035 戦力増強
「お前達が自ら国を造れ!」って発破をかけたら、皆満足げになってるが、報告は終わりじゃ無いよね?
「んじゃ、次はオクオだ。状況を報告してね。」
「え?」
キョトンとするオクオ。
「え?じゃねーよ。戦力増強の現状報告だよ。」
「ああ、すいません。近隣で生活するオークとゴブリンとコボルトの群れに声を掛けています。反応は上々です。近々、増員の見込みです。」
「ったく、そんな大雑把じゃダメでしょう。何時までにどのくらいの人数が増える予定なの?それによって、住居や食糧等の受入の準備が必要なんじゃない?」
「え?」
呆然とするオクオ。
「はぁ、行き当たりばったりかい。ジジイ、暗部の誰かを付けてもっと情報を精査して具体的な計画にしないと、混乱するぞ。」
「は、はい。」
「まあ、ジジイも戻ったばっかりだし、ヤマトにお願いするか。」
「畏まりました。」
暗部隊長のヤマトは真面目そうだな。
「その件でご提案が御座います。」
とジャガー獣人のミズキ。
「聞こう。」
「私は森の王者ジャガー獣人の種族長の娘です。父を説得して、森に住む獣人の群れを国造りに参加させます。」
「ふむ。良いね。勧めてくれ。」
「取り敢えず、此方の受入準備ができ次第、順次この領地に来る者を受入、群れの集落にいる者は、そのままそこで暮らして貰うか。」
「はい。」
「ジジイ、ところで、森の所有権はどうなっている?」
「王国所有ですが、領主はいません。王家の所有扱いで、各領主が自由に採取等を行う共有地となっています。」
「ふ~ん。ジャガー獣人は所有権を主張しないのか?」
「亜人の所有権は認めていません。」
「成る程、森も貰っちゃおう。」
「え!」
「森の所有を宣言して、不正入国を許さない!」
「そんな事が可能なんですか?」
ミズキが驚く。
「はぁ、可能かじゃなくて、遣るんだよ。」
「そんな事が・・・。」
「まあ、今直ぐじゃ無くても良いけどね。オクオ達の亜人達と話を付けて、国に参加すれば良いし、参加しない種族とは同盟か契約を結んで、外部から来る者を拒むんだな。」
「成る程。しかし、戦争になります。」とジジイ。
「そうだよ。但し、当面王国は内戦に突入する。森に戦力を割く事は、出来ないはずだ。その間に戦力を整えて、王国と戦えるぐらいにしておく必要があるよ。」
「そこまで・・・。」
「おいおい、亜人の国を造る気だったんだろ!人族が森に侵入して亜人を攫って奴隷にしてんだよ。それを根本的に解決しないでどうする?」
「確かに、そうなれば・・・。」
ミズキは考え込む。
「はぁ、なればじゃなくて、するんだよ!主体性が無いなぁ。自由を得るには、戦うんだ。」
「は、はい!」
「いいか!それを餌に、森の勢力を纏めろ!ミズキ!任せたよ。」
「わ、私が・・・。や、遣らせてくだださい!いえ、遣ります!」
「良し!」




