研究の成果
連続投稿2日目です。
よろしくお願いします!
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魔法研究発表会の当日は、雲一つない晴天だ。
予定通り、学園生の保護者や招かれた研究者や大臣や騎士等のお偉い方々。
そして、ゲッティ皇国の大使もやって来た。
「みんな、行ってくるわね。」
「頑張ってね。肩の力を抜いて、リラックスだよ。」
「お父様とリハーサルしたのでしょう?緊張はするだろうけれど、気を楽にね。」
「いつも通りにしていれば、きっと大丈夫ですわ。」
顔色の悪いエスタを大使のアテンドに送り出した。
「さあ、私たちは、発表会の準備をしよう。」
「忘れ物は無いでしょうか?」
「原稿は持ったでしょう?模造紙は昨日会場に貼ってあるわ。」
「後は、気持ちの準備があれば大丈夫そうだね。」
「私、昨日はよく眠れませんでしたわ。」
「ハンナ、大丈夫よ。いつも通りに発表すれば、素晴らしいわ。深呼吸して落ち着きましょう。そうすれば、絶対成功するわ。」
スーハーと深呼吸をしながら、私達3人は会場へと向かった。
会場では、最初の発表者がスタンバイしている。
そろそろ始まるのだろう。
席に着くと、大きな声が響き渡った。
「2学年の魔法研究発表会の司会を務めるカナデル・フランクです。よろしくお願い致します。さて、最初の発表は、真実魔法のライト・ソウ男爵子息です。よろしくお願いします。」
「ご紹介に預かりました。トップバッターを務めるライト・ソウです。私の真実魔法の内容は非常に分かりやすく、相手の言ったことが、真実か嘘かが分かると言うものです。友達からは、嘘発見器として言われて来ました。この魔法を持つ事で辛い経験も沢山ありましたが、その分信頼できる人達だけに囲まれています。さて……。」
模造紙を使って、説明を始めた。
「凄い。嘘発見器か。薬飲ませなくても良いなんて画期的だね。彼は要職に就けるだろうな。」
「やっぱりこの発表会って、自分の魔法をアピールする機会なのね。」
「そうですわ。就職の決め手になったり、婚約の決め手になる非常に重要なものですの。去年の発表会の後も、就職の内定や婚約が増えましたわ。」
「そうなのね。」
「それにしても、私達の代は優秀だね。プログラムを見ただけでも、凄い魔法のオンパレードだよ。回復魔法に停止に転移に透明に信じるものは救われるだよ?普通のクラスだったら、1人か2人、優秀な魔法がいる位なのにね。」
「それを言うなら、結界魔法もですわ。」
「次期公爵夫人の魔法だものね。」
「レア度で言ったら、確かにそうだね。」
ベルは誇らしそうだ。
「次はアリッサ様ですわ。」
先ほどの2倍の模造紙が貼られている。
1枚はグラフの様だ。
「信じるものは救われるという魔法をどうに発表するのか気になるわ。」
「模造紙に書いてあるのは、この国の10年間の天気や災害の記録?」
「6〜7年前から大規模な災害ってこの国で起きてないんだね。」
「大雨も2日位で止んでるね。」
アリッサの発表が始まった。
「これらの記録は、私が10歳になり、信じるものは救われるが発動する前と後の記録になります。10歳より前は災害が度々起こっていますね。それが10歳以降は一度も怒っていません。去年の発表の際には、私の魔法の効果なのか自然とそうなったのかで議論が割れました。その為、去年の発表会の後、魔法の発動を止めたら、豪雨に見舞われ、3日目に魔法を発動し、雨を止める事となりました。この結果で、私の魔法の効果だと証明出来たかと思います。」
模造紙が裏返された。
折れ線グラフのグラフだ。
色毎に穀物や家畜、野菜に分かれているが、以前は波打っているが、ここ6〜7年は、ほぼ横ばいで安定している。
「今年はそれに加えて穀物や家畜、野菜などの収穫高の数値も持ってまいりました。この6〜7年でさらにレッツェル王国は豊かになっていると言えます。学園を卒業した後もショーン王太子を支え、この国をより良くしていきたいと考えます。ご清聴ありがとうございました。」
