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45. あなたと共に在る
あなたと出逢ったのは春爛漫
桜の花びらが舞い散る窓際の
あの十七歳の教室の中だった
あなたはただ独り静かに
活字の世界に入り込んで
その姿はひっそりと
誰の目にも留まらなかったけれど
私の視線はいつの間にか
あなたの背中を追うようになっていった
あなたと初めて言葉を交わしたのは
私も大好きなクラシック音楽の話題
"俺、シャミナーデのアラベスクが一番好きなんだ"
そう白い歯を見せながら笑ったあなたと
二人教室の片隅でいつまでも語り合った
嗚呼、私達は確かに
互いを求め、互いを欲して
それはいつしか揺るぎない
なくてはならない存在へと変わって行った
後に二人を隔てた距離にさえ
負けることのなかった私達は
今日、この人生最大の佳き日に
二人のこれからを重ね合わせる
あなたとなら
どんな困難が待ち受けていても必ず
ふたり手と手と携えて生きてゆける
今日から私はとこしえに
あなたと共に生きてゆく
愛するあなたと共に在る




