襲撃
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そこからのルリュエは早かった。辺境伯領の領都で管を巻いているごろつきを多数雇うとクリュエを襲うよう指示を出す。それだけである。
もちろん、足が付かないよう、ルリュエの指示を受けた彼の臣下がさらに人を雇い、依頼をする。ルリュエがクリュエを殺したと露見した場合、クリュエが死んでも跡を継げない可能性があるからだ。それならばごろつきの強盗の仕業とするべきだと判断したのだ。
襲撃はクリュエが領都に向かう、その道中で行われた。情報はルリュエからすべて流れているのである。
彼も浮かれ、油断していた。まさかルリュエがこんなにも早く行動に起こすとは思っていなかったのである。シオンだったらばこうはならなかっただろう。
クリュエ陣営が五人なのに対し、ごろつきは三十人を超えている。多勢に無勢だ。クリュエ自身も死を覚悟した。しかし、彼は死ななかった。それは何故か。持っていた魔石のお陰である。
デュポワから予め手渡されていた魔石。その魔石の名は透明化の魔石である。この魔石を使うと自身を透明化することが出来るのだ。効果は魔石の大きさによる。
もちろん、透明化するのは自身のみなので服は脱がなければならない。そして魔石の大きさは三十分ほどの効果を発揮する大きさであった。
恥も外聞も投げ捨てて身に着けていたものを投げ捨てる。そして魔石だけを握りしめてお供とともに一目散に逃げだした。しかし、これで命が助かるのであれば儲けものだ。
お供の家臣は二人が馬車の馬に跨り逃げて行った。他の三人は這う這うの体で逃げている。その中の一人が賢かった。クリュエの手持ちの金を撒きながら逃げたのだ。
ルリュエは父やクリュエに邪魔されるより前に手早く、そして跡が付かないようにするためにごろつきを雇ったが、目の前のお金に転ぶのもまたごろつきである。
これでクリュエは警戒することを覚えた。ルリュエとしては殺しにくくなるだろう。クリュエが父に直談判しても無駄だ。そうなることを見越してごろつきを雇ったのだから。
急ぐあまり、襲撃者の質を落とした結果である。ごろつきには対象を殺害した後にゆっくりと小銭を拾うという考えが抜けていたのだ。そして、ごろつきも出来ることなら人を殺したくはないのである。
全裸で逃げるクリュエ。家臣の補助もあり、必死の思いで領都まで落ち延びてきた。これは彼の甘さが招いた結果だ。しかし、領都まで辿り着いたら何もかもが逆転する。
「ルリュエ! 貴様、よくも!」
衣服を整え、落ち着きを取り戻したクリュエは再び冷静さを失いルリュエに飛び掛かろうとしていた。周囲の者が慌てて押し留める。
どうやらクリュエはルリュエが犯人だと確信しているようだ。いや、そう思いたいのだろう。屋敷の中が騒然とする。
「いきなりなんだ!? 誰か! クリュエが錯乱したぞぉっ!」
叫ぶルリュエ。このままではクリュエが悪者だ。ルリュエがけしかけたという証拠は残っていないのである。それを理解せずに短絡的に行動してしまったのだ。
「何事だ!」
父であるデリクが介入する。そして双方の意見を聞き取った。今回の件に関してはクリュエが早計だったと言わざるを得ない。本来ならばクリュエが力関係で優位に立てるはずなのに、劣勢に追い込まれてしまった。
「クリュエ、お前は跡継ぎとしての振る舞いに欠ける。部屋に籠って反省していろ」
「……はい」
意気消沈のクリュエ。それとは対照的にルリュエは誰にも気づかれないよう、口角を上げていた。もし、襲撃が失敗した後の二の矢としてこれを考えていたのであれば策士と言わざるを得ないだろう。
どうやら、跡継ぎ問題にはもう一波乱起きそうな予感がしていた。
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