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46. 巡り来る春に



僕は決して裏切っていない

心変わりをしたのは貴女だ


あの一年前の浅い春

あなたはそう言って

私に重い楔を打った


姿を消したのはあなた

私の前から消えたのはあなた

私に優しい便りをよこさなくなったのはあなた


それなのにあなたは

遥かな星空の向こうから

私に温かい吐息をかける


私が何処にも行かないように

私がだれをも愛さないように

暗くて深い呪文のろいをかけて

私の四肢の自由を奪って


嗚呼、私はもう自由になりたい

あなたへの愛から逃れたいのに


なのに巡り来る三度目の春を前に

あなたへの消えない想いを胸に抱いて

今夜もまた私は南天に輝く星を見つめる

あなたが愛を誓ったあのシリウスを……



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― 新着の感想 ―
[良い点] 悲恋詩ですね。 プチネタですが、エジプト神話ではシリウスとオリオンは一対の星として夫婦の関係で語られているんですよ。(╹◡╹)
[良い点] 46. 巡り来る春に 読みました。 記憶に残る言葉を残して去っていった彼と、今も想いを消しきれない私、その描き方が良かったです。 物語になりそう、という印象を受けます。素敵ですね。(^-^…
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