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94. 神無月の星々の恋
神無月の夜まだ明けやらぬ早朝
南の空に
オリオンとシリウスの輝く季節
今年もまた巡り来て
今、この瞬間
遠く離れた西の彼の地で
あなたもまたあなたの好きな星々を
見上げていることを知る熱い胸の中
私達は確かに想いあい繋がっている
オリオンに捧げた祈りは二人に加護を与え
シリウスの白い輝きは二人の愛を浄化する
私達は美しい星の光の中に
互いの姿を見続けるだろう
嗚呼、
距離が如何に二人を分かとうとも
あらゆる障壁が目の前に立ちはだかり
例え一生、相見えることのない恋だとしても




