王女になったその日
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「ここにミルク・サトーを王女として、正式に認める!!」
「「うぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」」
白城の頂上で高々と掲げられた旗が揺れる中、この日ミルクは王女になった――
「皆様。これから……王女、ミルク・サトーをよろしくお願いします」
「「うぉぉぉぉぉ!!!」」
正装に身を包んだミルクは、精一杯の笑みを浮かべながら、城の前に集まった国民に挨拶をする。
「これからは、私がこの国の民をお守り致します。それに長年の夢である、異種族との交友を世界的に拡大させるつもりです。叶わぬ夢だと言われて来ましたが、私は叶わぬものも叶えます! それが王女として産まれた私の! ミルク・サトーの務めですから!!!」
「「うぉぉぉぉっ!!!」」
「王女様最高だァ!!!」
「一生ついて行くぜぇ!!」
「王女様ありがとうー!!」
「王女ー!!」
「王女様ー!!!」
湧き上がる国民からの声にミルクはありがとうございますと一礼をしながら、細くしなやかな手を振る。
緊張は特にしなかった、あるのは希望とほんの僅かな不安だけ。心のどこかにある、師匠の笑顔が見たかったと思う幼子の気持ちを今ばかりは捨て、王女として凛と立つ。
そんなミルクの姿を見ていたチェイサーは、その生真面目な顔をこの日ばかりは緩めさせ、
「大人になりましたね、ミルク様……いえ、王女様――」
と、頬を伝う涙がバレないように顔を俯かせた。
ザザ――
「では、今日の式典はここまでです!! 明日、王女様との食事会に参加される方は本日までに申請をお済ませください。皆様本当にありがとうございました!」
「「うおおおおおお!!!」」
そう言ってミルクの隣で閉式の挨拶をするミルクの父は、さぁ、戻るよ。と手を差し伸べる。
「ありがとうございます、父上」
手を取られる前に今一度国民に礼をしたミルクは、私がこの国をもっと良くして、師匠の居場所を作らなきゃ。と野心と共に城へ戻った――
筈だった。
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ザザ――
「いや! いや、いや、いや!! こんなの、こんなの……!!」
ここはどこ。
『「王女様……グォ……み…………るく……さ…………ま、お逃げ……グォォォォ……グォ……まだ、私は……!」』
「やだ! 逃げない! チェイサー早く一緒に逃げよ!!! なんで! なんでいつも……なんで!!」
ザザ――
それが起きた理由を今のミルクは知らない。それでもここだけを覚えている。
何者かに襲われ、何者かが国を壊し、何者かがミルクを殺そうとしたこの瞬間――
チェイサーだけが自分を助けてくれた事を。
『「ミルク様……ごめんなさい……私は……もう……」』
化け物へと変貌を遂げ始めるているチェイサーの理性は己の闇に支配され、話す事だけで精一杯になっていた。
「チェイサー、逃げよ? 早く……早く…………」
どんどん声を化け物に支配されていくチェイサーを前に膝から崩れ落ちたミルクは、ただ呆然と泣くことしか出来なかった。
『「わたしは、もう、イイカラ、にげなさい……ワタシを置いてハヤク……早く逃げろ!! ミルク!!!」』
「……っ!!」
ザザ――
怒鳴り声とは裏腹に優しい笑顔を見せるチェイサーは、ずっと見守っています。と声を零した後、自我、チェイサー自身を失った――
「なに……これ……………………」
ザザ、ザザ、ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ――
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これがミルクの断片的な記憶だった。何がどうなりどうなったのか、何もかも欠落し、覚えていない。
現在のミルクの中にある記憶は、皆から何故か裏切られ、チェイサーだけが自分を守ってくれて、その後王女として国をまとめ――
お読み下さりありがとうございます!( ̄^ ̄ゞ
ゴールデンウィークでございますね……。
更新沢山したいでごわす……。
皆様ゴールデンウィーク楽しんでくださいねー!




