AI小説といふもの
ここ最近AI小説というものが物議をかもしているようです。
ここで以前書いた通り、AIは属人的な仕事を奪っていくと思ってて、そうなったねという感じです。
個人的には、AI小説そのものはどうでもいいかなって思ってます。現段階ではですが。
それよりも多数爆撃によるサーバへの負荷とインセンティブを奪っていくことが問題かなって。
まず、私が気にしない理由を。
現時点でのAI作品は優れているところとダメなところ比率が3:7くらいかなと感じてます。
優れているところは、読める文章で出してくることと、アイディア出しでしょうか。よくあるような展開だったりしますが、整合性があり感情を刺激する展開を出してきます。私が若ければ地肉踊って酒でも飲むんでしょうがもはや老人なので「寝るか」とまってしまいます。
さてダメなところです。
時系列とそれまでの設定に齟齬がありまくり。
これは、AIに作品の前の話を前提に置いていないからかなと予想してます。
前の話ではAだったのに最新話ではBになっとるやんけ!
が、毎話あったりします。
1話ずつ読むとそうでもないかもですが、検索して苦労して探して読む乱読派な私は10話程普(多ければ100話)は一気に読むので設定の齟齬があると悲しくなります。不貞寝ですよ、まったく。
次にダメなところです。
文章の比喩の濃淡がない。
しかもすべてが厚化粧という背脂こってりなラーメンをも凌駕する胃もたれ間違いなしな文章で綴られていきます。正直疲れますし、飽きます。
あっさり塩味もいいもんですぞ?
さらにダメなところ。
毎話、最後で100文字(それ以上)くらい使って煽ってくる。
これも複数話を一度に読む私にとっては「鬱陶しいんじゃ!」となる点です。
最近のラノべなんて1話が2000文字も行けば多い方というひどい状況ですが、その中で100文字を使って煽るくらいならもう少し書いてくれ、と言いたいです。
内容が薄いんじゃ!
次。
出てくる単語がいつも同じ。
具体的な数字を出さず「完璧な」「計算しつくされた」的な言葉を使って逃げます。具体的な根拠が魅力だったりもするのになーと思いますが、まぁ作者さんとは考えが合わないのでしょう。
で、気にしない理由追加。
AI小説を批判する人は量産品という単語を使っていたりします。流行りの題材で書かせているということを言いたいのでせう。
でも、人間が書いてたって量産品はあふれてるんですよ。流行りの題材が上がると、それの二番煎じがどばっと増えます。AIが流行るずっと前からなろうでもカクヨムでも言われてましたね。
web小説界隈にいると「憎きAIめぇ」と見えますが、かなり離れて「小説?興味ないぜ」な界隈から見ると「やってることは同じじゃん」と映ります。私もその見方に近いです。
AI小説批判する人って、イメージで語ってて中身読んでないんでわ?
さて問題はこっちでしょう。
AI小説は人間が書くわけではないので割と短時間で1話を書き上げてきます。その結果1日に10作品以上の更新をやってくるわけです。もしかしたら20作品を超えてるかもしれません。自分が確認しているAIを使っている作者は4、5人ですので、見落としがあるかもです。恋愛ジャンルは検索かけていないのでそっちはまるっと抜けてます。
その5人が20作品の更新を毎日したとしたら、100人分のサーバの負荷をかけているわけでして。DDOSと変わらんじゃん。
プラットフォームに迷惑をかけたらいかん。
そしてインセンティブ。お金ですね。たぶんAI小説はこっちがメインなんでしょう。
AI小説のポイントはおしなべて高くはないのですが読まれる回数が目的なので、それは問題なしでしょう。数で押し通しますので。複垢とか使って水増しとかもするのでしょうし。
ところで、複垢って面倒じゃないんですかね?
アカウントの切り替えとか、某祭りの中の人でやるんですが、それでもめっちゃ面倒なんですよ。自分のアカウントで連載を書きたいのに祭りの作品の入力をせないかんのですよ。
それました。
お金が絡むので、プラットフォーム側が何か対策をとるのか、ちょっと期待してます。
まとめ的に。
現状のAI小説は、まぁ売りものにはなりえない完成度なので趣味書きの人は無視していいかと思います。
承認欲求の塊ないし書籍化するんじゃ!という方にとっては目障りでしょう。ともかく数が多く、検索を汚染しているので。
私も、自分が「これええわ!」と思える作品を探しまくっているので検索汚染は勘弁してほしいところです。
大企業はすぐには動けないので、年度末までには何かしらの方針と手を打ってくるかなと思っております。




