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部屋割りをどうする

 シオンは荷解きをしながら村人たちに話す内容を考える。高圧的でなく、かといって下手に出てもいない。それでいて一緒に頑張ろうと思える内容にしなければならないのだ。


 それがパッと思いつけば苦労はしないのだが、生憎とシオンにそのような才能は無い。そのためにインが居ると言えば聞こえは良いが、インは荷解きに忙しそうであった。


 シオンは用意された屋敷に入る。そして部屋の中をくまなく探索し、インとエメ、それからココを集めて部屋割りを決めることにした。


 最も重要なのが部屋割りである。この屋敷に空き部屋は二つしかない。それ以外は客間か何かしらの部屋なのだ。そして住人は四人。数が合わない。


「悪いがインとエメは同じ部屋で良いか?」

「ん、わかった」

「はい! 問題ないです! ……ん?」


 シオンが尋ねると、二人は二つ返事で承諾した。となれば残りの部屋にシオンとココが同室となるのだ。その事実に気が付き、震えるイン。


「シオンさん? あの、ココちゃんも私たちの部屋で構いませんよ? ほら、シオンさんは仮にも貴族なのですし」

「いや、それだと狭いだろ」


 部屋は六畳ほどの広さしかない。そこに三人で暮らすとなったら一人二畳しか貰えないのだ。ベッドを置いて終わりである。それでは暮らせない。


「ココ。オレと一緒で構わないよな?」

「も、もちろん!」


 シオンからしてみればココは自身の奴隷である。どうしようがシオンの勝手だ。対するココはシオンを尊敬していた。身一つ、力一つで貴族に成り上がったシオンを。


「ふしだらです! よろしくありません!」

「ふしだらも何も……主人と奴隷だぞ?」


 インが声を上げるもシオンは一蹴する。そしてココは顔を赤らめていた。シオンはこう言いたいのだろう。ふしだらと言うが、主人と奴隷という時点でふしだらではないのか、と。


 それでもインは顔を真っ赤にしてプルプルと怒りに震えていた。シオンは溜息を吐き、三人に向けてこう述べる。


「わかったわかった。じゃあ、三人で好きなように部屋を割り振ってくれ。オレは口出ししない」


 そう言ってシオンは我関せずを貫いて荷解きを済ませ、馬の世話をする。この馬は彼の愛馬になるのだ。番の馬なので、産めよ増やせよで将来は安泰だろう。


 そして我関せずを貫いた結果、片方の部屋は寝室。もう片方の部屋は私物置き場となったのであった。どうしてこうなった。

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