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110. ほのかに淡く光る喜び
透明で自由な水の中に目覚めて
私は雨上がりの細い路地を歩く
見上げる空はほのかに暗くて
それは雲なのか霧なのか誰も知らない
けれどあなたは知っている
空は光に満ちていることを
雲も霧も光を受けて輝いていることを
私たちは彼らと共に光に包まれていることを
そして
この世界がどこまでも光に満ちていることを
"だから何も心配しなくてもいい
強く光るものだけが真実ではない"
そうあなたは
あの空の彼方から私に囁きかける
ほのかに淡く光る穏やかな喜びを
知っているから私は
あの暗い雲の彼方に
まだ見ぬあなたの面影を探して……




