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センエース~『2垓年』努力した童貞。理不尽に全てを奪われたが、必ず全て取り戻す~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
第二章 魔王を使って成り上がれ!! バレたら絶対に殺されるから気をつけろ!

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134話 魔王使いのメソッド。


 134話 魔王使いのメソッド。


 何もせず、動かず、その場でジっとしなければいけない……というのは、拷問のラインナップに加えていいと思う。


 などと、そんな風に頭の中で、色々な無駄思考を巡らせていると、

 ようやく、


「ん、ん……」


 と、ラストローズ辺境伯が頭を押さえながら起き上がってくれた。

 遅いよ……いつまで寝てんだ。

 辺境伯としての自覚が足りない。


 ラストローズ辺境伯は、


「ま、魔王は……どうなったんだ……」


 きょろきょろと、周囲を確認してから、

 近くで気絶しているカルシーン伯爵の肩をゆする。


「おい、大丈夫か。起きてくれ」


 何度かゆすると、カルシーン伯爵も、


「ん……」


 意識を取り戻して、頭をおさえながら、


「生きて……る? ……私は、また、生き延びることができたのか……一日に二度も、こんな状況になるとは……幸運なのか、不運なのか……」


 そして、二人は、しんどそうな顔をしているものの、貴族としての矜持をフル稼働させて、すぐさま、会議を開始する。


 『魔王はどうなった?』

 『もしかして、今頃、都市内部で暴れているんじゃ?』

 『だったら、今頃、悲鳴が聞こえてくるはず……』

 『――これまでの事件でも、魔王が出没している時間は短い傾向にあった』

 『――魔王が都市内部で活動できるのは、もしかしたら、数分が限界なんじゃ?』

 『あの時急に現れて【道徳の奴隷】などと名乗っていた男……あの男が魔王使いなのか?』

 『二人だけで相談するより、全員で話し合った方がいいか』


 そこで、カルシーン伯爵は、『全体治癒』の魔法を使いつつ、

 気絶している面々を起こしていく。

 ボクも、それに便乗して、


「ふぁーあ、むにゃむにゃ、あれ、ここはどこ?」


 『今起きたばかりなので寝ぼけていますよ』という演技をぶちかましていく。

 これでもかと目をこすり、アクビのリズムをフォルテッシモに。

 ここまでやれば、誰も、『ボクが3秒前まで気絶していたこと』を疑うまい。

 実際にはずっと起きていたわけだが……


(17番よ……前から思っていたが、お前の演技、ずっと、大根役者のデビュー前だからな。できるだけ演技しない方がいいぞ。不快だし、怪しまれる確率が増すだけだから)


(ボクの洗練されたメソッド演技が理解できないとは……モンジン、きみの芸術的センスには呆れるばかりだよ)


(ほう。ちなみに、メソッド演技ってどういう意味だ?)


(知らないよ。前世のどこかで聞いたことがある単語をテキトーにお届けしただけなんだから)



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