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悪逆無道の異世界冒険記  作者: ボルトコボルト
53/192

053 リトットのダンジョン

「さて、ダンジョンに行こうか。」

「レッツ、ゴー!!」

ブラックジャガー獣人のノワが張り切っている。


俺とノワと聖騎士リンは、朝食を食べて宿を出た。


狐獣人の薬師ババの薬屋に寄ってババと合流した。


俺とノワが並んで先頭を歩き、リンとババが黙ってついてくる。


通常、冒険者達は冒険者ギルドに寄って、依頼を受けてからダンジョンに向かうが、ランクアップする気が無いし、素材も売る気も無いので直接ダンジョンに向かっている。


ダンジョンは郊外にあるので、冒険者証を門番に提示して都市を出る。


「馬車じゃ無くて良いのか?」

「歩いて直ぐだよー。」


「ふーん。」


門を出た後、ダンジョンまでの道には、ちらほら冒険者達が歩いているのが見える。


ちょっとこっちを見てヒソヒソ囁く冒険者達。


「昨日はごちそう様でしたぁ。」って頭を下げる冒険者達。


俺達の事は眼中に無く歩く冒険者達。


皆ダンジョンを目指し同じ方角に歩いて行く。


10分程度歩くと砦の様な石垣が見えてきた。


砦の門で待ち行列が出来ていたので、列の最後に並ぶ。


「あそこがダンジョンだよー。」

「ほうほう、随分強固に囲ってるな?」


「スタンピードに備えてるのじゃ。」

ババが答えた。


「スタンピード?って魔物がいっぱい襲ってくるやつだよな?」


「そうじゃ。ダンジョンでモンスターが大量発生して、集団暴走を起こす事じゃ。」


「頻繁にあるのか?」


「頻繁にあってたまるかい。都市が崩壊してしまうわ。通常は定期的にダンジョン内の魔物を間引いているのじゃ。その観点からも冒険者がダンジョンに入るのを奨励しておる。」


「成る程ね。」


兵士が槍を持って、何やらチェックしている。


「何だ、自由に入れないのか?昨日冒険者ギルドで何も言われなかったがな。」


「そだねー。」

「何でしょう?」


「ああ、Dランク以上の冒険者のパーティーしか入れんのじゃ。」


「ん?そんな事聞いてないぞ。」


そんな話をしていると、俺達の番になっていた。


取り敢えず冒険者証を提示する。


「ん?Eランクの冒険者は入れんぞ。はい、次の人。」


門番はそう言うと俺を押し退け、次に並んだ冒険者を呼んだ。


「何じゃ。お主らEランクだったのかい?」

「そだよー。」


「ちょっと待て!」

俺は門番の腕を掴んで振り向かせた。


「ん?何だ?」


「何故、Eランクの冒険者はダンジョンに入れない?」


「弱いからだよ!そこどけ!」

後ろにいた冒険者が俺達を押し退けようとするが、リンの身体は微動だにしない。


「むっ。」

後ろの冒険者は顔を顰める。


俺は後ろの冒険者に振り向く。

「お前のランクは何だ?」


「お前?おいおい、Eランクのゴミがあああああ!口の利き方がなってないなあああ!!。俺はCランクのファルゴだ。ファルゴ様と言えええええ!」

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