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センエース~『2垓年』努力した童貞。理不尽に全てを奪われたが、必ず全て取り戻す~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
第二章 魔王を使って成り上がれ!! バレたら絶対に殺されるから気をつけろ!

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211話 もっとよこせ。


 211話 もっとよこせ。


「僕を見下すことは絶対に許さない!」


「正義を貫きたいのか、それとも、バカにされるのが嫌なのか……どっちなのかな?」


「屁理屈でごまかそうとしても無駄だぁああ!」


「屁理屈……かなぁ?」


 次の波が来る。

 縦横無尽の連打。

 ゼンドートの攻めは、『止まらないこと自体を目的にした奔流』だった。


 ――センは『けん』に徹する。

 ただ、優雅にいなす。

 余裕で、全部。


「はぁ……はぁ……」


 肩で息をし始めたゼンドートに、

 センは、


「どうした最強。お前の正義はそんなもんか? 正義が足りねぇよ、ゼンドート。もっと、正義を追加していこうぜ。山盛りの正義を袋に入れて、塩でもいれてシャカシャカすれば、少しは香ばしくなるだろう」


 意味不明な言葉で煽りながら、

 センは、軽い反撃に出る。


 カウンターですらない、ただのジャブ。


 しかし、それでも、


「ぐおっ!!」


 ゼンドートの上体が、弓なりにのけぞった。


 軋む背骨を無理やり正常な位置に戻し、

 肩で呼吸をかき集めながら、

 ゼンドートは歯茎ごと怒号を吐き出した。


「ぐぎぎぃいいがぁああああ!!」


 額の血管が縄のように浮き、瞳孔が針穴まで縮む。


「僕の中の可能性よぉおおお! もっとだぁあああ!」


 空へ向けて、口から飛沫を撒き散らす。

 ワガママな暴君の追加オーダー。


「もっとよこせぇえええ! 力だぁ! センエースを殺せる力ぁあああ!」


 眼球の表面を薄い赤が流れ、焦点が外れて戻らない。

 ――目が血走り、正気のフチが削れていく。


 その瞬間、皮膚の下で何かが沸いた。

 筋束がほどけて粘つく糸になり、骨膜の上に泡立つ肉が鈍く沈む。

 肩の丸みは崩れ、肘は逆流する泥のように形を失い、色が生肉と煤の中間に濁った。


 ――体が溶け始め、グロく崩れていく。


「がぁあああああ!! な、なんだぁああ! なに、これぇえええ!」


 皮膚が音を立てて裂け、すぐに溶解で塞がる。

 痛みは熱と冷の交互打ちで脳を叩き、

 叫びは破れた袋の風の音に変わった。


 ――己の崩壊にパニックを起こしているゼンドート。

 それを、ゼンドートの中から感じつつ、セミディアベルが、


(あれ? なんで崩れた? まだまだ余裕で許容範囲のはず……ああ、そうか、なるほど。私が中にいるからか)


 透明な笑い声が響く。

 冷たい観察だけが波紋も立てずに広がり、結論だけが静かに沈む。


「なにを言っている! セミディアベルぅうう! なにがどうなって、僕はこうなっているんだぁあああ!」


(君の精神力はアッパレだよ。センエースを前にして、それでも、君は自分の勝利を疑っていない。素晴らしいよ。けど、私は、一ミリも君の勝利を信用していない)



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― 新着の感想 ―
センVSゼンドートの駆け引きと戦闘描写が最高すぎます! グロい崩壊とセミディアベルの余裕がたまらない。
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