059 Cランク冒険者ドグル
俺達は迷宮都市リトットのダンジョン内で、強盗の冒険者達に襲われそうになったので、17人の冒険者の内、武器を構えた5人の冒険者の首を刈った。
勿論、時を止めて首を落としたので、誰もどうやって首が斬られたのかは、分からない。
その場所に後から入ってきた冒険者達が10人、首を刎ねられた死体を見て驚く。
「い、いったい、な、何があった?」
しかし10人の内5人の獣人の冒険者は俺の顔を見て、何やら事情を察した顔をした。
「タクミ様!私はCランク冒険者のドグルと申します。先日は御馳走様でした。そして有難う御座いました。」
第三王子レクの金で奢った冒険者達の中にいたらしい。
「おう。レクの金だけどね。」
「それでも、タクミ様のお陰で獣人の誇りを守る事が出来ましたし、タクミ様がいたからこそ御馳走になれたのです。」
「まあ、そうかもね。」
「ここで何があったのか、お聞きしても良いでしょうか?」
厭に丁寧な口調だな。緊張しちゃう。
「お、おう。此奴らが回復薬を寄こせと俺達を襲おうとしたら、突然首が落ちた。それだけだ。多分天罰だな。」
「成る程。」
お、こんな説明で納得したらしい。
するとドグル達に抱きつき助けを求めた女が口を開く。
「嘘です!私達が強盗しようとした証拠でもあるんですか?」
まあ、強盗しようとしたのがバレれば、捕まるからね。否定はしたいだろう。それは分かるが甘くはないぞ。
「ほう、確かに貴方達がそんな事をやって無いと言えば証拠はないねぇ。」
「やってません。それより貴方達が私の仲間を殺した事は許されません!」
ほう、俺達に罪を着せようとして来たか、俺が殺したんだけど、強盗は殺しても良いんだぞ。
「ふむ。俺が殺した証拠はあるのかな?」
「うっ・・・。私達が皆で貴方達が殺したと証言すれば、人殺しで捕まるのよ!」
強盗の冒険者達は首を縦に振る。
口裏を合わせる気満々だなぁ。
「本当の事を言わないと、また天罰が落ちると思うけど、勇気あるねぇ。」
「えっ?」
顔色が一瞬で真っ青になる女。
強盗の生き残った冒険者達も恐れ始めた。
そりゃそうだろうね。冒険者が助けに来た様だが、知らない内に首を斬られたのを見てるんだ。
次は自分達の首が、知らない内に落ちるかも知れないのは恐怖だろう。
「俺はあんたらが本当の事を言おうと言うまいと、どっちでも良いけどね。嘘をついて天罰が落ちても自業自得だしね。」
「あわわわわ・・・。」
震えて隣の冒険者にしがみつく。
他の強盗の冒険者達は、何度も首を横に振る。
「君達、強盗しようとしたよね?」
俺は強盗の冒険者に聞く。
「・・・は、はい。すいませんでした。」
素直に白状する冒険者達。
「何言ってんのよおおおお!」
まだ諦め切れない女冒険者。
ドグルが女冒険者に諭す様に言う。
「タクミ様を罪に陥れようとしても無駄だよ。冒険者ギルドはタクミ様を罪に問えないから。」
「え?」
絶句する女。




