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もし〇〇が仲間になったら(〇〇式異世界英才教育〜憎まれっ子よ、世に憚れ〜)  作者: 平泉彼方
第1章 7歳までの軌跡(〇〇式英才教育基礎編)
33/208

31 爆発は癒し、癒しは正義、故に爆発は正義。

 読者の皆様更新遅れて申し訳ないです。ブックマークありがとうございます。


 さて、今回少し警告ですが胸糞表現あります。珍しくシリアス成分も有りです…長続きしませんが。それでは本編をどぞ!




 周囲を見渡すと、そこら中に黒色がこちらへ向かってくるのが見えた。


 上も黒、下も黒。そして前後左右も黒に囲まれている…黒く鈍く塗りつぶされたナイフに夜なら見えないと思しき矢。極め付けは全身を黒タイツに包まれたような見た目の人形見たな表情のない人間。


 その全てからは違和感を覚えるほど殺気を感じない。だが全部私を殺しきにていることだけは明らかである。


 もちろんおとなしく殺されてやるほど私はヤワではない。そんなことすれば彼らに殺される前に魔王か親父にぶっ殺される…いろんな意味で。


 だから、落ち着いて体から余計な力を抜く。


 そして斜め前の肉を断ち、真後ろの剣を叩き折る。右足を狙った弓を捕まえて、左43.5度辺り上の教会らしき建物の塔に隠れた狙撃者へ暗器を放った。


 斜め前の暗殺者の頸動脈から真っ赤な噴水が飛び出し、真後ろの敵は折れた剣ごと叩き潰され、狙撃者の影はロスト…気配がないので死んだな。


 それらはたったの2、3秒の出来事…たったそれだけで敵対者を数名屠った。


 嬉しいことに、最近脳の回転率が早くなったのかいわゆる『思考加速』の速度が上がってきている。短縮できるのが前30秒だったのだが、現在だと1分ほどまでへと伸びた。さすが成長期である。訓練すればするほど色々できるようになるのでこの体のスペックが恐ろしく感じる…将来使いこなせるだろうかと。


 思考加速を『狭間の刻』と呼ぶ魔王(師匠)はちなみに最長20時間らしく、マジで人外である。実際に普人族ではないが。


 私の所属するところとは別系統の裏ギルドからの客が多い多い…どうやら奴さん本気で殺しにかかってきているらしい。手練れっぽいのがさっき街の入り口に貼っといた探知結界に触れたのを感じ取った。私程度にそんな見破られるのであれば、あの魔王(師匠)なら雑魚未満扱いされるだろう。


 それといい加減面倒になってきたので次回から『似非ギルド①』と呼ぶか…などと思った瞬間鉄球が飛んできた。


 考え事を邪魔するとは。明らかなルール違反。サッカーならレフェリーが赤カードからの退場である、主に社会的に。ここなら人生途中退場といったところか。


 戦闘中に考え事している私が悪い?戦闘未満の一方的なリンチへの仕返しなので考え事していても別に悪くない。よって私も悪くない。


 悪いのは相手である。主に7歳児をこんなリンチするしペドでリョナな称号持っているし(後述)。まずそこからしてマトモな大人ではない。


 よって、悪い子にはお仕置き決定☆である。


 鉄球をリンチにあっている7歳児に投げてくれた教会関係者共へは、当然お釣りと土産、さらにのし付けて投げ返してやった。うっかりおまけで付けたジャム爺さん印の火薬とさらにそのおまけの魔王の爆撃術式パート2がコラボしたのはご愛嬌。ついでに魔王直伝の追尾機能もつけたので逃げても無駄無駄ァ、なのであった。


 ゆえに教会の最上階へ逃げ込んだ彼らを追って教会の壁を破って行ってしまった…あの取扱注意物が。


 そして投げてからこのままだと大爆発が起こるとか気づく。いや投げる前に気づけという指摘はとりあえず後にするとして、いろいろ危なそうな状況だ。慌てて結界を張ったことは言うまでもない。


