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御法度

久しぶりの更新ですみませんーー!!!


 それからというもの、ルカに頼りきっていたリクとミルクは、今までの数倍緊張感をはね上げていた――


 心のどこかでルカがいればなんとかなると大きく思い込んでいたせいか、足は重く、気分が落ち込む。

 ダンジョンによるストレスが、ここに来て大きく牙を向けてきたと言っても過言ではない。


「ルカ、まじでヤバくなったら逃げろよ? 全速力で俺達もついてっから、なんなら俺がリンもおぶって逃げてやるぜ!」


 そう言って、返り血を所々に浴び、疲労の表情を浮かべるルカに声をかけたリクの声は、どこか震えていた。


「分かりました。その時は私がナナミを抱えます、リクさんはリンをお願いします」

「ああ、任せろ」

「え、私は?」


 淡々と進んでいく会話に耳を傾けながら、あれ!?とツッコミを入れたのはミルク。


「その、言いづらいのですが……ミルクさんはお乳が重そうなので……軽量化を計らないと……」

「ええ!?って! ひゃふんっ!!」


 おお、たゆんたゆん……。と、冷静な顔でミルクの胸をツンツンつついたルカは、この弾力……、卑猥ですね……。と薄く透けるピンク色のボタンを連打する。


「ひゃっ! ちょ! あぁん!」

「やめろ! 俺が興奮するだろ! もっとやってくれ!」


 史上最速で矛盾をかますリクは、へっこんではプリンッと戻る突起をガン見する。


「ってそんな事より早く次の作戦考えねぇと! いやもう少し見てたいけども!」

「リクくん!?」


 まだ見ていたい! と藻掻くリクに対し、顔を赤らめながら声を荒らげるミルクはもう見ないでよぉ! と暴れる乳を手で隠そうとするが、リンをおぶっているためそれも出来ず、無常に乳は揺れ続けた――


「では……リクさん乳さん。次の作戦を話します。1度しか言わないのでよく聞いてください」

「あぁ、頼む」

「え、それ私の事?」


 もう名前まで変わってるじゃん。と口をポカンと開けるミルクを置き去りに、ルカは淡々と言葉を続ける。


「現在私達は第5エリアの腹部にいます。そしてすぐそこにある大路地を通れば……」

「やっと第6エリアって訳か……」

「そういう事です」


 ここまで体力を削り、走り続けた進行度はたったの一エリア分。約十分ほど前に取ったはずの休憩(レスト)の回復分はもう底をついていた。


「ここから、第6エリアに行き、第3エリアに運良く行けたとしましょう。その後は3階層につく訳ですが……。正直私だけの戦闘では持つ気がしません。その間に2人が起きればいいのですが……」


 顔を曇らせながら今もおぶられるリンとナナミを見るルカは、ゆっくりと目を閉じる。

 もう切り札は使った。残りは仲間への信頼と、己の手に収まる一本の槍のみ。そんな追い込まれたルカはリーダーとしての最後の決断を迫られていた。


「全てはダンジョン次第と言ったところですかね……」


 そう言って前を向くルカの後ろ姿を見たリクは、ある言葉を思い出す。


 異常事態(イレギュラー)――


 このタイミングで起きてしまっている三階層の異常事態を考慮した場合、上級冒険者であろうと先を読むことは不可能。

 唇を噛み、全く何から何までタイミングが悪いですねと愚痴を零しながらも、ルカは辺りを警戒しながら一歩一歩歩みを進める。

 本来ならば上層に行けば行くほどモンスターも弱くなり楽になるのだが、状況も状況の為、四階層にいる今、体力を極力温存という判断をしたのだ。

 走る事は避け、戦闘も最小限の攻撃ではなく、回数を減らすことに専念する。そんな理想なプランと共に、ルカはある御法度をも眼中に入れていた。


「……リクさん、これは本当の最悪の状況のみ許される行動ですが、この状況です。倫理は捨てましょう」

「?」


 何の話だ? と、首を捻るリクがその言葉の意味を理解しようとする前に、ルカはキッパリと言い切った。


「立ち上がれなくなった同胞から恩恵を頂きましょう――」


 と。

 




 

 

 


 

お読み下さりありがとうございますー!(っ´ω`c)

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