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77. 桜の手紙



吹き抜ける風が暖かい四月の午後

窓辺から眺める桜は葉桜になって

風に舞い、はらはらと散りそめる


あなたは何をしていますか

今、何処で何を思っていますか

あなたの傍らには今でも

あの(ひと)が寄り添っていますか


あなたと出逢って迎える四度目の春は

独りの自分が身に染みて

でも、どこか心なしか穏やかで


あなたの好きな青いインクの万年筆で

あなたには届かない

届けない手紙を(したた)めている私は

唯、あなたの健康を祈り

あなたの幸せを願っています


手元の桜色の便箋に

溢れる涙を零しながら……



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― 新着の感想 ―
[良い点] 思っているのに、相手には別の人がっていうのは切ないですよね。 世の中、嫉妬の炎を燃やす人もいるので、それに比べるとこういう人はなんともいじらしいです。
[一言] 『出さない手紙は空の桜色に染まり』を思い出して再読してしまいました。 読んだらこちらとは内容が大分違いましたが……
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