ジャンル……って、何なんだ?と考えてみよう(と見せ掛けた不自由な表現への苦言)
皆様、稲村某はこう思っています。
まず最初にご報告しておきます。
このエッセイは大多数の読み専なろう読者には、ほぼ無関係なので一番下のバナーから「悪業淫女」に進んで構いません。そしてブクマして頂ければ幸いです……ほら、右上の【ブックマーク】だよソレソレ。押せ押せ。そして達者で暮らせよサヨ~ナラ!!
「いや、自分は小説書いてるよ?」
そう言うあなたに、読んで欲しい。若しくはタイトルを読んで、以前からジャンルについて疑問を感じていた読者の皆様もいらっしゃるなら、一緒に考えよう。小難しい話にはならないから安心してちょうだい。
じゃ、まずは気楽な姿勢で読んでくれたまえ。別に横になって構わないし、ラフな服装でオーケー。防水スマホなら風呂の中でもいーぞ?その際は証拠写真をくれ。ただし男はノーサンキューだ。
……まぁ、とりあえずそれだけ確認しておけばいいか? では、始めようか。
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君は見知らぬ土地に来たら、最初に何をするか?
スマホを取り出して付近を検索? まぁ間違っては居ない。だが、バッテリーは無限じゃない。今はともかく、いざと言う時に電池切れとか泣くに泣けないぞ。だから、今は節約しておこう。
付近を通る人に聞いてみるか?
それも一計だろう。しかし、君の目的によっては決して最善と言えない時もあるかもしれない。
例→「……あの、ここから指令室に行って爆薬を設置したいんですが、どーやったら辿り着けますか?」by秘密工作員オレ。
やめとけやめとけオレ。じゃ、どーするか?
……注意深く周囲を見回すと、何の事はない。壁面に見取り図が掲示されてるじゃないか。よかったよかった。
「異世界転移」「異世界恋愛」「現実世界恋愛」「ハイファンタジー」「ローファンタジー」「推理」「歴史」「ヒューマンドラマ」「純文学」「VRゲーム」「宇宙」「空想科学」「アクション」「コメディ」「パニック」「ホラー」「童話」「詩」「エッセイ」「その他」
うぉう!? こんなに有るのかジャンル!! 勿論この作品はエッセイである。間違いない間違いない。だからそこのお前、例→を見て「アクションか!?」とか早とちりすんな騒漏め。
21もあるね!! 凄い数だ!!
じゃさ、敢えて尋ねるが、「ドラえも○」は何れだ?
……空想科学?
……じゃ、映画作品回は? 「○び太と恐竜」はパニックか? 歴史か? 違うだろ?
では不朽の名作の一作目の「猿○惑星」は?
……SF?
……パニック? もしかしたら異世界転移!? ……は、無いか。
混乱させるような書き方をしてしまったが、そーゆー事を一緒に考えていこう。気楽にね。
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ジャンルってのは、時代、ストーリー、そして舞台背景を参照にして【作者が決める】物だと思う。
……運営? 彼等は発表する場所と方法、そして規則を提示しているだけで【ジャンルを強制する権利】は持っていない。嘘だと思うか? 残念ながら規則の中に「異なるジャンルにタグを付けた場合は強制的に修正します」等とは書いていない。つまり、ルールは提示しているが、著しく違反(明らかに異なるジャンルに投稿している作品を通報された場合)でもしない限りは運営自体が「それアウト!」とは言わない。ただ警告は有る。イエローカードだろうな。
(※→しかし各々の振り分けは明確な規定が有りますので、ガイドラインを参照することをお勧め致します。https://syosetu.com/site/isekaikeyword/)
ここに一つの事例を上げてみよう。
「ネタバレ」が最初か、最後か、その前後によっては回避する為にジャンルタグを付けなくてもよいらしい。でも、そうした作品は珍しいと言っていい。少なくとも筆者はまだ見たことがないが。
さて、筆者は冒頭の作品「ドラえも○」は、空想科学とヒューマンドラマの中間だと思う。コメディ? かもしれないが。
……と、ここで困った事が起きた。「空想科学」「ヒューマンドラマ」……どっちなのか? コメディ要素が強かったらどうなる?
