195 ステータス
読者の皆様どうもこんばんわ。ブックマークありがとうございます、今後も頑張ります!
さて、今回はいよいよステータス公開。それでは今週の不憫をどぞ!
ステータスを開いて……思わず二度見した。
私は一体どうなってしまったというのだろうか。
(ラインハルト・レイン・フォン・フォウスティウス・男・9歳)
(Lv.115)
種族:!K$!#ィ$#$#R!ォ$#%A
主職業 神級従魔術師
副職業 幻想級魔導師 上級剣術師 中級錬金術師 吟遊詩人見習い 調合師 幻想級料理人 執事見習い 自然学者 呪術師 高位貴族(ルイン王国第−位フォウスティウス侯爵家)
*(隠し職 幻想級暗殺者 皇級反逆者)*
HP 343,500
MP 821,000
STR 3,150
VIT 9,000,000
INT 2,330,000
MND 18,000,500
DEX 10,785,500
AGI 3,239,000
LUK 50,000
騎獣:九尾、二角馬(2)
従魔:魔王、ミミックボールアイ、謎スライム、??、??(5)
契約霊:???…(??)
契約精霊・妖精:???(??)
称号:【餌付け者】【被害者】【天然疑惑】【魔物の友】【強者の注目】【高位死霊貴族の息子】【死者の同情】【逆境超越者】【***】【大量殺戮者】【地形を変えた者】【魔王の弟子】【劇物耐久試験合格者】【修行者】【異世界の日本人】【風呂布教第一人者】【三途の川超越者】【死霊**】【弱い者苛め】【教会の敵】
■魔術・魔法
【基本属性→科学】【**】【光→粒子】【闇→重力】【無→魔】
【従魔】【無詠唱】【魔力操作(極)】【隕石】
■霊術
【霊使役】【霊力操作】
■武術
【刀術Lv.300】【剣術】〔【短剣】【大剣】【片手剣】…〕【体術】【柔術】【合気】【魔族総合格闘】【旧ルイン王国式儀礼剣術】【剣舞】【軽業】【立体走行】
■生産
【調合】【調理(幻)Lv.50】【錬金Lv.86】〔【鉱物抽出】…〕【楽器Lv.45】【歌・詩】【物質操作】
■礼儀作法
【挨拶】【歩法Lv.12】【紅茶(特)】【歌】【舞踏Lv.28】【儀礼Lv.45】
■収集
【食材眼】【採取】【収拾】【発掘】【討伐(樹・草)】
■鑑定・隠蔽
【植物鑑定Lv.300】【鉱物鑑定Lv.25】
【魔獣鑑定Lv.500】【気配察知(極)】
【隠蔽Lv.800】
■強化
【知能強化→叡智】【運】【魔眼(魔粒)】【器用】【体力(極)】【精神→剛心】【平衡感覚】【耐性(極)】【免疫(極)】【消化(極)】
■その他
【HP・MP自動回復(極)】【地形】【危険察知】【ステータス】
……どうしよう、種族欄が息していらっしゃらない。思わず二度見三度見したが、やっぱり文字化けしたままだ。
やっぱり私は、いつの間にか人間やめていたのか。地味に落ち込みつつ、もしやと思った。
ジーク兄貴の言っていたことである。
まさかと思うが、同じ感じになっているのだろうか。ある日突然ステータスチェックしたら人外になっていましたと。
だとしたら、本当に申し訳ない。もう何て謝ったらいいかわからない。こんなステータスが【双子共鳴】で反映されたのならば、相当苦労したことだろう。教会の教えでただでさえ普人族以外には差別がひどいのに。
よく生き残ってくれたものだ。この件だけはちゃんと謝っておこう、もう少し落ち着いてから。
他のステータスに関してはほぼ理解できた。特に調理が幻想級なのは納得しかない。あの家で調理できるのが私だけだから。【DEX】が高い原因箱の補正だろうか。
耐性系もまぁ納得いった。あれだけ毎日劇物食べていればああなることは明白だろう。その上過酷なトレーニングを魔王や親父監修のもと行っているのだか、【VIT】が高いのも納得いった。
問題は、ステータスに【SP】表示がなかったこと。
「……そんなひどいステータスだったか?」
ハムルさんが心配そうにこちらを見る。慌てて、私は問題ないと手を振った。
「いや、どう見ても顔色悪いが。」
無理強いみたいな真似して悪かった。そう謝るハムルさんだが、悪いのは表示のおかしいステータスであって、ハムルさんではない。
それに、うる覚えであるが前もそういえば【SP】表示がなかったかもしれない。
「いや、多分私の気のせい? というか気のしすぎだから気にしないでくれ。」
俗に行く『隠しステータス』の可能性も無きにしも非ずだろうし、今心配してもしょうがないだろう。それよりも、HPとMPの開きが予想以上に狭まっていたことだ。
MPは転生の影響と考えればまあ納得いく数値だった。私の職業が魔獣術系や魔術師系に特化していることを考えれば、あるいはスキル数とその補正を考えれば80万は妥当だろう。
一方、HPに関しては予想外である。
そりゃあ普段修行でわざと減らしているので、希望的観測で3桁あればいいかなと思っていた。あるいは、普通に年相応(ちょびっと多めに見積もって)2桁か。
