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センエース~『2垓年』努力した童貞。理不尽に全てを奪われたが、必ず全て取り戻す~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
第二章 魔王を使って成り上がれ!! バレたら絶対に殺されるから気をつけろ!

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184話 えげつない反社の神の一手。


 184話 えげつない反社の神の一手。


 センの問いに、ゼンドートの中でセミディアベル公爵が小さく嗤う。

 喉の奥から響くその笑い声は、冷笑と残酷さを孕んでいた。


(ゼンドート……彼の疑問に答えるから通訳してくれ)


 うながされ、ゼンドートはわずかに顔を歪めつつも、

 セミディアベルの言葉を、一切変更せず、そのまま口に出す。

 ただ、流石にセミディアベルの抑揚を真似したりはしない。

 淡々と、国語の教科書を音読するように通訳する。


「――対価は君が払っている。私は、君が払ったお金でご飯を食べているんだ。より正確に言えば、君から盗んだ財布からお金を出してご飯を食べている。なんにせよ、対価は払っているということさ」


「ふざけた話だぜ……」


 センエースは吐き捨てるように呟き、額の汗を拭うこともなく、射抜くような眼光を細めた。


 そして、冷ややかに片手を掲げる。

 その指先から、禍々しい黒炎がふつふつと立ち上る。


「この状態で、俺自身がサイコジョーカーを使うとどうなるのかね……」


 即座に疑問を形にしてみた。


「……サイコジョーカー」


 宣告と共に、闇がセンの身体を包む。

 暴走する負荷の衝動。

 筋肉は軋み、血管は爆ぜるように悲鳴を上げ、神経は焼き切れる寸前で震え続ける。

 常人なら即死の痛覚。

 だがセンエースは、奥歯を噛みしめ、両脚を大地に突き立て、一歩も退かなかった。


「ぐっ……使えるのは使える……が、こいつはいったい……どういうことだ……『負荷』が増えただけで……出力が一切上がってねぇ」


 額から血混じりの汗が滴り落ちる。

 それでも瞳は曇らず、冷徹に現実を見据えていた。


 ゼンドートが唇を震わせながら通訳する。


「君が受けた『サイコジョーカーの負荷』の分だけ、こちらが強化されるという仕様に調整してあるんだよ。かなり難しい挑戦だから、完璧に実行できている私を褒めてほしいところだね」


 ゼンドートの中で告げるセミディアベルの声には、冷徹な愉悦が滲んでいた。

 それは――神の理をねじ曲げることすら厭わぬ、狂気を孕んだ嗤い。


 この仕様こそ、セミディアベルが『センエースを葬るため』に費やした最高峰の『神の一手』。

 ありとあらゆる可能性を試行し、無数の時間と労力を費やし、ついに完成させた絶対の鬼策。

 これを食らった相手は、誰であろうと立つことすら叶わない。

 そのはずだった……が、


(……しかし、相手がセンエースだと、せっかくの神の一手も『ちょっとしたハードル』程度におさまってしまう)



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― 新着の感想 ―
セミディアベルの 「君から盗んだ財布からお金を出してご飯を食べている」 というセリフは、 彼の悪の美学が凝縮されていてゾッとしました。
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