 結界内部からは鉄球(+α)が奴らを追って教会の天井裏へぴたりとくっついたのが見えた。同時にその構造から前世の人工衛星打ち上げ実験を思い出した。


 あ、やっちまったかも…そう思った頃には一歩も二歩も遅かった。爆発が起こり、教会の頑丈そうな上層部以外木っ端微塵になった。




 そしてゆっくりと、上層部のみ重力に逆らって真っ青な空の彼方へと吸い込まれていった。一瞬泣きそうな顔をしている腐った教会関係者が見えた気がした。


 しばしその光景を唖然と見ていたが、結界が破られそうになって慌てて魔力を継ぎ足す。



チュドーン…ゴォォォォォオオオオオ



 少し遅れて爆発と同時に爆風が吹き荒れる。


 地に足も着かず、実力も未来も将来性も運も無いと、無い無い尽くしで気の毒な襲撃者共。彼らも爆風によって吹っ飛ばしていった。そうして少し離れた教会のあった場所は更地となった。


 その様子を横で唖然と見つめているセアス君と執事。



「…フッ戦いとはいつも虚しいものだ。」



 こうして(私基準の)汚物は綺麗に処分・消毒されたのだった。今頃はきっと軌道にでも乗っていることだろう。めでたしめでたし(?)これでさらに楽ができる。


 きっと直ぐにでもウォルターさんとか見つかるだろう。



「ま、街が………嘘、だろ…」



 健やかな顔の地蔵…ならぬ(声が)震えている坊ちゃん。


 ぶっちゃけ戦闘において役立たずどころか足手まといだったので適当に強そうな合金で呼吸穴と目穴以外は覆ってから運んでいる。主成分炭化タングステンに適当な魔力感知に引っかかった金属を幾つか混ぜたので、強度は大丈夫だと思う…多分。


 なお、彼の執事は同じ処理する前に影へ逃げ込んでいた。結構ちゃっかり者であると再度認識した。


 坊ちゃんは文句を最初こそブウ垂れていたが、内部の快適さに今では文句が一切無い。即席であるが、ちゃんと人が中に入ることを想定して作ったのである意味当然かもしれない。まずこだわった点は結界術式の応用で亜空間仕様にしたこと。外見だけなら少年サイズの地蔵だが、内部は学校の体育館くらいはあると思ってくれていい。空気は空気清浄機付きでしかも巡回し、外の様子も魔術式で映画館にあるような巨大スクリーンで見られる仕様となっている。


 …むしろ、この後彼がちゃんとこの快適空間から出て来られるか心配だ。(地蔵に)引きこもりの坊ちゃんとかやめてくれよ?なに勝手にビフォーア○ターしてんだって後で怒られる…親父とかに。



 さてそんな快適空間で過ごす坊ちゃんだが、今頃多分号泣しているんだろうとは予想がつく…だが破壊行動はやめません。



「大丈夫、この街に巣喰う膿しか狙ってないし。」



 そう言って次の火薬を取り出し、火をつけると敵の本拠地へ放り投げる。次の瞬間チュドーンとまた威勢のいい音を立てて爆発が起こる。盛大に爆撃すると理由はわからないが結構な快感だ。あれか、汚物消毒なんていう善い行いをしているからかもしれない。


 少しだけジャム爺さんが爆発物を好む理由がわかったようなわからないような。


 なお、善良なる市民へは一切被害が出ないよう細かな結界が張られている…ゴンによって。ゴンさんマジ有能。


 またゴンによって保護された市民最中から今ままで彼らは皆オサレな顔して固まっていたが、今になって起動した模様。彼らは皆一様オサレから面白い顔に進化している。


 だけどそれを観察しているような暇は無い…それより関心はコソコソカサカサしている黒い方に向いた。Gokkiではなく上手く逃げていた思しきゴミクズだった。ひっそりとピチュンしておいたことはいうまでも無い。


 使用した暗器は串焼肉の串。狙いをつけなかったのに上手く延髄に刺さったらしく、一瞬で動かなくなった。



聖光教会(あいつら)マジ許すまじ。」


「やめて……壊さないでこれ以上。」



 安らかな笑顔を浮かべる地蔵の中で項垂れている(と思しき)坊ちゃんの声はスルーし、残っている教会関連の場所を狙って爆撃した。もはや人ですらなくなった教会製造の『刺客』が多過ぎるのである。


