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35. 想い出を花束に
想い出を花束にして
過ぎ去りし日に捧げよう
あなたに出逢い
何もかもが煌めいていた
あの夏の日……
あなたは言葉を紡いでいて
それは優しく、教養に溢れ
私の心を掴んで離さない
そんな魅力に溢れていて
私はあなたの少年の心が好きで
悪戯っぽい魅惑に満ちた囁きに
私のすべてを捧げようと思った
そんな季節は長くは続かなくて
やがて訪れた寒く凍てついた冬
私達は惹かれ、求めあい
やがて別れて尚、求めて
数奇の流転の運命に翻弄され
迎える三度目の秋
今、夜空にはペガススが輝き
あなたの好きな冬がまた巡り来る
想い出はいつか美しい記憶に蘇り
きっと私達はいつか出逢えるはず
そんな美しい想い出を花束に……




