170 ゴブリン達と合流
俺達はヒッポグリフに乗って、ラナの領地に向かうゴブリン達の元へ飛んでいた。
そこに剣聖ルイもいるはずだ。
「ノワ、ゴブリン達の居場所は分かるかい?」
ゴブリン達は移動中だから、見つけるのが、大変かなぁ。
「大丈夫ですー。大体の方向は分かりますしー、上空から見れば直ぐに見つけられるでしょー」
ヒッポグリフは高速で飛行し、あっという間にラナ領に入った。
すると、比較的大きめ都市の郊外に、ゴブリン達が野営をしているのが見えた。
「お! アレだね。比較的早く見つけたな」
「そうですねー」
俺達はゴブリン達の野営地に落ち立った。
上空から俺達が来るのが見えたのか、ゴブリン達は整列指摘出迎える。
整列したゴブリン達の前に、3匹のゴブリンキングのゴブオとゴブマルとゴブスケがいる。
その隣に剣聖ルイ。
ん! ……その隣にラナがいた。
俺達がゴブオ達の方に歩いて行くと、ゴブオ達は一斉に跪く。
跪いていないのはルイだけ、ラナも跪いていた。
ルイはゴブリン達とラナが跪くのを見て、焦ってオロオロしている。
その様子は何とも滑稽だ。
「出迎えご苦労!面を上げていーよ」
俺は軽い感じでゴブオ達に告げる。
「タクミ様におかれましては、益々ご健勝の事と存じ上げます。この度は拝顔の栄に浴する事が適い、恐悦至極に存じ──」
「あー、そう言うの良いから、立ってくれ、ゴブオ達以外は普段通りの作業に戻りな」
「「「御意!」」」
3匹のゴブリンキングは、一斉に返事をして頭を垂れる。
それを見て、ワタワタ、オロオロが止まらないルイ。
「ま、まさか? マ、マオウ?」
ルイの呟きに、「違うから!」とツッコむ俺。
大勢のゴブリン達は立ち上がり、その場を去った。
俺の前に3匹のゴブリンキングと、ルイとラナがいる。
「タクミ様、長旅ご苦労様です。先ずは天幕にご案内致しますので、一休みしてください」
俺達はゴブオに案内されて、一際大きい天幕に来た。
テーブルと椅子が並べられていて、お誕生席に王座にしか見えない、豪華な椅子が用意されていた。
「こちらにどうぞお掛けください」
「ありがとう」
俺はその席に座ると、ゴブリンの給仕が紅茶を運んできた。
俺は紅茶を飲みひと息つくと、ラナを見る。
「で? ラナは何でここにいる?」
「ラナ領をサトウ国の傘下に入れていただきたく、お願い致します」
「はぁ? 何言ってんの?」
「依頼のお願いについて、使用人に行かせた事はお詫びします。しかし、権限も与えられず、ただ只管頭を下げてタクミ様に縋り付くだけで、解決出来るとは思えませんでした。この国はもうダメです。せめてこの領の民だけでも、救ってあげたいのです。」
「ふむぅ、そう言う事か」
「恐らくキオーガ国王陛下は、属国になる事に難色を示したはず。……如何ですか?」
「いや、悪魔討伐の条件を属国ではなく、サトウ国の領地になる事にしたよ。勿論交渉決裂だ」
「さようでございますか」
「まあ、ラナ領がサトウ国に帰属する事は認めよう。キオーガとレクに伝えなさい」
「あぁ。ありがとうございます」
悪魔に蹂躙された後に手に入れる領地より、荒らされていない領地をそのまま手に入れる方が、良いに決まってる。
「ノワ、国王レンにも伝えてくれ」
「はーい」
「じゃあ、アレだな。ゴブリン達は暫くここに留まって、悪魔軍の防衛をした方が良いのか? ゴブオ、大丈夫か?」
「イサミ将軍がサトウ軍全体の指揮をとっていますので、イサミ将軍に報告しておきますが、タクミ様の命令が最優先なので問題ありません」
「いやいや、サトウ軍全体に関わる計略に、口出しする気は無いから相談にしとけよ」
「イサミなら、何とかしますので、ご心配なく」
ジャイアントハーフの聖騎士リンまで、そんな事を言ってる。
まあ、イサミはリンの後に聖騎士隊隊長だったヤツだからなぁ。部下だったのだろうなぁ。
------------
カクヨム様にて先行掲載中、
続きが気になる方はどうぞ。
カクヨム様に下記新作も投稿しています。
読んでいただけたら幸いです。
「モブキャラ異世界転生記~モブキャラに転生しちゃったけど従魔の力で何とかなりそうです~」




