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42. 終わらない恋の物語
あなたから便りが途絶えて
どのくらい日が経つだろう
あの静かな夏の午後
私の前にさりげなく突然に
現れたあなたと
やがて甘い時を過ごし
深い対話を重ねるようになって
それは世界を全て敵に回して
あらゆるものから呪い殺されることを覚悟して
そうして私達は
揺るぎない愛情を育んできたのに
そのふたりの世界にいつのまにか生じた歪みは
あなたの躰を壊し
私の心を破壊して
残されたものは果てしない寂寥
崩壊した関係は元には戻らない
ああ、だけど
今宵もまた私は天を仰ぎ
輝くペガススにあなたの心の在処を想う
巡り来た三度目の秋の夜に
終わらない恋の物語に涙しながら
唯、姿を消したあなたに想いを馳せて……




