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52/66

証拠

予告です。

6/16から祝50話、祝20000pvの為、3日間連続投稿します。

本当は5日間とか7日間とかしたかったのですが、作者の仕事の都合により、断念しました。

その代わり、月末か来月頭にも連続投稿できたらしたいです。

よろしくお願いします!

.




「これで、帰りのホームルームは、終わりだ。気をつけて帰れよ。」


ハンレーの一言で、教室が賑やかになる。

あの後、研究の授業が終わっても、何の連絡もなかった。


「結局、放課後になっても、何も返事が来なかったわね。」


「リッツ先生も明日の朝になったらわかると言っていたでしょ?きっと、まだ王宮で対応中なのよ。」


「そうだね。今日はもう帰ろう。」


ショーンやアリッサの方に軽く礼をすると、私達4人は、寮に向かって一緒に帰った。


「ハナさんのおかげで、私の研究はとても進みましたわ。」


「私もよ。ハナがこんなにアドバイスが上手だなんて思わなかったわ。」


「今日だけで研究が完成しそうな程、進んだよ。」


ベルが自分の周りに円状の結界をだす。

1.5秒位だろうか。

張り終わるまでが、少しずつ短くなっている。


「アドバイスが役に立って良かった。私の研究は、まだ進んでいないのよね。何かいい方法がないかしら?」


「回復魔法の研究か。保健室とかで、実際に使ってみるのはどうかな?」


「ラメラ先生なら、協力してくれそうですね。」


「良いと思う。3日間位昼休みに、みんなで行ってみる?」


「ハナには、お世話になったから、勿論行くよ。」


「私もですわ。」


「ありがとう。明日、ラメラ先生に聞いてみるわね。」


寮の入り口に着いた。


「私行くところがあるから、またね。」


「ハナさん、これからどこに行くのですか?」


「ちょっと、グラウンドに用事があるのよ。」


「暗くならないうちに、帰ってきなよ?」


「勿論よ。直ぐに帰るわ。」


ルーンへお土産を渡すために、グラウンドへと向かう。

やっぱり、今日も岩を引っ張っていた。

あれ?

ルーン、少し身体が大きくなった気がする。

筋肉がついてきたんじゃないかな。


「ルーンくん、久しぶりね。」


「先輩、来てくださったんですね。」


「ええ。なんだか、筋肉がついたように見えるわね。」


「本当ですか?嬉しいです。夏休みも頑張った甲斐がありました。」


「成果が出ると嬉しいわよね。今日は蜂蜜檸檬はないのだけれど、お土産を持ってきたわ。檸檬の香りのアロマオイルよ。」


ルーンに紙袋を手渡す。


「ありがとうございます。手紙についているのがそうですか?アロマオイル、いい香りですね。」


ルーンは紙袋を開けると、手紙の匂いを嗅いだ。


「そうなの。小さい容器が新品よ。身体につけてはいけなくて、石や布や紙につけて香りを楽しんでね。」


「わかりました。実は僕からも先輩にお土産があるんです。」


「ありがとう。何のお土産?」


「僕の領地の名物です。また金細工になってしまうのですが、良かったらもらってください。」


ルーンから、リボンのかかった箱を受け取る。

また、高そうなリボンに箱だ。

慎重にリボンを解くと、中から出てきたのは、華奢な金の鎖のついたネックレス。

トップには、恐らくエメラルドの宝石がついている。

鎖に合わせて小ぶりな宝石だが、結構高いと思う。


「こんなに良い物を、お土産で貰っちゃって良いの?」


「良いんです。僕があげたいと思ったので、貰ってください。」


「わかったわ。ありがとう。大事にするわね。」


せっかくだから、その場でネックレスをつける。

華奢だから、重くないしつけやすい。

普段使いのネックレス、これにしようかな。


「似合うかしら?」


「とても似合ってます。」


美少年の微笑みに癒される。

身体が揺れるとネックレスもシャララと動く。

ふと、空を見上げると向こうの空が暗くなってきていた。


「ごめんなさい。暗くならないうちに帰るわね。ルーンくん、気をつけてね。」


「もう少ししたら、僕も帰ります。先輩もお気をつけて。」


「ありがとう。またね。」


「また、会いましょう。」


手を振ると、ルーンもふりかえしてくれた。

かわいいな。

るんるんした気持ちで寮に帰る。


「ただいま、ナサリー。」


「おかえりなさいませ。お嬢様。それで、今朝持って行かれたお土産は、どなたの物だったのですか?」


そういえば、朝に聞かれてたのを忘れてたわ。

ごめんね、ナサリー。

ちょっと誤魔化すわね。


「友達の3人と担任のリッツ先生に差し上げたの。」


「担任の先生ですか。リッツ先生と申しますと、王弟殿下ですね。そうだったのですか。私はてっきり、気になる殿方に差し上げたのかと思っていました。」


ナサリー、鋭いわね。


「アロマオイルは、とても喜んでもらえたわ。」


「それは良かったですわね。」


よし、誤魔化そう。


「ナサリー、今日は大変だったのよ。鑑定魔法の新しい使い方を発見して、2つの犯罪がわかったの。」


「それは大事ですね!」


「今、王宮に問い合わせてるのだけれど、どうなるか心配なのよね。」


「お嬢様が関係しているのですか?」


「そうなの。鑑定魔法の新しい使い方を考えたのが私なのよ。後、ピンククオーツのアクセサリー達が犯罪の決め手になったの。」


「あのナコッタ男爵領で買ったアクセサリーですか?」


「そうよ。」


「とても驚きですわ。何の変哲もないイヤリングとネックレスに見えましたのに。」


「宝石のピンククオーツが問題だったのよ。緘口令がひかれるかもしれないから、詳しくは言えないのだけれどね。」


「そうですか。まさか、ナコッタ男爵領で売られていたアクセサリーが犯罪の証拠になるなんて驚きです。気にはなりますが、十分伝えて頂いたのでナサリーは嬉しいですよ。さあ、湯浴みにしましょう。」


その後は、ゆっくり湯船に浸かって、じっくりマッサージをしてもらった。

久しぶりに疲れた気がする。

マッサージで身体が柔らかく解れて気持ちがいい。

良い夢見れそう。

おやすみなさい。



.

読んで頂きありがとうございます。

評価や感想お待ちしております。

よろしくお願いします!

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