか…。フローラはセドリック殿下から呼び出しとは、少し嫉妬するな」


「嫉妬?」


「フローラは今や正式に俺の婚約者だ。それなのに呼び出すとは第一王子は馬鹿らしい」


「………私はジーク様以外興味ないから。それよりも!ジーク様こそ気を付けてね」


「…何か思い当たるのか?」


「アルフォンスパパの呼び出しじゃなくて、わがまま姫な気がするから…」


「そうだな、気を付けるよ。アストラル殿もいてくれることだし、何かあったらこの指輪で知らせるから」


ジークベルト様はお揃いのペアリングである指輪にキスをした


「姫君、安心してくれ。我が必ず公爵を守ろう」


「……うん、お願い。アストラル」


「名残惜しいが、俺は帰らないとな」


「……ジーク様、少し屈んで」


「ん?こうか?」


ジークベルト様が屈むと同時に私は彼の額にキスをする


「…おまじない。………何かあっても必ず助けるから」


「…っ?!(フローラが自ら俺に触れてきた、可愛すぎる…!)」


「ジーク様、私の魔法で家まで送るね。無属性魔法発動!強制(リターン・)送還(ホーム)!」


指をパチンと鳴らすとジークベルト様とアストラルはアーチャー公爵家に瞬間移動した


「主のその無属性魔法はちーとだな…」


「私たちも帰らないと。…アストラルが居るからジーク様は大丈夫だと思うけど...」


「不安か?」


「…うん。でも信じるしかないよね」


「お嬢、私たちも警戒しておきましょう。何かあっては遅いですから」


こうして私はサージェント家に戻り、ジークベルト様はアーチャー公爵家に戻った。


次回!第一王子のお茶会で、ついにフローラの我慢が爆発する?!お楽しみに!


第一王子は暇なの?!暇人なの?!


『そう言うな、主よ』


だってそうじゃん。暇じゃなかったらこんなに頻繁にお茶会に呼ばないって!


『第一王子といっても王位継承権はあるだろう』


私、我慢出来るか不安なんですけど


『我慢?』


今までの我慢してきたことが爆発しそう…


『耐えろよ、主。非公式の場とはいえ相手は第一王子だからな?』


☆無理DEATH☆

第27話、お読みいただきありがとうございました!

邪神の真実、いかがでしたでしょうか?レヴィの口から語られた「魔物創生」の秘密や、ジークベルト様の不安に対し、フローラ(優月)が「ジーク様がいるから強くなれる」と答えるシーンは、書いていて私も胸が熱くなりました。

そして、優月からのおまじないキス!公爵様、完全にノックアウトでしたね(笑)。

しかし、物語はここで急展開。邪神討伐の使命と公爵様とのロマンスというシリアスな流れから一転、舞台は第一王子との面倒なお茶会へ。

優月ちゃんが「暇人なの?!」と毒づいているように、第一王子のお誘いは、いつも優月ちゃんの我慢の限界を試してきます。

次回は、ついに優月ちゃんの「今までの我慢」が爆発します!

次回、怒り爆発!第一王子のお茶会で、ついに優月がキレる!?にご期待ください!

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