 暗殺者と思しき連中に、教会は一体どれほどの洗脳教育を強要したのだろう。倒した連中の称号とステータスをこっそり見るだけで背筋が凍りついた。

 何なんだろうかあれは。

 称号には色々あるが、あんなひどい内容は初めてだった。【被飼育者】や【自覚無き奴隷(被害者)】等は、説明不要だろう。他にも【殺人人形(キルドール)】や【●玩具(ピエロ)】なんてひどい称号もあった。

 刺客の全員見目が整っていたので、おそらくそういう事だ。


 尚、称号持ちは全員変な意味で目が異様に輝いていた。狂信者、と言えばわかりやすいだろうか。瞳孔が常に開いた状態で口が聞けなかった所から、全員まともに意識がなかったと思われる。極め付けは死んでからも保たれている不自然に綺麗な笑顔。表情筋固定でもされているのかと邪推した。

 知識で知っていても、知識でしかなかった。実物は想像を絶するほど悲惨だった。彼らにだって彼らの人生があったはずなのに……


 教会の下衆過ぎる所業へ戦慄を覚え、また自分の無知を恥じた。

 



 そうして街に紛れた怪しげな教会との繋がりのある施設を破壊して回っているのには実は教会滅ぶべき死以外に理由があったりする。それを語るには少しだけ振り返る必要が出てくる。




◆□◆◇◆□◆◇◆□◆◇◆□◆




 諸々話し合いの結果、ルドルフ君の叔父さんは現在ウォルターさんによって連れまわされているだろうということがわかっているので、まずはウォルターさんを探すことになった。約1名先に魔導具を破壊しろとか血迷ったことを言っていた悪い子にはお仕置きしておいた。


 なにしたのかこの外道って?期待されても困る…ちょっと夢見悪くした上で気絶させただけだ。とはいえ、エクスキャ○バーといううざいキャラが自分の歌を歌いながら無限に増殖していくだけだ。


 さすがの影に潜る能力も、エク○キャリバーの天元突破したうざさの前には無駄ァだった御様子。憔悴した感じで目覚めて坊ちゃんを心配させていた。やっぱりあの聖剣はあらゆる意味でその存在自体でもって対峙した相手敵味方問わず潰す系の最強のだと心より理解した瞬間であった。



 …さてそんなわけで、満場一致でウォルターさんの追っかけすることになったんだがいかんせんここにはGPSとかないので所在地がわからない状態出会った。最初から出鼻をくじかれた気分だった。


 だから、八つ当…とりあえず操られた衛兵以外の純粋な“敵さん”をとっ捕まえて尋…お話をした。鼻とか脇の下とか、首筋を猫じゃらしでコチョコチョしたら失禁した後あたりで教えてくれた。解放した時涙目で有り金(口止め料)まで払ってくれる親切なおっさんだった。



「………」



 なにか物言いたげにセアス君が見てきたんだが、今回は私悪くない。少なくとも失禁は仕方ないとしても、脱糞するまでくすぐるようには言っていなかった。それをにやけた表情で嫌がる相手にやり続けたのは誰でもない、君だ。しかも相手からは証言取れていたのにも関わらず、だ。


 だけど、交渉に相手が不利になるネタを活用しないとか交渉人としてはありえないと思う。まして社会的に死ねるようなネタが手元にあるんだ、使わない手はない。大体尋…お話した時起こった事故について言ってはいけないとは誰も言っていない。


 故に、私をそんな咎めるような目で見るのは間違っているよセアス君(この外道)



 しかし教会関係者に人質ならぬ物質取られて奴隷落ちとか案外ウォルターさん間抜け?ま、いいんだけどね。



 そうして色々漏らしちゃった気の毒な襲撃者の下っ端のさらにその下っ端Aから聞いたアジトへと向かった…そんでそこで見たのは年端もいかないような少年少女が廃人となって横たわっている光景だった。


 救出したかったんだが既に手遅れなほど薬で脳組織が破壊された後だったようで、どうにもできなかった。故に、心の中で謝罪しながら一思いに全員を殺した。


 同時に彼らを弄んでいた連中は十分苦しんで死ぬよう、脳内にジャイ○ンの歌を無限ループさせる。その上で少年少女たちの遺体に火を点け、火事を起こして気管支を蒸し焼きにしてやった。


