英雄魔道士と後継者(後編)
久しぶりの投稿ですが、これからどんどん書いていきますー!
死んでいる――
そりゃそうだ。俺が今死んだ状態で、あの世界に戻るという事ならば、ここは死後の世界という訳だ。
「じゃあお前……幽霊なの?」
「うーん。まぁそんな所かなぁ……」
「oh……」
はて? と人差し指を口に当てるマーリンは、ここの空間も私が魔法で作った場所だしなぁとブツブツつぶやく。
どうやらこいつは世界すら作り上げることが可能らしい――
うん。魔法ってしゅごい!
「だからお願いー! 死んでも一応復活できるしさぁ! いいじゃぁぁん!」
「いやもう二度と死にたくないね! まじで嫌な気持ちになる!」
「じゃあ死なないくらい強くなりなよ!」
「うぐっ……」
いきなり真っ当な事を言われ言葉を詰まらせながらも、俺は反論とばかりにそっぽを向く。
そんな俺に、でもミルクちゃん助けたいんじゃないのぉ? とマーリンはにやけながら杖を掲げ妖艶と輝かせる。
「ば、ばろぉ!!! お、俺がそんな、無駄な……!」
はいそうです。
正直今すぐにでも帰って助けに行きたいです。たとえすぐ死んだとしても帰りたいです。すごく心配です。
別にあの世界に帰りたいとは思わないが、ミルクだけは助けたい。その気持ちに偽りはない……。
「まぁ、また死んだらおいで?」
「だから俺はもう死なねぇ!」
「はいはい! 分かった分かった!」
サンドゴーレムの赤眼を思い出し、唇を噛んだ俺を見るなり笑ったマーリンは、俺の首元にまた顔を近付ける。
「大丈夫。使うのよ、使えないもの、使われてないもの、果たしてそれは敵なのか味方なのか、先入観を捨てて概念を打破して、それを全て見つめ直しなさい――」
「……?」
俺にはその言葉の意味を理解することは出来なかった。
見つめ直す必要性、客観性の大切さは分かるが。使えないものを使う? 敵か味方か?
まだまだ足りない己の頭に苦悩し、わからん! と俺は重力に従って頭を項垂らせる。
「そんなに考えなくても大丈夫! 私はあなたを選んだ! それだけで凄いんだからね! 最強の元魔法使いが太鼓判を押してあげる!」
杖を俺にかざし、さぁ戦って来なさい! と転送魔法を唱えながらそんな言葉を送ってくるマーリン。俺はその満面な笑みに対し、変態に言われてもなぁ……。と顔を歪ませるが、俺の心には不覚にも大きく響き、勇気を貰っていた――
「まぁ気をつけて行ってらっしゃい。私の可愛いえ##*?※!」
「え…………?」
聞き取れない言葉と共に現れた紫色の魔法陣に包まれた俺は、聞き返すことも出来ないまますぐに意識を失い、真紅の光に包まれながらダンジョンへと転送された――
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「ごほっ、ごほっ……もう後がないわね……」
しんと静まり返った部屋で咳き込んだマーリンは、杖を定位置に戻し、呟いた。
「大丈夫。あなたならきっと乗り越えられる……あなたのお母さんとの約束、絶対果たすから……」
そこには先程のふざけた魔道士では無く、一人の大人の女性が、心から夢を願う姿があった――
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大賞に向け10万文字目指してまいりますッッッ!( ̄^ ̄ゞ




