185 ユニコーン
「ルイ、残り最後の依頼って何だっけ?」
俺は剣聖ルイに聞きながら、みんなで森の奥へと歩いている。
「えーとぉ、森の最奥に出現したユニコーンの討伐です」
「ユニコーンって、討伐しちゃっても良いモンスターなんだね。聖なるイメージがあるんだけど……」
「通常は保護の対象ですよ」
ジャイアントハーフの聖騎士リンが会話に交ざってきた。
「殺された冒険者がいるみたいですよ」
ルイが依頼票を見ながら答える。
「ふ~ん」
エルダートレントを倒す前に、この辺り一帯にいたモンスターを倒したので、割りとスムーズに進む事が出来た。
その戦いで実は同行していたゴブリンとコボルトが、ゴブリンソルジャーとコボルトソルジャーに進化していた。
その為、たまに出てくる弱いモンスターは、ゴブリン達が問題なく倒している様で、尚更モンスターとの遭遇はない。
「タクミ様、魔石と素材です」
「おう、ありがとう」
ゴブリン達が倒したモンスターの魔石と素材を持ってくるので、彼らがモンスターを倒しているのが分かる。
「強いモンスターが前方にいます」
コボルトソルジャーが報告しにきた。
「うむ、相手に察知されたでござる」
ゴブマルが俺の前に出現し身構えた。
ルイが剣を抜き、リンが盾と短槍を展開し構えて、ゴブリン達が駆け足でリンの元に集まって来た。
目の前の空間が歪み、黒い影が現れて、黒い影が馬の形に集まり、黒から白に変わる。
出現したのはユニコーン。
しかし、想像していたユニコーンよりふたまわり大きい感じだ。
濃厚な魔力が溢れ出る。
ゴブリン達は震え、ルイもかなり緊張している様だ。
「くっ、この魔力と威圧感はただのユニコーンじゃないです」
ユニコーンは俺達を見ると、低い声で話始めた。
「お主らが我の配下を倒した奴らだな!」
「配下? モンスターか?」
「そうだ。エルダートレントとその他のモンスター達だ」
「確かに倒したよ」
「ふむ、雄は死んで貰うが、雌は我の配下にしてやる」
ユニコーンが俺とゴブマルを睨んだ。
「タクミ様、何で平気で会話してるんですか? この魔力と威圧感は半端ないのにぃ」
ルイが小声で俺に囁く。
「ははは、この程度は悪魔や竜と変わらんぞ。ん? 悪魔?」
俺はユニコーンを見る。
「お前、悪魔か?」
「ほう、我の正体が良く分かったな。我名はアムドゥスキアス。魔王ソロモン様の72柱が1柱よ」
「ええええええ!」
ルイはビックリしてよろめく。
「アンドロマリウスの仲間か?」
俺は平然と聞く。
「む、アンドロマリウスを知っているのか? そう言えばお前が履いているのは、魔王のブーツだな。魔王の手甲も持ってるのか! これは良い。それらを貰おうか」
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