それが倍の6桁。特別なことはして……そういえば何度か死にかけたか。レベル上昇時にHPを著しく減らした経験があれば、確かにHPは回復と同時に伸びる。
思い出すのはやっぱり、長耳の森とか、ダンジョン(火山)とかダンジョン(廃城)とかダンジョン(島)とか、大暴走とか、修行とか。基本魔王と親父の無茶振りの日々。
……あれだけ命の危機にさらされていれば確かにありえなくはないだろうが。細かい出来事を思い出すと素直に喜べないが、今とりあえず安堵しておくか。
同じ桁数ならば、一応爆発はしなかったはずだし。
さて、兄貴のステータスがそうなる時になるが。果たして【双子共鳴】の影響がどこまで反映されるか。
「ところでハムルさん、ステータス隠蔽ない場合ってどうやってステータス隠したらいいですか?」
ミカエリスさん曰く、ハムルさん自身特殊スキルであるステータス隠蔽がないとのこと。
冒険者ギルド等で頭角を現した際に露見しかけて夜逃げしたエピソードを披露し、ハムルさんに殴られていた。どうやら若気の至りだったらしく、上手く隠せていなかったとのこと。
現在はバッチリで、ハーメルンメンバーに身バレしていなかった。
「? ああ、普段から幻しの魔術式起動しておけばいいだけだよ。」
紫水晶の独特な波長を程々にブロックする幻術を掛けると説明するハムルさん。正直わからず困惑していると、ハムルさんは懐から紫水晶を取り出した。
もしや、ステータス閲覧の紫水晶か。そうらしい。迷惑料として教会から勝手にもらったらしい。
笑顔で紫水晶をポンと渡してきたハムルさんは、いい笑顔でこう述べた。
「これの波長を感じられたらできる。ライ君が起こした街に着くまでの修行な。」
前方を歩く魔王を見ると、頷かれた。やっぱりこれも魔王の修行の一環なのか。知らないうちに内々で話が付いていたとみた。
そして、予想通り兄貴と義姉が両隣に来た。
その背後にも知った顔が……予想外だが、兄貴の弟分も参加するらしい。数日前まで魔薬と妙な干渉術式の状態異常で心神喪失状態だったまだ4歳くらいの子供である。
「全員特殊なステータス持っているみたいだし、ちゃんと覚えてもらう。じゃないと多分、外をいけなくなるぞ。」
兄貴の弟分もなのか……遠い、見えるはずのない場所が見えると話していたので、『千里眼』だろうか。
珍しくはないが、確かに危険か。
「その前に、全員分の紫水晶はあるのか?」
ハムルさんはいい笑顔を浮かべて、後ろで子供の面倒を見ていたミカエリスさんを呼んだ。すると、渋々といった様子で鞄からポイポイと紫水晶を投げ渡してきた。
受け取った兄貴たちを忌々しげに睨みつけた。そして、ため息をついてお人好しめ、と呟いたミカエリスさん。
「で、後で何を請求する?」
金に変えた方がどう考えてもお得なのに、なぜ我々にこれを渡したのか問いた。信用ならないはずの、もしかしたら簡単に情報を持ち出す可能性のある我々に。
ハムルさんに何か得があるからやるんだろが……それが見えてこないと正直怖い。
すると、ハムルさんは清々しい笑みを浮かべながらこう答えた。
「強いて言えば、『ハーメルン』のための隠れ家的拠点の確保と食事と酒のための先行投資?」
出世払いで何か美味しいもの奢ってくれ。
その言葉に魔族・魔人族的原因を悟った私は、ああ了解と雑に答えて紫水晶を弄り始めた。
将来何かご馳走でチャラって……どんだけお人好しなんだよ馬鹿者が。
紫水晶が今どれだけ品薄で価値があるのか知らないとは言わせない。冒険者やっているなら知っていて当然だ。それを、その日暮らしの冒険者報酬で食べる大したことない食事でいいって。
状況についていけず突っ立っている兄貴以下略に対して、私は思わず言っていた。
「このお人好しが下手すると時価ウン億ゴールドする品を無償同然で提供してくれるって言うんだから、しっかり取り組んだ方がいいんじゃないか?」
慌てて水晶と向き合う兄貴たち。
直後、嗚呼勢いに乗じて言うんじゃなかったと絶賛後悔。いつの間にか前方に移動していた魔王と親父の視線が生暖かい。ハムルさんもにこやかだ。
なんとなく気不味くなり、後ろ歩きしながら水晶を弄った。それにギョッとする兄貴たちは無視しておく。
なるほど、何かが出ていることはわかるし見えるが、まだその法則性がわからん。これは骨が折れそうだな。よし、街に着くまでにできるようになって驚かせよう。
尚、STRだけ年相応より少し多目です。参考までに、以下一般的な9歳児のステータスを載せます。多分ライ君がどれだけ異常かわかるかと。
(名無野 権左衛門・男・9歳)
(Lv.1~3)
種族:普人族
職業 村人
HP 18~25
MP 9~20
STR 10
VIT 9
INT 5~10
MND 9
DEX 5~10
AGI 5~20
LUK 5~




