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センエース~『2垓年』努力した童貞。理不尽に全てを奪われたが、必ず全て取り戻す~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
第二章 魔王を使って成り上がれ!! バレたら絶対に殺されるから気をつけろ!

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11話 ラディカルなご指導。


 11話 ラディカルなご指導。


 吹っ飛ばされたセンは、ダクダクと、口・鼻から大量の血を流す。

 そんなセンのもとに、チームメイトのカルシーン伯爵が近寄ってきて、

 センに『治癒の魔法』をかけながら、ゼンドートに、


「ゼンドート伯爵、やりすぎだ。17番相手に、本気で攻撃するなんて」


 彼女のマヌケな発言に対し、

 ゼンドートは、心の中で、


(節穴が。……先ほどの17番の厚みが理解できないのか……)


 と、吐き捨てる。


 ゼンドートは、自分の拳に残っている『センの顎を砕いた感触』を確かめながら、


「チーム組手訓練は中止とする。17番……話がある。きなさい」


 冷たい口調でそう言うゼンドートに、

 人道派代表のカルシーンが、キっと目を強めて、


「まだ回復中なのが見て分からないか! 苛烈に17番をイジメようとする姿勢は問題がある! 17番は、まだ弱いが、正式に魔王討伐隊のメンバーに選ばれた者だ! 排斥を目的とするような愚行は看過でき――」


 と、センをかばうカルシーンの口を、

 センは、右手で、そっと制する。


「カルシーン閣下、回復はもう十分。感謝しますよ。ただ、勘違いを正していただきたい。ゼンドート先生は、俺をイジメてなどいません。俺は、もったいなくも、ラディカルな御指導を賜っただけ」


「………ど、どうした、17番……君は、そんな口調ではなかったと思うのだが……」


「男子三日あわずんば意固地を得るというでしょう? それだけのことですよ。性格がちょいとハードボイルドになるくらい、声変わりで高音が低音になるのと比べれば、安い変化でしょう?」


 と、ちょっと何言っているか分からない事を言いながら、

 センは立ち上がり、


「ゼンドート閣下、どちらでお話をお伺いすればよろしゅうござんすか?」


「……昼休みに面談をした貴賓室でいい。きなさい」


「了解っす」


 そう言って歩いていく『セン(17番)』の背中を、

 カルシーンは、呆然とした目で見つめていた。



 ★



 貴賓室に入ると、以前と同じく『ソファーに座っているゼンドート』が、

 微動だにせず、深淵を覗き見るような目で、『セン(17番)』を睨む。


 一秒、二秒、三秒……ややあってから、静かに口を開いた。


「座りなさい、楽にしていい」


「あざます、マジ卍っす」


 センは軽妙な口調でそう言ってから、

 ゼンドートのトイメンのソファーに、

 ゆっくりと、数秒をかけて、腰をおとす。


 その態度や、先ほどの拳……もろもろ全てを踏まえた上で、

 ゼンドートは、センに、


「カルシーンも言っていたが……昼休み前と後で、別人のようになっているな。君は本当に17番か?」


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