で、運営に聞いてみるのも手だろうな。ただ先に言っておくが「ボクの作品はどっちなんですか?」等と聞く奴は、そもそも執筆向きじゃない。まず頭の中のストーリーをしっかりと整理してから書いた方がいいぞ?
ここでジャンルは【作者が決める】重要性を理解してもらいたい。誰かに言われてから決める、なんてヘッポコは執筆なんて諦めた方がいい。腹括る覚悟が無いなら止めておけ。
ジャンルとは、読者を誘導する為の重要なキーワードだ。
いわば、地図上の番地や地名のようなものだ。適当に付けて良い類いの物じゃないのは判るだろ? もしこのエッセイのタイトルが「みるみるポイントが上昇する魔法のキーワードを君にも見つけられる秘訣を教えます!!」だったら訴えられかねん。その位に重要なんだ。
ジャンルってさ、大体は過去に発表された作品を元にして、比較的似たモノと同じような振り分けをするのがセオリーだと思う。でも、中には一筋縄じゃいかない作品だってある。
筆者の作品に「異世界スナック《ま・ほ・ろ・ば♪》飲み放題銅貨三十枚」ってのが有る。コイツは自ら餓死しようと望んだ女性が異世界からの来訪者に誘われて、異世界でスナック経営の片棒を担がされる訳判らん設定のヒューマンドラマだ。残念ながら【異世界転移】でも【異世界転生】でも無い。舞台になるスナックは次元の狭間に在って、どの世界にも繋がっているが、その仕組みは魔法的な要素を用いているがスナックへの入口としか繋がっていない。つまり、勝手に異世界人が現代社会等に出入りしたりはしない。
……これ、【異世界転生】や【異世界転移】じゃないよね? だって主人公は死んでいないし、自らの能力で転移は一切出来ない。ましてやチートやらギフトすら無い。何だか判らんね。
おまけに登場する人物は、魔法の有る異世界から現代社会、果ては未来の宇宙船や作家になろうに実在するヒトまでやって来る。……マジでカオスだね。
(※→しかし、作家本人がどのように考えていたにせよ、なろうには《ガイドライン》が存在します。そこに反するのは作家としてお勧め致しません)
で、結局は【ヒューマンドラマ】として発表した。それ以外に入れられるジャンルが見当たらないし、【その他】に入れる内容じゃない。読めば判るけど【ヒューマンドラマ】だよ。うん。
さて、一例も一例だが、そんな作品もなろうには存在する。個人的には大多数は【作者が決めた設定】をしっかりと読み取り、問題が無ければ読者は「そーかい」と思えば十分だと思う。
だが、中には「俺は異世界スナックは【異世界転移】だと思う!!」と声高に叫ぶ読者も居るかもしれない。まぁ、頭硬いにも程があるってもんだ。
ネタバレしたくないから詳しくは書かないが、異世界スナックには戦時中の日本からやって来た幼い姉妹もやって来る。彼女達は異世界には足を踏み入れず、やがて元の現代社会へと戻っていくが、彼女達は自分達が典型的な【異世界】にやって来た、なんて微塵も思わずにそのまま帰って行く。そんな【異世界転移】があるのか?
つまり、様々なストーリーが交差するような多元的な作品に、無意味なタグ強制は不要なのだ。大まかに見て構わないと思うし、作者が「これは歴史だ!」と言えば歴史であり、「これはコメディだ!」と言えばコメディなのだ。ただし、笑えないような下手なコメディだとフォローのしようが無いけどな。
では、読者は作者が決めたジャンルを鵜呑みにして、一切の思考を停止して読めばいいのか? と言われればそれは否、である。読み手はキチンと内容を精査して読むべきであり、もし大多数が見て絶対に間違ったタグ(誤解を狙って付けたような悪質な物も含む)が有れば、運営に報告するべきだ。
ならば、読者を含む作家も、全員が全ての作品のジャンルを疑ってかかり、「お前のタグは偽称だ!!」と吊し上げるべきなのか?