アリッサは一礼すると優雅に壇上を後にした。
会場からは拍手が鳴り響く。
ベルがこちらを振り向いた。
「かっこいいな。数値で自分の価値を認めさせるって凄いよね。私も結界魔法でフェーンの隣にいても周りに相応しいと思われる様になりたいな。」
「ベルさんなら、今日の発表できっとなれますわ。」
「そうだよ。練習で聞いているけれど、凄かったから。大丈夫。」
「ありがとう。自信を持って発表するよ。そろそろ順番だから行ってくるね。」
「いってらっしゃいませ。」
「いってらっしゃい。」
ベルも席を立って行った。
「次はガーベラ様ですわね。」
「透明の魔法、どう発表するのかしら。」
壇上には、模造紙だけが用意された。
「それでは、ガーベラ・リッシュ公爵令嬢お願い致します。」
「皆さん、ガーベラ・リッシュですわ。よろしくお願い致します。」
声がしたと思うと、いきなりガーベラの姿が現れた。
透明になってから、壇上に立っていたらしい。
「驚かれましたか?そんな皆様には、こちらもお見せしますわ。」
何処からかバイオリンの演奏が聞こえてくる。
音楽のタイミングに合わせて、ガーベラの手からバスケットが現れる。
バスケットの中から何かをすくう動作をすると沢山の花びらが宙に投げられる。
そして、ガーベラの後ろに椅子に座ったバイオリンを演奏する女性が現れた。
「流石、透明魔法ですわね。自分だけではなく、周りの物も透明にしてしまうのが、素晴らしいですわ。しかも、透明から戻すのも任意で出来るのが、強みですわね。」
「これが花じゃなくて、武器や兵士だと思うと怖いわね。」
「ガーベラ様は貴族の令嬢ですから、その使い方はしないと思いますが、透明魔法を持っている男性が騎士団で活躍しているのは、有名な話ですものね。」
最後にガーベラは一礼すると、壇上を去っていく。
大きな拍手の音が鳴り響いた。
「次は、カナデル・フランクが発表させて頂きます。」
模造紙ではなく、いくつものガラスの瓶と机、その下に新聞紙が用意された。
「今回は声のボリューム調整だけではなく、音の振動で、瓶を割ってみたいと思います。」
カナデルは高音を出し始める。
すると、一つの瓶だけがぱりんと音をたてて割れた。
「では、次は続けていきますね。」
高音が響く。
瓶がランダムに3つ割れた。
「最後です。」
高音が会場中に響き渡ると、残りの瓶が全て割れた。
「見事に全て割ることが出来ました。ご清聴ありがとうございます。」
カナデルが一礼すると、瓶の破片が新聞紙と机毎回収された。
「さて、お次はベル・ラプン男爵令嬢です。よろしくお願い致します。」
模造紙が用意される。
「ベル・ラプンです。私の結界魔法は、昨年よりも作成スピードを大幅に上げることに成功しました。では、フランク男爵子息の周りに結界を貼ります。」
1秒もしないうちに、カナデルの周りに球状の結界が形成された。
「これは早いですね。昨年は身体に惑わせるタイプの結界でかなり時間がかかったと思いましたが、今年は凄く早いですね。」
「最初から球状の結界をイメージして発動することで、発動時間を早めることに成功しました。強度もかなりあります。」
ベルは手に持ったペンをカナデルに向かって投げる。
キンと音がすると、ペンは結界に弾かれた。
「突然の事でかなり驚きましたが、見事に結界が機能していますね。」
「ええ。100キロの重りを乗せてもびくともしません。遠くから弓矢を当てても大丈夫な程、衝撃にも強いです。」
「素晴らしい結界ですね。」
「ありがとうございます。」
カナデルの周りの結界が消えた。
次はベルの周りに5箇所の結界の球が浮かぶ。
「今は5箇所の同時展開が出来ますが、これからさらに増やせる様努力して行きます。ご清聴ありがとうございました。」
一礼をするとベルは壇上を後にして、こちらの席に戻ってくる。
会場に大きな拍手が鳴り響く。
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