 本当はもっと嫌な死に方もいいかと思ったが、彼らもまた死んでいった少年少女と元は同じ被害者だった。だからこの程度にした。



「元凶、聖光教会…許すまじ」



 自分の肉体年齢と同じくらいから少し上の子供を大人が…どこの世界でもそんな腐った大人は後を絶たないらしいが、実際見るのと聞くでは違う。正直吐き気を覚えた。


 同時に身の危険を感じてヒュンとなった…貞操の危機はこんなところにもあったなんてソレドンナオトシアナ。


 そういえば中世ヨーロッパは色々あった様な…一瞬だけ前世友人の姉が見せてきた視界テロな禁断後尾映像が脳裏にちらつく。口の中がモリモリゲロリとしてしまったことはいうまでもない。


 それにしてもあの残酷残忍な長耳族でさえ、殺しはするけどこんな嬲った上で生命を冒涜するようなまねはしないんだがな…殺した後魔石などの使える部位を有効活用した後はきちんと埋葬するし。人間が他種族からやけに嫌われているのってこういう側面があるからかもしれない。


 ちなみにこの光景は流石に貴族の坊ちゃんには見せられなかったので地蔵にしまった上で映像もシャットオフした…音だけは聞こえたと思うので状況は把握しているが。なんやかんやあっても割合綺麗な世界でしか暮らしていなかった坊ちゃんには刺激が強すぎる。


 ピースメインなチャラい諜報員セアス君は連れてきたんだがこの光景に終始吐いていた。私が諸々やった後しばらくして帰ってきたが、その間もげっそりしていた。



 そして、気がついたら冒頭以下略。



 とりあえずウォルターさん探すの中断したが、黒幕第3宇宙速度で吹っ飛ばしたので今頃は惑星の軌道上、衛星にでもなっているんだろう…これぞ人工衛星。けどなんかロリペドでリョナな変態が衛星とか嫌だな。


 ま、いいや。二度とあんなキモいの視界に入らない分嬉しいし。


 さてと、ウォルターさんどこかな〜













 その頃、惑星上空には『##$”!E”%%$##”#R$Q#Q#$%F$”#』と解読不能な文字化けの様な字の書かれた円盤状の不気味な船が待機していた。内部には、どこかの洋画で見たことのありそうなパイプとかが重なったみたいな不気味そものもののフォルムをした生命体(?)がいた。


 中央には裸で縛られたおっさんが2名、頭に王冠があることからどこかの王族をしていたのはわかる…裸なので威厳なんてないが。



「$##$&$#%#$%”!!!!!」


『「「『「”#”#”#”#”!!!!!!」』」」』



 意味不明な言語だが、とりあえずどうやら新惑星に侵略するため寄生するための現地生命体を捕獲したことに喜んでいるらしい。なんでわかるか?そういう雰囲気だったからである。


 そこからわかるように、こいつらは所詮エイ○アンらしい。そしてエイリ○ンの目的はただ1つ、宿主に寄生して増殖すること。そのための(宿主)を確保するだけである。


 そうして奴らは偶然宇宙近くの熱圏へすっ飛んで来た王を拾ったので、有効利用するべく拾ったのだった。


 実はこの王族なのだが、どこかの裏ギルドの手配書に出ていた気がしたんだが、きっと気のせいだ…そういうことにしておこう。



 さて、こうして彼らは自分たちの種族の野望を叶えるべく行動に移そうとして…



「!???!!?!?!」チュドーン



 その前に突如として突っ込んで来た尖った大槍に貫かれて宇宙船もろとも宇宙の藻屑(デブリ)と化した。なお、大槍はその役目を終えてもそのまま飛び続け、数万年後軌道の変更で惑星に突っ込む予定にあったハレー彗星に突っ込んでついに爆発した。


 こうして人類の、いや、惑星上の生命体のあずかり知らないところで聖光教会の腐敗した神父は世界を救ったのであった。



 なお、この神父の我儘で教会の天辺はこの世界で随一の硬度と美しさを併せ持つブルーダイアダイトと呼ばれる特殊魔導金属を使って作られていたという。



 こうして神父は星となったのだった…人工衛星ではなく超新星爆発的な。


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