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116. その瞬間だけの至福
もう疲れたよ
何もしたくなくて
何も考えたくなくて
彼のこともあなたのことも
結局、誰のことも思いやれない
そんな身勝手な自分がいるだけで
ねえ、彼の大事なあのこのいるところへ
このまま私も連れていってよ
こんな狭く息苦しいところじゃなくて
木立の囁きや川のせせらぎが心地よい
暑くも寒くもない季節にきっとまたひとり
訪れてくる者がいるはずだから
ねえ、誰かお願い……!
白い錠剤をいくらか口に含み
意識があいまいに飛んでいく
その瞬間だけが至福
その瞬間だけの陶酔
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