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119. あなたがだんだん遠くなる
見慣れた風景
見慣れた景色
なのにどこかよそよそしくて
ここが異郷の地のように思えてくる
真夜中の蒼い時
あなたは今、何をしているの
どうして私の声を聞いてくれないの
あなたは何を考えているの
私に何を望んでいるの
私はあなたの理想ではない
私はあなたの憧れではない
あなたからの便りはなく
私はいつもただ待つだけ
私は
私は
あなたがいてくれればそれで良かった
この限りなく静謐な時の中で
あなたの姿が遠のいていく
あなたの影が薄らいでいく
そして
あなたがだんだん遠くなる……




