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91. 祈りの雨



ポツリポツリと

今にも空が泣き出すように

降り始めた雨の肌を刺す冷たさに

ふと立ち止まり天を仰いだ


雨はしとしとと降り続き

雑踏の埃を落として

私の躰は濡れそぼり

それは私の心も浄化するかのように

私の躰を水色へと染め上げていく


この気まぐれな冷たい雨は

あなたの街で

あなたをも濡らしているのだろうか

嗚呼、今すぐあなたを抱き締め

私の四肢の温もりで

あなたを暖めてあげたい


それが叶わないのであればせめて

あなたの上に降りしきるこの雨が

あなたの躰も心も優しく包み込むようにと

私は再び天を仰ぎ水色の雨に祈りを捧げる



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― 新着の感想 ―
[良い点] 雨は人を感傷的にさせますよね。 心情と重ねて、色々と思いを馳せます。 しっとりとした雰囲気が良い作品でした。 [一言] >雨はしとしとと濡れそぼり 濡れそぼりは、「水が掛かって浸み込むこと…
[良い点] 主人公は優しい人ですね。 雨に心を浄化されて、想う人にも温もりを与えたい、それでなくても雨が優しく包み込むようにしてほしいと願う心がとても素敵だと感じました。
[良い点] 香月さんの水色の詩 傘をささずに佇む女性が見えるようです。 きっと頬に冷たい雨に混ざり暖かい雨が流れ それがあなたを温める雨になるのでありましょう。 でも、最近の女性は晴れでも日傘をさし…
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