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もし〇〇が仲間になったら(〇〇式異世界英才教育〜憎まれっ子よ、世に憚れ〜)  作者: 平泉彼方
第1章 7歳までの軌跡(〇〇式英才教育基礎編)
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34 いざ、出撃(その1)

 読者の皆様更新遅れて本当申し訳ないです。ホラー書き直していたら中々着手できなくなって…行間は後日直します。


 さて、今回はいよいよ敵陣潜入。それでは今週の不憫をどぞ!



 その日、奴隷オークションは二重の意味で炎上した。



 理由は一つ、なんと長年行方知れずとなっていたあの(・・)凄腕暗殺者が出品されることになったからである。彼は多くの逸話や怪談()を今まで多く残しており、知る人ぞ知る超有名人であった。


 当然、人間コレクターをしている人々にとってそのことは朗報であった。どうやって見つけ出した、あの敏腕をよく捕まえた…賞賛の声が各所から上がったことはいうまでもない。


 それが丁度1ヶ月前のこと。


 巨大オークション会場が存在するフォルスダウンの地下繁華街で開催が決定されたので皆こぞって参加表明をした。本日いよいよ競売が始まる。



「さて、お集まりの皆様どうもこんにちは。」



 歓声が上がる。


 観客の様子を伺いながら司会者は会場を徐々にそのトークで盛り上げていく。だがいつもに増して観客はそわそわしていた…何と言ってもあの商品が出て来るのだから。



「さて皆様御既知の様に、本日は目玉も目玉、大変貴重な商品をご用意しております。ですが、それは午後の部…より多くのお客様が参加できるよう、一般公開する時間帯に行うことになっております」



 確かにその方がいいだろうと皆が頷く…腐った富豪にとっては持っている奴隷で自分の地位や財産をアピールするので観客というなの証人が多い方が嬉しいのである。それも織り込み済みでこのプログラムとなっている。



「では、始めましょう!まずは…」



 こうしてオークションは始まった。本日も盛況で何よりと会場脇の経営者はほくそ笑んでいた。


 ああこれでもう一儲けできる、と。


 だが、彼らは知らない…その頃表側では大変なことが起こっていたことを。仮に知っていたとしてもどうにもできなかっただろうが、逃げる算段くらいはできだだろうに…




◆□◆◇◆□◆◇◆□◆◇◆□◆




 さて、オークション会場へ直接物理的に殴り込んだ方が早くことが進むのは当然として、今回は珍しくある程度穏便に済ませる予定である。なんせ、後ここを治めないといけない次期領主が一緒なのだから…


 だから、とりあえずオークション上のカジノは潰すことにした。



「ペトリョーシカ!」


「ペレストロイカ!!」


「ピロシキ!!?」


「なぬ?!ペトリョーシカ!?」





 とりあえずイカサマしていた運営をイカサマごと潰したった★


 ついでに周囲で私を子供だと舐めプして潰してやろうと画策した連中も全部チップをパクってやった。ザマァ



 これらを全て換金したらきっと大金持ちだわははははは☆



「お客様、マネージャーがお待ちでございます。どうぞこちらに」



 来たキタァ。ニヤリと口角が上がるのを我慢し、そっと隠れて別の台で適当にスらせているセアス君と執事へハンドサイン出した。意味は狩続行。出来れば軽く弄んで適当に全員の財布を素寒貧にしてやれと。


 了解というサインを出すと同時に狩りの時間だ野郎どもグヘへへへというゲスな表情をうっかり表に出した。ちゃんと隠しておかなければイカサマがバレるというのに。周囲のカモはそんな彼らにすでにドン引きしている…せっかく某M●T式のいい方法教えてやったんだから活用してくれよ頼むから。


 この世界の人間にしては珍しくピシッとした黒を着こなす黒服の後を追った…こいつそれにしても暗器持ち歩いているな。しかも隠しきれていないと見た。


 さてはこっちを舐めてな?



「こちらですどうぞ。」



 案内された部屋の扉を開き、どうぞと礼をする…指の間に小形ナイフが挟まっているのが見える。こちらをどうやら始末する予定らし。まあ今換金されたら多分このカジノ潰れるだろうからな。


 仕方がないにしても、もう少しマシなの送れよ…殺気までダダ漏れとはもうこれ隠していないよな。



「指の間、首筋、手首、足首、ついでに胸…それと靴の先もかな?あからさま過ぎだから次から気をつけてみれば、生きていればだけど。」



 すれ違いざまに呟くと同時にノンアクションで相手の眉間に弾丸をぶち込んでやった…甘いと思われるかもしれないが、一応ゴム弾使ったので死んでない。だってこれから交渉するのに殺しちゃあ意味がないと思ったから?



