フォーチュンクッキー
今日もよろしくお願いします。
7/2923時30分追記
申し訳ありません。
作者体調不良の為、7/30の更新はございません。
よくなり次第投稿致します。
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アリッサの顔が赤く染まる。
本当にご馳走様です。
がらっ。
教室の扉が開く。
ハンレーが入ってきた。
「おはよう。今日はハロウィンだ。授業はない。食堂やホールには沢山のお菓子が用意してあるらしいから、食べて思う存分楽しんでいけ。以上だ。」
簡潔に話すとあっという間に教室を出ていった。
「さあ、私達もお菓子を食べに行きましょう。食堂はハロウィンの特別料理が用意されていて、ホールの方がパーティー会場になっていますわ。」
私達は、アリッサとリリアも含めて6人でダンスホールへと移動した。
「凄い飾り付けね。」
いつものダンスホールからは想像できないくらい、ハロウィンの飾りつけが豪華だ。
紫とオレンジの幕にテーブルクロス。
大きなカボチャをくり抜いて作ったであろうジャックオブランタン。
手作りされた蜘蛛の巣が飾られている。
会場には、コスプレをした学園生達が沢山いるし、陽気な音楽やお喋りの声が聞こえてくる。
凄い盛り上がりだ。
入り口ではグラスに入ったパンプキンポタージュが渡された。
「ハナさんは学園で初めてのハロウィンですものね。テーブルの上には沢山のハロウィンのお菓子が置いてありますわ。」
おばけの入れ物に入ったカボチャのプリンや粉砂糖がかかり白い骨のような見た目になっているドーナツ。
たくさんのフルーツが入った赤いフルーツポンチの中には、精巧に作られた目玉のゼリーも浮かんでいる。
会場の中は甘い香りでいっぱいだ。
「こんなに凝ったイベントだと思っていませんでしたわ。私凄く楽しいです。」
「良かったわね。一年に一度のイベントだから、しっかり楽しむといいわ。それでは、また会いましょう。」
「はい。また会いましょう。」
アリッサとリリアと入り口付近で別れると、私達は4人でお菓子を楽しむ。
「このプリン。最高に美味しい。なめらかで濃厚。」
「ハナ。こっちのフルーツポンチも目玉の見た目はあれだけど美味しいよ。」
「ハナさん。人の鼻のように見た目はなっていますが、このチョコレートも美味しいですわ。」
「ハナ、棒付きキャンディーはどう?棒の部分がおしゃぶりになっているから、赤ちゃんみたいに慣れるわよ。」
「みんなありがとう。全部もらうわ。今日は太っても仕方ないわね。」
「明日から、みんなでダイエットしましょう。」
「今日は歯も忘れずに磨こう。」
「一日楽しみましょうね。」
前世のハロウィンは親にお菓子を貰う位だったけれど、学園のハロウィンって最高だわ。
「レディースアンドジェントルマン。会場奥のステージにご注目下さい。素敵なイベントを開始します。まずはラッキーな方へプレゼントがあります。入り口で受け取ったカボチャのポタージュを飲み干すと、グラスに二重丸が描かれた方がいらっしゃるはずです。その方には素敵なプレゼントがあります。どうぞ、ステージの上にお越しください。」
カナデルの声が会場に響く。
カボチャのポタージュ、まだ飲み干してなかったな。
せっかくだから飲もう。
ごくごくと飲むと、グラスの底にオレンジの線が二重に書いてあった。
「ハナ。それがきっと二重丸よ。やったわね。プレゼントが貰えるわ。」
「まさか当たるなんて思わなかったわ。」
「ラッキーだったね。」
「ハナさん、凄いですわ。」
4人でステージへと向かう。
どうやら、二重丸のグラスは1人では無かったようで、グラスと交換にプレゼントを渡されている人が何人かいた。
「おや、ホイップ名誉男爵も二重丸だったのですね。おめでとうございます。」
ステージの上にいたライからプレゼントを渡された。
「中身はランダムです。良いものが当たると良いですね。」
「ありがとうございます。」
片手に乗る包みを受け取るとステージを後にした。
「シュマロ公爵子息からプレゼントが貰えるなんて、嬉しいわね。」
「ショーン王太子殿下やアリッサ様もプレゼントを何人かに手渡されていたから、生徒会が主催のイベントなんだろう。去年の生徒会もやってたから。」
「ハナさん、中身は何ですの?」
「今、取り出してみるわね。」
中からは、箱に入った一枚のクッキーが出て来た。
説明の書かれた紙も入っている。
「これは、フォーチュンクッキーです。クッキーの中に今日の運勢が書かれた紙が入っています。今年のハロウィンもお楽しみ下さい。ですって。」
「フォーチュンクッキーか。去年のおもちゃの指輪より楽しそうだな。ハナ、食べてみてよ。」
「今日の運勢気になりますわね。」
「良いことが書いてあると良いわね。」
私はクッキーを箱から取り出すと、小さく齧ってみる。
まだ紙は出ていない。
もう一口齧る。
あ、きっとこれだわ。
残りのクッキーを食べ終わると、紙を広げた。
「今日の運勢。貴女はがっかりすることと、びっくりすること、二つの出来事が起きるでしょう。ですって。」
「がっかりすることにびっくりすること?気になるわね。」
「もっと単純にハッピーとか書いてあるのかと思ってた。ハナ、当たったら教えて。」
「勿論よ。」
私は紙を箱の中にしまって、カバンの中にいれた。
「さあ、会場のお菓子を食べ尽くしましょう。」
「勿論ですわ。」
「全部制覇したいわよね。」
「胃はまだまだ空いているよ。」
私達は、ハロウィンパーティーを思い切り楽しんだ。
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読んで頂きありがとうございます。
週一更新ならなんとかできそうです。
これからもよろしくお願いします!




