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63. 祈りの秋
あなたから届いた
久しぶりの知らせを読み返す
元気でいると
感謝していると
その短いわずか数行の
たったそれだけのことを書く為に
あなたはどれ程の勇気がいっただろう
あなたは躰を壊して
繊細な心に傷を負い
私の許を去ったけど
私達はずっと見えない糸で繋がっていた
その信じられない奇跡を
運命の女神の祝福の加護を受け
私は涙なくしては
あなたの無事を祈らずにはいられない
あなたが見上げているこの青い空の下
いつの日にかあいまみえる
その約束の日が来るのを信じて……
もうすぐ天翔るペガススが夜空を彩る
四度目の秋が巡り来る