「で、暗殺とかそんなつまんない理由で私をここへ呼んだわけではなかろう。ご要項を伺いたい。」



 あえて傍若無人に聞こえる様、偉そうな口調で嫌味ったらしく挑発した。すると部屋の中に居たオールバックな初老の男性がクックックと楽しげに声を漏らす。



「いえいえ失礼いたしました…お客様の実力を少々ね、これから行く場所で死なれたら困りますので。」



 つまりこの程度躱せなかったら選考から落とすということか。


 実力の差もわからないなんて、なんと気の毒で哀れな人だろうか…それで殺される人だっているのに。例えばさっきゴム弾で済ませてあげた人とか。


 やはり余計な人死出すのは不味いと思うんだがな…これもやっぱり日本人の名残だろうか。まあいい。


 とりあえず要件言わない様だし邪魔だから消すか?



「で?何用だと私は聞いたんだが…この耳は不要か。」



 相手の背後へ回って気づかれない様近づいた上でそう耳元で呟いてやる。出血大サービスで殺気は相手へピンポイントに、少し首元の血を流しておく。こっちとら本気でっせということを示すと同時に相手の一部、しかも血を採取しておけば最悪呪詛かけられるから。


 ここまでしてようやく血の気が引いたらしく、真っ青な顔をしていた。



「それともうそろそろ天井と壁、それから絵画のの背後に隠れいてるやつ出てこないとこの部屋吹っ飛ばすよ?」



 そうするとさらなる出費になるのだろう…部屋の調度品である壺や机は品無く所々金が使われているので多分高価。部屋全体は挑発色である赤色…ワインレッドだろうか。カーペットは多分ベルベッド素材でカーテンも多分金糸使っている高いやつだ。天井まで赤色染色さているが黒で描かれた悪魔(?)の絵は一級品だろう。飾られた絵画も多分一級品。


 さて、どうする?



「ああもう…参りましたからどうかその物騒な魔力は抑えていただけませんかね。」


「なら最初から客として対応しろ。」



 若い成金風な金髪男が壺から出てきた…誰かいたのはわかっていたが、流石にそれは予想外だった。



「で?」


「ああそうそう…オークションですよね?参加されたいのでしょう?」



 心得ていますと言わんばかりにそう頷く多分責任者。これで違った場合殺されると思うんだが。それとも護衛が未だに役立つと思っているのか。



「…その前にさっさと人を下げるか表に出せ。全員まとめてぶっ飛ばされたくなかったらな。」



 空中に魔術式の陣を展開した…もちろん解読不能な難解なものにしてあるので途中で壊すのは多分魔王と親父くらいでないと無理。今度こそ爆発か?



「ああ失礼いたした…おい、いいから下げろ。」


「ですが」


「いいからやれっつってんだろうが!」


「わかりました…申し訳ありません。」



 オールバックな初老の男性を金ピカステッキで殴り倒す。その際着込んでいたヒョウ柄をした謎の毛皮(白)に血が飛び散る。それを不愉快そうに一瞥した男は青筋を立てて初老の男性の胸ぐらを掴んだ。



「おいどうしてくれるんだ、お前のせいで血がドビちっただろうが!!!!!」


「ヒィ、も、申し訳…」


「おいおい、娘のカーシーちゃん(6歳)がどうなってもいいのかアァ?そうだ売ってやろうか今度できる娼館に置けば変態娼婦として売れると思うぜなんせ生意気で調教甲斐がありそうだったもんなァ?」


「そ、それだけはどうか…」


「ついでに妻もつけるか、その方が売れるかもしれんなギャハハハハアベシゴバッ!?」



 いい加減うざったくなってきたので取り敢えず成金男は顎の骨折ってやった。ついでに皮膚も突き破ったらしく、現在自分の血で服を汚している。



「これで誰が汚したかわからなくなってよかったな…さてと、いい加減本題に入ってくれないなら換金した上で更に潰すけど?」



 そして、ようやく目的であるオークション会場への切符を手に入れた…ついでに成金男から色々剥がしてやった上で街中にパイしておいた。いや、本当にいい仕事をしたな。


 エイス・ロリータ・ノータッチだ。幼児に手出ししようとするような変態へはお仕置きに限る。私は紳士(7歳)。故に子供は守る(本人は7歳)。紳士できないような奴には鉄槌を。




 その頃街にZENRAで捨てられた成金は、某青いツナギを着込んだ男によって裏道に連れ込まれていたとか。取り敢えず御愁傷様です、黙祷チーン



 ウォルターといえば暗殺執事、暗殺執事といえばウォルター。異論は認める。



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