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悪逆無道の異世界冒険記  作者: ボルトコボルト
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079 チャマグとドンゴル

宰相チャマグは冒険者ギルドマスターを呼び出した。


宰相の執務室でマスターを待つ。


従者がノックをしてお窺いをたてる。


「冒険者ギルドマスターのドンゴル様が、おみえになりました。」


「ん、入って良いぞ。」


「失礼します。初めまして、ギルドマスターのドンゴルです。」


「うむ、宰相のチャマグだ。お主が冒険者ギルドのマスターか。」


「そうです。」


「まあ、座れ。」

チャマグはドンゴルをソファーに座らせる。


「冒険者の数が減っているそうだな。」


「はい。獣人や亜人の冒険者は、ほぼ居なくなりました。」


「迷宮都市を運営していく上で、冒険者は必須だ。人族の冒険者を集めろ。」


「集めろ?」


「そうだ。迷宮探索の人が減って、素材の納品が少ないそうじゃないか、護衛の仕事も出来ない。増やすしかないだろう。」


「宰相様に何か良い案は御座いますか?」


「はぁ!何を言っておる、それはお前の仕事だ。」


「ふむ。冒険者は自由に国家間、都市間を移動出来ます。強制は出来ません。都市の施策で引き留める事が重要となります。」


「お前、冒険者ギルドのマスターだろ!何とかしろ!」


「本部には要望を出しておりますが、難しいでしょうね。」


「何だと!」


「迷宮探索に魅力はありますが、回復薬や解毒剤等の薬が手に入り難い状況で、値段も上がる一方で採算が取れないのです。」


「むむ、そこを何とかするのが、お前の仕事だ。」


「冒険者ギルド経由で回復薬等を仕入れていますが、以前程の旨味は少ないのです。ババ様がいた頃は品質の高い回復薬等を低価格で売っていただいていましたので、中ランクの冒険者でも、迷宮に行けましたが、今は怪我をすると損する場合もあります。」


「だ・か・ら、それは冒険者ギルドで何とかしろ!」


「伯爵様がババ様にお詫びをして、この都市に戻っていただくように、便宜を図っていただけませんか?都市の領主としての責任だと思いますがね。」


「伯爵様が『けもの』に頭を下げる事はあり得ない!」


「そう、その事も一言あるのですが、先代様の様に獣人と亜人の差別を止めて貰えませんか?」


「馬鹿を言うな、人族こそこの世界を導く尊い種族なのだ。亜人や獣人と一緒に出来るものか!」


「そうですか、それでは話になりませんね。今日はこれで引き上げます。」


「ぬぬ、早急に人族の冒険者を増やせよ!これは命令だ。」


「言われなくても出来る限りは遣ってますが、伯爵様がこの件で動かないのなら、無理でしょうね。それから冒険者ギルドは伯爵様の配下ではありませんので、命令は受けかねます。」


「何を!貴様!この都市に無事にいられると思うなよ!」


「ほう、脅しですか、本部に報告させていただきます。」

ドンゴルは毅然と言い放つ。


「な、何を言っている。」

チャマグはその様子を見て慌てる。


「それから、あなた達はタクミ様と敵対してましたよね。」


「タクミ?誰だ!」


「悪魔を倒したEランクの冒険者ですよ。」


「あ、あの馬鹿どもか!」


「なるほど、敵対確実ですな。本日を持って冒険者ギルドは、この都市から撤退します。今まで有難う御座いました。」


「え?ええええ!何を言ってるのだ。あの者達は何者だ。どうしてそうなる?」


「自分達で調べて下さい。冒険者ギルドは彼等についての一切の情報公開を拒否します。そして、タクミ様と敵対する事はありません。寧ろタクミ様と敵対する組織に協力は出来ません。」


「な、なにを、なんで・・・。」

チャマグは驚き戸惑い言葉にならない。


「それが、都市や国であっても同じですよ。」


そう言ってドンゴルは宰相の執務室を後にした。

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― 新着の感想 ―
[一言]  >チャマグ  作中において上司にしたくないキャラクターランキングNo.1 ですね。  偉そうに指示を出すけど具体性は無し。  部下のやる事にいちいちダメ出しする癖に、自分からは対案を …
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