……否。
下らない、実に下らない下衆の詮索だ。それは只の粗捜しと妬みの醜い姿を晒す屑の所業だ。
読み手は書き手を信用し、書き手は読み手の期待を裏切っては為らない。お互いの信頼を元に、無料の作品を公開する我々作家は、襟を正して質の高い作品を世に出すべきだ。
……あー、あんまり偉そうな事言っちゃいかんな? 身の丈に合った内容の小説を書いて読んでもらおう!! ……この位だな!!
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長々と書いてしまいましたが、我々作家は悪意を持って誤解を招くような作品を書いてはいけませんし、読者もそうした作品には警鐘を鳴らすべきでしょう。以前、ジャンルとは違うが某有名作家の名前を名乗りながら作品を発表した愉快犯が居ましたが、それとは全く違うのですよ?
読者はジャンルに違和感を感じたなら「~と、言う訳で○○ジャンルにするべきだと思いますが如何ですか?」程度に作者に伝えるべきですし、そんな提言をする前にキチッと作品を読み込み、作者が伝えたい事を充分に把握してから異議を唱えるべきだと思います。
先日、知り合いの作家さんの作品が「これは空想科学じゃない、ハイファンタジーだ!」と異議を唱えられ、水掛け論に嫌気が差して(作中に幾度も超未来の現世だと明記してある)ジャンル変更を余儀無くされた経緯が有りました。
彼の肩を持つと思われるのも癪なので、この場では一切、その際の事は明記しません。ただ、問題は我々作家は、キチンと設定した内容に則して書いた作品のジャンルを読者に「それは○○だ」と一方的に変更を命令される筋合いは無い、と言いたいのです。ジャンル違いで高ポイントをゲット? そーゆー作品なら異なるジャンルでも同じだけのポイントを得られるって思わないの? 過疎ジャンルで出版化目指してポイント稼ぐ? そんな作品が出版されても誰も読まないっての!!
……これは極めて個人的な意見ですが、現在出版されている「なろう出発の書籍化作品」が、これからも同じペースで発刊される……なんて、信じてますか? 筆者はそう思わない。いずれ下火になってしまうかもしれない、そう危惧しています。
では、そうならない為に必要な事は?
……【ジャンルに拘らず、本当に面白い作品を作家は目指し、読者はそうした様々なジャンルの垣根を越えた良作を世に広める】べきだと思う。読者の皆様が「俺の読んでる○○って、芥川賞受賞作より断然面白いと思う!!」と発信していけば、世間の見方も変わるかもしれませんよ?
ラノベと一括りにされるより、色んな作品が拡散して様々な人々の目に触れられるようになったら、未来は明るいと思うがなぁ。
最後に、昨今は「書籍の販売数が軒並み下落し、業界の危惧が現実の物と化しつつある」らしいですが、電子書籍の発行数や閲覧数は逆に上がっている、つまり【活字媒体】は決して廃れている訳じゃ、有りません。
読め読め!! 萌えだろーと残酷だろーと構わない!! 癖が強かろーと気にするな!! 本当に面白い作品は、絶対に有るし必ず【なろう】に有る筈だからな!!
……ではまた。御精読有り難う御座いました!!
読者の皆様の健やかな字海遊覧と、作者の皆様の御健筆を、心からお祈りしつつ、筆を置きます。
……あ、下のバナーから「悪業淫女」に飛べるからね?
そんな訳で皆様からの感想をお待ちしてます。つーか詐称検閲なんて要らないっつーの。




